2023/09/07
コラム
ヒラマサキャスティング入門 実釣編 田代誠一郎
遊漁船サンライズの船長として、また、いちアングラーとしてヒラマサを追い続けている田代誠一郎が、ホームの玄界灘でヒラマサキャスティングゲームの魅力と釣るための基礎を徹底的にレクチャー。いよいよラストの今回は、前回までの解説を総動員した実釣の模様をお届けする。
朝のチャンスタイム
季節は春。ベイトの状況を確かめるためにも、実釣開始はオシアフルスロットル240Fのノンストップジャークでサーチする。朝は様子見ではなく、朝こそ活性の高い大型を獲るつもりで強めのタックル、大型のルアーで仕掛けていくのが田代さんのスタイルだ。そんな想定通りのひと流し目にバイトあり。「このクラスのサイズが朝一発目から、ナブラとか関係なく出てくるんで」。まさにチャンスタイム、幸先の良いスタートとなった。
鳥山ナブラ
「理想通りの一流し目だったんじゃないかなと思います」。ルアーとの結び目の緩み、リーダーの傷、システムの結束部の緩み、そしてドラグを再びチェックしてふた流し目へ。その後、ポイントを50m前後の水深に移動してライトタックルにシフト。深くてイワシのナブラということもあり、オシアバブルディップ180Fをチョイスする。たくさんの鳥が舞う中、ナブラを発見し、的確にアプローチするとすぐに水柱が上がった。「モジョモジョと水面下で餌を食べているヒラマサ。鳥はたくさんいて、ついばんではいるけど、表面に出てきて餌を食べていないヒラマサにアピールをしたいというところでこのルアーを選択しました」。
釣果からヒントを得る
時刻はすでに夕マズメ。移動中、ナブラを発見するとバブルディップ180Fをキャストしポッピングアクションでフックセット。そこかしこで起こるナブラを横目に「春だ」とつぶやきつつファイトを続け、3本目の捕獲に成功した。この1本から得た情報によりルアーサイズとタックルをダウンし、ナブラを撃つとヒット。「1回バイトして外れて、2回目は着水して速巻きで喰いましたね」。春らしくパターンを探り出し、様々なルアーで釣果を重ねていく。
夕マズメ
ルアーをオシアヘッドディップ140Fにチェンジして引き続きナブラを撃つ。交換後すぐに会心のバイト。適切なファイトとボートポジションの確保で主導権を渡さず、ルアーを丸のみにしたヒラマサを元気なままリリースして実釣は終了。朝と夕方の捕食するタイミングを逃さずにマッチルアーを投入し、5本のヒラマサをキャッチした。「こういう日もあるのが春。一方で鳥がいっぱいいる状況でも全然ルアーに反応しないのも春の特徴。今日はすごくルアーにも反応が良くて、ルアーのローテションも色々して、いろんなこと試しながらやって結果が出たので、すごく充実した楽しいヒラマサキャスティングの1日だったと思います」。
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