2024/12/05
コラム
カウンター付きオシアコンクエストCTを活用した超攻撃的ジギング 鈴木斉&山本啓人
近海のジギングで圧倒的な人気を集めるオシアコンクエスト。通称オシコンをベースに、より攻撃的な釣りを可能にするカウンター&フォールレバーを搭載したCTモデルが、6年の歳月を経てモデルチェンジ。ボディシェイプ、モニター、ギアシステム、ハンドルなど全てが進化したNEWモデルの特徴を、近海ジギングを通して鈴木斉さんと山本啓人さんが語る。
カウンター付きリールで攻撃的な釣りが可能になる
タチウオジギングにおいてもっとも大事なことは、狙ったレンジをしっかり探るということ。船長が魚探を見て指示をしたタナに、タチウオがいることは間違いない。アングラーはそのタナをしっかり捉えて釣ることが最重要だ。しかし、東京湾のタチウオがいるレンジは目まぐるしく変わるので、難しい。そのためにカウンター付きのリールが必須になるのである。
「濃い群をダイレクトに攻める。魚探に反応があるところの周辺を細かく探りたい。そのときカウンターがあると、バイトに備えられる。もしくは意図的にジグのアクションを変えて誘えるんです」と鈴木さんは言う。
東京湾のタチウオは、ひとつの群れに大小が入り混じっている。そして大型はその群の外側にいることが多い。大型を狙い撃つためにも、超攻撃的な釣りを可能にするオシアコンクエストCTが必要なのだ。
ジギング専用カウンターリールとしての機能
「カウンター付きのリールというと以前はエサ釣りのイメージが強かったが、その先入観を捨てて使えば、得られる情報は倍以上増えます。今やカウンター付きリールは、攻撃的な釣りをするためのリールなんだなと捉えるようになってきましね。」
そう話す山本さん。以前のカウンター付きリールは、モニターが付くことで出っ張っている部分が目立ち、デザイン的にエサ釣り用リールのイメージが色濃く残った。しかし、コンパクトボディにモニターがデザインされた前作のオシアコンクエストCTは、そういったイメージを払拭し、ジギングアングラーに受け入れられてきた。
カウンターによって狙った水深を探れるという、新しいジギングリールの価値を生み出したといえるだろう。
新採用のインフィニティドライブによって次のステージへ
新採用のインフィニティドライブ+従来から採用されているマイクロモジュールギアを組み合わせて搭載することで、より滑らかに巻け、パワフルになったNEWオシアコンクエストCT。その印象についてふたりに伺う。
「タチウオジギングの場合、アクションはリールを巻き続けて誘うことがメインになります。その中であらわれる微妙な変化を感じ取る。そのためにリールが滑らかでパワフルに巻けると、リールだけでジグを操作してアタリ探知に集中できますね。」(鈴木さん)
「潮が激しく、オシアジガーを使うようなところでも、魚にも潮にもパワー負けしません。相当強いです。頼りになりますよ」(山本さん)
剛性とコンパクトさ
使ったときに感じられる剛性の高さは、オシアコンクエストと同じ素材のボディ、ギアを使っているところが大きい。
「初期性能が長く続く。」(鈴木さん)
また、ボディがよりコンパクトに。具体的には旧モデルに比べて横幅が3mm小さくなっている。リールフットをオフセットしたことにより高さが抑えられ、パーミングがしやすい。コンパクトになることのメリットは大きい。
「リール本体からハンドルが離れると巻きブレを起こしたり、感度が悪くなるんですが、それが軽減されています。」(山本さん)
横幅を抑えたことによって、パーミングしている側の指でフォールレバーを操作できるようにもなった。操作感の向上は、アングラーの集中力を高める。
見やすくなったモニター
モニターが見やすくなった点も見逃せない。
旧モデルはモニターの取り付けが水平だった。比較すると、NEWモデルは5°の傾斜がついている。これによってリールを傾けなければモニターが見えなかった問題を解消。そして実はこの【5°】というのがキモで、傾斜がないと見にくく、傾斜が強すぎるとリールの高さがでパーミングがしにくい。これをテストを繰り返すことで【5°】という絶妙な角度を探し出した。
ロッドをシャクっているときやフォール中にバイトがあったときは、瞬時に水深が知りたい。それによって再現性のある釣りが展開できるからだ。そのためにもモニターを見やすくすることは重要な課題だった。
タチウオジギングでは、フォールレバーを多用する
オシアコンクエストCTにはフォールレバーが搭載されている。「フォールレバーって必要?」と考える人もいるが、ラインの存在感が消え、不自然な要素がなくなった【釣れるアクション=フォール】を自在に操れることのメリットは計り知れない。事実「東京湾のタチウオジギングでは、フォールレバーをメチャクチャ多用します!!」と鈴木さんは言う。
「タチウオの反応がまとまって出ているのに、口を使わないとき。最初はフォールレバーをフリーにして落して、反応がある場所で誘いながら巻き上げます。それで口を使わないときには、次のフォールではフォールレバーを使ってラインスラックを制御して、フォール時のジグの動きを、ヒラヒラから直線的ににスーッと落ちるように姿勢とアクションを変えて狙います。そのときにアタリが出ることがあります。あと広く探るためにキャストをする場合、フォールレバーを強めに入れるとバックラッシュしにくくなりますね。」(鈴木さん)
釣りに集中できる新機構、巻き上げ距離アラームを搭載
巻き上げ距離アラームが搭載され、カウンターという視覚だけでなく、耳にするアラームでも狙いたいタナを正確に探ることができるのがNEWオシアコンクエストCTの特徴である。
戦略的な使い方としては、底から10mまでを繰り返して狙いたいときには、設定をA-5(5、10、15m巻き上げたところで音が鳴る設定)にセット。2回アラームが鳴ったらフォールさせて狙えば、底から10m離れたところを重点的に狙うことができる。
設定はこれ以外にも、10、20、30m。15、30、45m。20、40、60m。25、50、75m。OFF【音が鳴らない】にすることが可能である。巻き上げのときの3回アラームが鳴る。また、着底時に限らず、クラッチをONにしたた時点から計測を開始するので、中層狙いの際にも使える。アングラーの想像力次第で、とてつもない武器になる機能である。
握りやすさ、つまみやすさを考え抜いたハンドル形状
ハンドルはアングラーとの接点となる重要なパーツだ。特にジギングのエキスパートはロッドではなく、リールでアクションさせるというほどリールへの依存度が高い。
オシアコンクエストCTではHGモデルとPGモデルには新型のT型ハンドル、MGモデルには新型の丸型を採用している。
NEWオシアコンクエストCTに採用しているNEWT型ハンドルは、ハンドルを「握る」「つまむ」「引っ掛ける」というすべての持ち方が快適になるよう改良したものだ。
「新しいT型ハンドルの最大の特徴は、握りやすいことです。小さなリールで大きな魚と戦うためには、しっかり握り込めるハンドル形状であることが重要なので、今回はその機能を追加しました。」(山本さん)
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