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2025/04/17

コラム

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人気上昇中のビワマスジギングで性能を検証!オシアコンクエストCT 200 × 山本啓人

人気上昇中のビワマスジギングで性能を検証!オシアコンクエストCT 200 × 山本啓人

山本啓人さんが、コンパクトな高精度金属ボディにマイクロモジュールギア、インフィニティドライブ、見やすくなった傾斜角度付きカウンター、巻上距離アラームを搭載した、『オシアコンクエストCT200』で、琵琶湖のビワマスジギングへ。トラウトジギングでのリール性能を検証と同時に、人気上昇中のビワマスジギングの魅力やノウハウを解説する。

ビワマスジギングに琵琶湖へ

ビワマスは琵琶湖固有のトラウト。流入河川に遡上・産卵し、琵琶湖で成長する。

ビワマスは琵琶湖固有のトラウト。流入河川に遡上・産卵し、琵琶湖で成長する。

琵琶湖にやってきたのは、ジギングのエキスパート山本啓人さん。目的は、最近盛んになってきたビワマスのボートジギング。2025年に新しくなった『オシアコンクエストCT200』を試すためだ。
「オシアコンクエストCTの200番です。見てのとおり、すごく小さくなって軽い。どんな方にも使えるコンパクト感です。そのコンパクトボディにインフィニティドライブを搭載して巻き取りが軽くなっています。フォールレバーも進化しました。カウンターは画面を手前に5°傾け、より見やすくなりました。巻上距離アラームもつきました。ビワマスジギングで使うのが本当に楽しみです」

タックルセレクトとセッティング

ドラグは弱めにセット。しゃくってもラインが出ない締め具合より少し強い程度を入れた。

ドラグは弱めにセット。しゃくってもラインが出ない締め具合より少し強い程度を入れた。

ビワマスジギングはサクラマスジギングと同じ中層の釣りだ。
「水温躍層(水温が急に変化する層)や湖流のために、途中でしゃくりの重さが変わる層が20~30mくらいにある。この水温躍層を挟む10~40mをメインで探り、浅い所は0番、深い所は1番パワーのロッドを主に使用。ジグは40~80gがメイン。60gまでは0番、それ以上は1番で、100gを使うときは2番パワーのロッドを使うこともある。0番で80gを使ってジグの動きを抑えるなど、動かし方でロッドパワーを変えることもあるので、2セットを使い分けることが多いです」
リールのドラグは弱めにセット。しゃくってもラインが出ない締め込み具合から少し締める程度。マス類は口が弱くバレやすいので、ロッドで引きを吸収し、ドラグで走らせてやりとりする。

ビワマスジギングとは

魚体が美しいのもこの釣りの魅力。

魚体が美しいのもこの釣りの魅力。

実釣スタート。タックルはロッドが『オシアジガーフルベンド』のB60-0。リールは『オシア コンクエストCT 200HG』にPE0.6号を巻き、4号のフロロカーボンリーダーを接続。ジグは『タングマン』の60gをセレクトした。
水深は62m。船長の指示ダナは25mで、10m弱までを探る。
湖のトラウトジギングはメジャーではなく、山本さんも以前から琵琶湖を訪れていたが、ビワマスについては知らなかった。それが近年、ビワトロと呼ばれるトローリングが盛んになり、ジギングも確立されてきた。
食べておいしいのもビワマスの魅力。生で食べられるのも淡水魚では貴重。最近は関西アングラーの間で盛んになってきている。
「魚自体もすごくカッコいい。秋になると産卵を控えて婚姻色が出たり鼻が曲がったりして、更にきれいでカッコいいものもいます。釣るのが難しいのも魅力ですね」

カウンターの効果

オシアコンクエストCTのカウンターはストレスのない釣りに貢献する。

オシアコンクエストCTのカウンターはストレスのない釣りに貢献する。

指示ダナ25m、ロッド0番、ジグ60gでスタートしたが、タナが30~40mに変わったため、ロッドを1番、ジグ80gのタックルを変える。このような時にコンクエストCTのカウンターが役に立つ。ラインの色で水深を見る方法もあるが、タックルが変わるとラインのカラーも変わり、それが意外にストレスになってくるという。カウンターはそうしたわずらわしさが全くなく、10cm単位でジグの位置がわかる。しかも今回のカウンターはより見やすい。

ビワマス釣りのレギュレーション

フックはシングル一本。海のジギングのように複数付けてはいけない。

フックはシングル一本。海のジギングのように複数付けてはいけない。

淡水トラウトは資源量が限られるため、ビワマスにも厳しいレギュレーションが設けられている。
・フックは竿一本につき一個でしかもシングルに限る。
・竿は一人2本まで。
・30cm以下はリリース。
・キープは一人5匹まで。
・承認された遊漁船で行う。
・遊漁期間は12月1日から9月30日まで。
(2024年11月時点。詳しくは滋賀県HPなどで)
シングフック一本はバレやすい。だが、そこを克服するためフック選びやアシストラインに工夫を加えるのが楽しいと山本さんは言う。

ジグをチェンジしてアピールを変える

ジグを大きくすると、フラッシング効果がアップして変化が期待できる。

ジグを大きくすると、フラッシング効果がアップして変化が期待できる。

タックルをチェンジ。ロッドは0番から1番に、ジグは60gから80gに、ラインは変わらずPE0.6号にフロロ4号リーダーだ。ジグを重くしても、ボディサイズが大きくなって抵抗が増すため、沈下速度は速くなるとは限らない。むしろこのときは湖流が重いのを考慮したのと、サイズアップすることでアピールが強くなることによりアタリが出ることを期待した。アクションも変わり、反射面の拡大でフラッシング効果もアップする。
ビワマスは魚探に映る。だから、魚に届いていて、反応しているのか、反応していないのかが分かる。その反応具合を見て、ルアーのサイズやカラー、ジャークの入れ方を合わせていくのが面白いと山本さんは言う。

ジャークとロッドパワー

1番パワーのロッドは、普通にしゃくるだけで、オートマチックに動きが出せる。初心者はここから。

1番パワーのロッドは、普通にしゃくるだけで、オートマチックに動きが出せる。初心者はここから。

トラウトのジャークで大切なのは、“目の前から一回消す”こと。そのため、ハイギアのリールでジグを”消し”て、ロッドを戻して見せるやるということを繰り返す。トラウトに目の前から消えたジグを探させて、フラッシングやカラーの効果でバイトに持ち込むのだ。
0番のロッドは、ジグを引いて“消す”動作とテンションを抜いて喰わせる操作を、アングラー側でコントロールする必要がある。一方、1番のロッドは初心者でも普通にしゃくるだけで、ジグを魚の前から“消す”動きがオートマチックにできる。特にハイギアのリールを合わせると自然に演出できる。
一方でゲーム性が高いのは0番。テクニカルな操作や、やりとりの楽しさがその理由。柔軟なブランクスによるバラシの少なさも長所となる。

巻き上げ距離アラーム

アラームの間隔は5m単位で設定。写真の「A-5」は5mにしたところ。

アラームの間隔は5m単位で設定。写真の「A-5」は5mにしたところ。

オシアコンクエストCTには「巻上距離アラーム」という機能が付いている。これはジグをフォールさせ、クラッチをリターンしたところから、設定距離ごとに3回アラームが鳴るというもの。設定距離は5~25mの6段階(5m刻み+オフ)から選べる。
25mまで落として15までシャクリを入れる場合、5m間隔にセットすれば20m、15mで鳴らすことができる(水深10m未満は鳴らない)。山本さんの場合は10mにセットして探る範囲が分かるようにすることが多い。
カウンターを見ていなくても、音だけで魚探の反応とリンクさせることができる。

変化する条件をとらえる

ジグはカラーを豊富に用意。全部使うくらい頻繁にローテーションする。

ジグはカラーを豊富に用意。全部使うくらい頻繁にローテーションする。

アラーム間隔を10mにして釣り始める。
「よっしゃ喰った!」
ロッドが弓なりになる。リリースサイズのビワマスで、オートリリースになったが、貴重な情報だ。
「1回でもヒントを得られました。ケイムラ、シルバー系のジグ、硬い竿(によるアクション)、水深18m。そこにまた合わせていきます」
ビワマスは、光量や時間で泳層が変わる。ヒットのあった条件は大切な情報だ。一方で同じことを続けているとチャンスを逃すことになる。
「(長くても)1時間単位で変えるのがいいですね。ジグは10分単位で変えるくらい」

魚はルアーを見ている

ファーストヒット。狙い通りに反応させた魚はうれしい。

ファーストヒット。狙い通りに反応させた魚はうれしい。

タックルをロッド0番、ジグは80gから、ロッド1番、ジグ80gにチェンジ。ジグはケイムライワシにカラーチェンジした。コンクエストCTにはギア比6.5:1のHG、5.5:1のMG、4.8:1のPGがある。ビワマスジギングにはHGとMGを使う。このときはHGを使用していた。
「水中は見えませんが、めちゃくちゃ見に来てるんですよ」
ビワマスジギングは、アクションとフラッシングで魚を寄せて、スピード(“消す”動作)とフォールで喰わせるものと山本さんは考えている。ルアーを見て迷っている魚が、条件が合ったときヒットする。それは色かもしれないし、フラッシングかもしれないし、動きかもしれない。それを探すのがこの釣りの楽しさだという。
そしてヒット。慎重にやり取りしてネットイン。
「うまく反応させられたとき、ビワマスは楽しいんです。簡単じゃないからね」

オシアコンクエストCT200のメカニズム①ボディとカウンター

傾斜カウンターはロッドが下を向いているときでも数字が見やすい。

傾斜カウンターはロッドが下を向いているときでも数字が見やすい。

「特徴はなんといっても軽量コンパクトです」
オシアコンクエストCT200は従来型比で、幅が3.9mm狭く、フットのオフセット量を増やして高さは2.3mm低くなった。これにより、成人男子はより軽く握りやすく、女性や子供でもしっかり握れるものになった。ハンドルがリールの中心に近いことで、巻きブレやパワーロスを低減し、安定した操作と疲労軽減を実現。自重も旧モデルの330~340gに対し300~315gと、大幅に軽量化されている。
操作面では傾斜角度の付いたカウンターも特長の一つ。表示部を手前に5°傾けることで見やすくなっている。
「カウンターを見るために手元を上げる煩わしさが無くなる超便利機能です」

オシアコンクエストCT200のメカニズム②パワーと耐久性

スムーズでパワフルなギアシステムで、不意の大型にも対処しやすい。

スムーズでパワフルなギアシステムで、不意の大型にも対処しやすい。

オシアコンクエストCT200には回転抵抗を減らす「インフィニティドライブ」、滑らかな回転を生む「マイクロモジュールギア」、金属の剛性を生かした「HAGANEボディ」が搭載され、スムーズでパワフルなものになっている。
「インフィニティドライブとマイクロモジュールギアの相場効果は絶大です。不意の大型がきた時に、あと数センチ巻きたい時や、止まった瞬間にこちらを向かせたい時に有利です。巻き心地のいいリールに仕上がってます。HAGANEボディもなくてはならないものですね」
さらに「Xプロテクト」の防水構造でこういった性能を長く維持することができる。

オシアコンクエストCT200のメカニズム③さらにジギングを追求するための機能

左右どちらからでも操作しやすい新形状フォールレバー。ブレーキはフォール時だけ効く。

左右どちらからでも操作しやすい新形状フォールレバー。ブレーキはフォール時だけ効く。

よく使う1~3kgテンション時の調整幅を広く取ったドラグ。

よく使う1~3kgテンション時の調整幅を広く取ったドラグ。

「フォールレバー」も進化している。レバーは左右どちらからでも操作しやすい形状に変更。ブレーキは巻き取り時は効かないため、レバー位置はそのままでよく、フォールスピードの再現性に優れる。
すでに説明した「巻上距離アラーム」は山本さんお気に入りの機構。最初は不要と思ったが、使って納得したという。ビワマス、サクラマス、タチウオなどはバイトレンジが狭い。こういう魚の釣りでは、カウンターを見る代わりに音で聞けるのは大変有効。その分の視覚情報は、ボイル、潮目や水色の変化、他の釣り人の様子といった状況変化を捕らえることに使うことができる。
このほか、カーブをなだらかにしたドラグ特性も、PE0.4~0.8号のラインを使う200番サイズに最適だという。

ロッドは試行錯誤中

ロッドはあらゆるものを試しているという。日によって合う合わないがある。

ロッドはあらゆるものを試しているという。日によって合う合わないがある。

2匹目のビワマスがヒット。最初の突っ込みは強烈。

2匹目のビワマスがヒット。最初の突っ込みは強烈。

ロッドを1番から0番にチェンジ。ロッドシリーズも『オシアジガー フルベンド』から『オシアジガー リミテッド SLJ』に。ジグは60gにした。
「しゃくり心地が合わないのでチェンジします。淡水でも風の強さ、湖流の重さがキモで、その日ごとに合う竿が違うんですね」
そのために、『オシアジガー リミテッド』『オシアジガー リミテッド SLJ』『オシアジガー フルベンド』『オシアジガー インフィニティ』など、その時々で変えているという。
そしてこの日、3回目のヒット。
「重たい。スレかな? でも巻く感じはいいですね。金属ボディでしか巻けないタイミングがあるんです。尾で叩いてますね。ファイトはドキドキです、すぐバレるので」
上がってきたのはアベレージサイズのきれいなビワマスだった。

レイクから海のスーパーライトまで

魚探とリンクしてストライクさせた、口が曲がり婚姻色が出始めた良型のビワマス。

魚探とリンクしてストライクさせた、口が曲がり婚姻色が出始めた良型のビワマス。

湖流が強いので、ジグを60gから80gにチェンジ。流れが強いときは斜めにラインが出るため、40mのタナを釣るならカウンターで43~45mまで落とすようにするという。
「このへん、このへん……来た!」
魚探を見ながら、魚のいるタナを通過させたとき、ヒットがあった。こうして魚探からの情報とカウンターがリンクし、狙い通りにヒットするのが醍醐味。ドラグを駆使してランディング。その後も狙い通りのヒットが続き、実釣は終わった。
「オシアコンクエストCT200は、本当にいろんなところが進化していて、どんな釣りにも使いやすいものになっています。レイクジギングからスーパーライトライトジギングまで、このリール一台でいけます。特にライトラインを使う釣りにはコンクエストのドラグ力、巻き心地、パワーが強い味方となる。これからの僕の釣りの力になってくれると思います」

プロフィール

山本 啓人 (やまもと ひろと)

[インストラクター]

幼少時、身近な海でのエサ釣りを経て、ルアーフィッシングをスタート。 ソルトゲーム全般に親しむ過程でジギングに出会いハマる。 現在は「理論と勘を駆使して考える」釣りであるスロー系ジギングに没頭し、その魅力を発信している。

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