2024/04/10
コラム
曲げて浮かせて獲る。セイハコウスペシャル×山本太郎

チヌ釣りのエキスパート、山本太郎さんがフルベンドコンセプトロッドの新しいセイハコウスペシャルを携え、愛媛県宇和島市の北灘で実釣。かかり釣り師にとっての目標、夢である50cmオーバーの年無しと、さらにその先のロクマルに挑む。
大型クロダイへの期待
「船長の話ですと、いいときは連発するということなんで、そこに期待したいと思います」。
シマノアドバイザー、山本太郎さんを乗せた船が目的地の北灘に到着。いま釣れているクロダイは、平均サイズが45cmより大きいとのことで、自然と期待も高まる朝だ。
手にしたロッドはセイハコウスペシャル170/165の170。釣り場の水深は32~34mで、水の抵抗を考え穂先は8:2。リールはセイハコウリミテッドRC83。ラインはフロロカーボンの2号、チヌバリ4号(オモリは状況による)というセッティングだ。

今回の舞台となる宇和島市の北灘。釣果は年によって差があるが、取材時の厳寒期は良い状況だったという。

長さが3タイプあるセイハコウスペシャルだが、今回山本さんは170(/165)、穂先は8:2をチョイスした。
前評判通りの良型がヒット
20回ほど握ったダンゴを中層で割り、その煙幕に合わせてサシエをゆっくり落とす、いわゆる宙切りから実釣を開始。水深が深い場合、最初にしっかりタナを探さないと釣果は伸ばすことが難しくなるという。
エサ取りに丸エビの頭をかじられると、ダンゴで底まで落としラインをマーキングする正攻法に移行。サシエを加工オキアミにしてさらに様子を見ると、早速本命のクロダイがヒット。
「早いですね」
足止めのダンゴを巻き、同じパターンでさらなる釣果を狙う。




穂先の曲がりから沈下中のダンゴとダンゴから抜けた状態を把握し、素早くダンゴになじませることが重要だ。


その細さからは想像もできないパワーで、苦もなくチヌを浮かせることができた。
セイハコウスペシャルの印象
「反発がすごくて、全然糸を出さなくても魚が疲れてくれる」。
実際のやり取りで山本さんが感じたように、大きく曲げることで竿の反発力を促し、少ない力でも浮かせることができるフルベンドコンセプトにより、大型のクロダイでもラクに安心してやり取りができる。
「粘りとタメ性能がグンと向上していることで、楽しめるのに大きいのが獲れるというところですね。我々にとっては一番ありがたい竿です」。

水面を割ると激しい抵抗を見せるはずの45cmアップがすんなりとタモに収まる。これがフルベンドコンセプトの曲がりと復元の効果だ。


従来モデルと同様、5cm短いグリップも標準搭載。長いグリップは大物や深い水深など肘にあてるときに使いやすい。

ロングインターバルから宙切り、完全フカセまで対応する、6.5:3.5、7:5:2.5、8:2の3タイプの穂先が標準搭載されている。
良型連発
7.5:2.5の穂先にチェンジした後半戦も、底でサシエをしっかりダンゴになじませて良型を連発。鋭敏な穂先が水中の様子を伝達し、ひとたびファイトとなればロッドを一定の角度に上げるだけで魚を浮かせてしまう。
夕マズメに文句なしの年無しを捕獲し実釣は終了。
「大型クロダイの強烈な引きを無理なく受け止めて、しかもパワフルに浮かしてくる、今回のフルベンドコンセプト、使っていて楽しく、しかも安心して取り込める竿だと思います。皆さんもこの竿で心に残る大きなチヌを釣ってください」。




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