2024/11/06
コラム
イメージの解像度を上げる。東京湾テンヤタチウオ進化形。
東京湾のタチウオ釣りは日々変化している。依然として他の海域に比べドラゴン出現率は高いものの、小型の数釣りになる日もあれば、一転、超繊細な釣りを強いられる日もある。さらに、猛暑と雷雨が繰り返される夏~秋は潮流と濁りも予測がつかない。
東京湾テンヤタチウオの作法
誘いも掛けも自分のスタイルを見つけると格段に面白くなる。
「天候と潮とタチウオの活性は選べません。釣り人が選べるのはタックルと釣り方。そこでアジャストしていくわけですが、アプローチと正解が多彩だから、テンヤタチウオは面白いんです」
富所潤さんが走水港を訪れる前日までは小型の数釣り模様で、当日も釣り始めは小型が掛かった。しかしそれは2本目まで。その後は一転、指幅4~5本の良型となる。
富所さんはNEWロッド・サーベルマスターエクスチューンテンヤ91H164を手に省エネバイブレーションでテンヤをアピールさせ、目感、手感でアタリをとらえて掛けていく。
東京湾らしいバイブレーション系の釣りとタチウオのサイズに満足するころ、アタリが単発になり、喰い込みが遅くなってきた。
「このままサーベルマスターエクスチューンテンヤ91H164で穂先をコントロールして掛けていくこともできます。ですが、今日は竿を替えて違うアプローチを試してみましょう」
富所さんはここでサーベルマスターエクスチューンテンヤ82M/MH178に持ち替える。
誘いは省エネバイブレーションのほか、ジャーク・アンド・ステイ、ストップ・アンド・ゴーなど。
「アタリを出させるにはテンヤを動かすこと。この竿は、穂先は柔軟でもバットはしっかりしているので、イメージどおりにテンヤを動かせます」
アタリが出てからは一転、静の構え。慌てて掛けに行かず、穂先に目感度として現れるアタリを楽しむように、しっかり追わせて掛ける。
「アピールと喰わせ。この相反する要素を兼ね備えているサーベルマスターエクスチューンテンヤ82M/MH178は様々なフィールドでいろんな釣り方に対応できて面白いですね」
同じパターンで数を伸ばすよりも異なる釣り方を試すほうが好きな富所さんは、続いてサーベルマスターエクスチューンテンヤ82H172を手にすると、潮が緩くなる潮境をとらえてタナを集中的に誘って良型を掛ける。
「サーベルマスターエクスチューンテンヤ82H172はオールラウンダーの位置付けですが、以前のオールラウンダーより張りがあり、海中のテンヤの動きや変化が手に取るように分かります。このバランスは現在のテンヤタチウオにピッタリだと思います」
つまり変化する状況とタチウオに対応し、タックルも進化を果たしたというわけだ。
「ひとことで言うなら……イメージの解像度が一段と上がった感じですね」
目で、手で、よりクリアに。それはすなわち、タチウオ釣りの面白さが増幅することにほかならない。
【サーベルマスターエクスチューンテンヤ82M/MH178で追わせて掛ける】
タックルの作法
いかに〝釣れた〟ではなく〝釣った〟に近づけるか。そのカギはイメージの解像度を上げるロッドにある。
「海中をイメージする。テンヤをイメージする。どんなふうに魚が近づいてきたのかイメージする。状況や釣り方は人それぞれでも、共通するのはイメージをどれだけ明確にできるかがカギになること。3本の竿が個性的でありながら、それぞれテンヤを動かすことが楽しくなるような操作性と感度を持つ新しいサーベルマスターエクスチューンテンヤは、海中イメージの解像度を上げてくれるロッドといえます(富所 潤)」
食の作法
タチウオのホイル焼き
〜香りと香ばしさが食欲を刺激する〜
【取材協力】三浦半島走水港・教至丸
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