2021/02/12
コラム
BB-Xスペシャル SZⅢで瀬際のグレを攻略 鹿児島県薩摩川内市甑島海峡・中ノ瀬【後編】
1988年、当時の日本記録となった尾長を仕留めたシマノインストラクターの高橋哲也さんは、現在、沖縄県に活躍の場を移し、南方の巨大魚をターゲットにビッグゲームのロマンを追求している。そんな高橋さんが、久しぶりに勝負を挑む相手は口太グレ。常に目の前の魚に全力で立ち向かうのが高橋さんのスタイルだ。
INDEX
見えてきたヒットパターン
イスズミがビッシリといる瀬際を避けて沖を狙っても、イスズミをかわしきれない状況が続いていたが、瀬際にいる大きなイスズミを掛けるつもりでマキエと仕掛けを合わせると小型のグレが喰ってきた。そこで足元にマキエを集中させると、口太らしき魚が深いタナに確認できる。「根から向こうを狙ったらイスズミばかりだけど、瀬際を狙えばメジナが釣れそうですね」。
ここでハリスを4号(長さは1ヒロ)にチェンジしたのは「どんな魚でも掛けたら絶対に逃さない」という決意の現れ。マイナス浮力側に調整されたコアゼロピットDVC TYPE-D00が、イスズミの下へとツケエを運んでいく。
静かに海中をのぞき込んでいた高橋さんのアワセが決まったのは、午後0時36分のことだった。遊ばせることなく、一気に抜き上げたのは40cmの口太で、高橋さんはタモを使うことなど全く考えていない。「この口太はエサを見ていましたね。久しぶりの穴グレ(穴の中にいるグレ=地付きの口太)だから、すごくうれしいですよ」。
良型の連発
ここからが高橋さんの真骨頂で、立て続けに35cmオーバーの口太をキャッチ。一見すると簡単に釣れているように見えるが、足元に当ててくる潮の強さと角度は刻々と変化し、ときには仕掛けを瀬際スレスレに置くように入れなければ狙ったコースを流せない。このような状況では5mの長さにズームINできるBB-Xスペシャル SZⅢ1.7号500/530のズーム機能が有利で、アタリは納竿するまで継続した。
「アタリがたくさん出る高水温期からメジナ釣りを始動すれば、身体が慣れたころに水温が下がってきて、好期にはきっと良い釣りができますよね。やっぱり磯釣りっていいな」。
高橋さんが見せてくれたのは尾長の日本記録を樹立した1988年と変わらない、まぶしい笑顔だった。
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