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2025/04/25

コラム

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東京湾のトラフグ〜内房勝山港出船〜

東京湾のトラフグ〜内房勝山港出船〜

釣りの〝旬〟をさらに楽しむための最先端ハウツー・名手の技を記事と動画で紹介する新連載。第1回は今、最も注目を集めているトラフグを鈴木孝&佐々木健仁が攻略します!

「釣り方自体は簡単。大丈夫、分かるから。アタリはバーンとくる。そしたら思い切りアワせりゃいい。」By鈴木孝

令和7年の春、関東で最も熱い視線を集めているのがトラフグだ。
昨年を例にすれば3月下旬のXデーから4月いっぱいが富浦沖の水深40~50m、それ以前は久里浜・鴨居~勝山・富浦沖の水深70m前後となるのだが、今年は木更津沖など湾奥各所の水深20m前後で釣れており、その魚が南下するのか注目されている。

2月中旬の取材時は勝山~久里浜~観音崎沖を探った
2月中旬の取材時は勝山~久里浜~観音崎沖を探った

2月中旬の取材時は勝山~久里浜~観音崎沖を探った

トラフグタックル&鈴木孝の自作仕掛け

鈴木孝さんがトラフグ釣りに使う竿はカワハギ用。ステファーノXR M180がメイン、ステファーノSS S180は湾奥など浅場用、乗っ込みなど大型や喰いが良いときにはステファーノXR MH175と使い分けている。
初挑戦の佐々木さんにおすすめしたのはライトゲームXR82HH170と小型電動・フォースマスター201DH。このセットは感度・扱いやすさ、手返し、色んな面で初挑戦に最適なセットだ。
仕掛けは鈴木さん自作。トラフグの強靭な歯に対応するためハリ周辺にはスナップを使わずスプリットリングとし、5連サルカンでハリに段差を付けることでエサを大きく見せつつフッキング率も高めている。
カットウは取り外し式で、大型がメインとなる場合はバラし軽減のために外す。

佐々木さんはライトゲームロッドと小型電動の組み合わせ。このセットはテンヤタチウオなど幅広く使える

佐々木さんはライトゲームロッドと小型電動の組み合わせ。このセットはテンヤタチウオなど幅広く使える

実釣ではフォースマスター201DHの微速巻きが威力を発揮。中間速設定は18~20で、アワせたら迷わずタッチドライブを押し込んでフッキング、安心してやり取りできる

実釣ではフォースマスター201DHの微速巻きが威力を発揮。中間速設定は18~20で、アワせたら迷わずタッチドライブを押し込んでフッキング、安心してやり取りできる

ライトゲームXR 82HH170の感度と軽快さ、汎用性は秀逸。いろいろな釣りに行きたい方には超オススメの1本

ライトゲームXR 82HH170の感度と軽快さ、汎用性は秀逸。いろいろな釣りに行きたい方には超オススメの1本

トラフグ釣りは探見丸があると劇的に面白くなる

トラフグ釣りは探見丸があると劇的に面白くなる

リールは小型両軸。ベイゲーム150DHがメイン

リールは小型両軸。ベイゲーム150DHがメイン

水深がひと目で分かるカウンター付きリール・バルケッタプレミアム150DHも使用

水深がひと目で分かるカウンター付きリール・バルケッタプレミアム150DHも使用

鈴木孝さんはトラフグ釣りにカワハギロッドのS、M、MHを使用している

鈴木孝さんはトラフグ釣りにカワハギロッドのS、M、MHを使用している

鈴木さんのトラフグ仕掛け。大型が増える3月中旬以降や、アタリが少ないときにはカットウは使わない
鈴木さんのトラフグ仕掛け。大型が増える3月中旬以降や、アタリが少ないときにはカットウは使わない
鈴木さんのトラフグ仕掛け。大型が増える3月中旬以降や、アタリが少ないときにはカットウは使わない
鈴木さんのトラフグ仕掛け。大型が増える3月中旬以降や、アタリが少ないときにはカットウは使わない

鈴木さんのトラフグ仕掛け。大型が増える3月中旬以降や、アタリが少ないときにはカットウは使わない

アピールグッズは抵抗が少ない鯛ラバ用ラバーを使用

アピールグッズは抵抗が少ない鯛ラバ用ラバーを使用

カットウは着脱式で治具に収納

カットウは着脱式で治具に収納

鈴木さんはエサバリのユニットを各サイズ多数持参

鈴木さんはエサバリのユニットを各サイズ多数持参

トラフグタックル&鈴木孝の自作仕掛け
トラフグタックル&鈴木孝の自作仕掛け

トラフグの釣り方は簡単でも悩ましい!?

鈴木孝さんと佐々木健仁さんが2月中旬に釣行したのは内房勝山港。乗っ込み前のため勝山~久里浜沖の水深70m前後で海面から30~40mの中層を探る展開となった。
船長から出される指示ダナの範囲を上下へ誘っていくのだが、その方法について決まったテクニックはなく、また、底周辺を狙う湾奥も、3月下旬から始まる乗っ込み狙いでも、釣り方は変わらないと鈴木さんは言う。
ただしタナを外してしまうと釣れる確率が下がることだけは確実。そして、トラフグの足が速いときにはいち早く目の前に届けて「見つけてもらう」ことが、結果に差を生み出すと考えている。
指示ダナの幅が10mだったとすれば、投入時にタナの下限から誘うのか、上限で止めて落し込んで誘うのか。どちらが効率よくトラフグにエサを見せることができるのか……?
実は、経験を積めば積むほど、ここが悩ましいそうだ。

【釣り方】
探見丸を見ていると船長の告げる指示ダナの中にポツンと反応が出る。そして船内のだれかがアタり、その水深が探見丸とドンピシャ一致すること数回。これは激アツというほかない!

探見丸を見ていると船長の告げる指示ダナの中にポツンと反応が出る。そして船内のだれかがアタり、その水深が探見丸とドンピシャ一致すること数回。これは激アツというほかない!

【指示ダナ下限から誘い上げ】
海面に向けた竿先をゆっくり持ち上げて止め

海面に向けた竿先をゆっくり持ち上げて止め

再び持ち上げて止め

再び持ち上げて止め

リールを巻きながら竿先を下げたら再び上へと誘う。1〜3を繰り返す

リールを巻きながら竿先を下げたら再び上へと誘う。1〜3を繰り返す

【指示ダナ上限から誘い下げ】
指示ダナ上限に達したら竿先を下げて

指示ダナ上限に達したら竿先を下げて

下げたところで道糸を1m出して止め、竿を上下させて誘ったら再び道糸を1m出して止め、の繰り返し。止めの時間を作るのがコツ

下げたところで道糸を1m出して止め、竿を上下させて誘ったら再び道糸を1m出して止め、の繰り返し。止めの時間を作るのがコツ

【アタリがきたら!?】
アタリがきたら!?

アタリを感じたら
①その場で止めてソフトに揺する
②きわめてゆっくり巻き上げて上に誘う
どちらかで明確で強いアタリを導く
※底近くの場合は底へ追わせて掛けるのもあり

【アワせ!&空振ったら?】
アワせは慌てず、強いアタリにしっかりアワせること。空振りしても諦めず同じタナで次のアタリを待つべし!

アワせは慌てず、強いアタリにしっかりアワせること。空振りしても諦めず同じタナで次のアタリを待つべし!

サバフグはウォーミングアップ

サバフグはウォーミングアップ

【エサの準備】
冷凍エビはまず頭をカット

冷凍エビはまず頭をカット

尾羽根を2〜3mm残してカット

尾羽根を2〜3mm残してカット

遊泳脚を切り取って

遊泳脚を切り取って

準備完了。殻はまだ剥かない

準備完了。殻はまだ剥かない

エサを真っすぐに整えて先端1~2節分の殻を剥いて完了

エサを真っすぐに整えて先端1~2節分の殻を剥いて完了

【鈴木孝のエサ付け】
尾羽根の切り口の上側からハリを刺し

尾羽根の切り口の上側からハリを刺し

節(殻の隙間)を避けつつ背中へ抜く

節(殻の隙間)を避けつつ背中へ抜く

ハリまたはエビを回転させて

ハリまたはエビを回転させて

再び節を避けつつ背(殻側)から刺してハリ先を身の中に収める

再び節を避けつつ背(殻側)から刺してハリ先を身の中に収める

釣行前のイメトレに!

【実録!ササキ劇場】
巻き上げ速度「1」で小さく誘っていると

巻き上げ速度「1」で小さく誘っていると

モタレからクッと入ってアワせるも空振り!

モタレからクッと入ってアワせるも空振り!

そこで巻きを止めてフワフワ誘うと再びアタリ

そこで巻きを止めてフワフワ誘うと再びアタリ

今度はしっかりハリ掛かり!

今度はしっかりハリ掛かり!

【電動微速巻き+フワフワ誘い】

効きます
電動微速巻き+フワフワ誘い

フォースマスター201DHで巻き上げ速度1。効率よくタナを探り誘うことができる!

トラフグが釣れない3つの理由

日は昼過ぎに訪れた貴重なチャンスに(図らずも)タナ上限を直撃した佐々木さんが1尾目を釣り上げ、その勢いで2尾目を手にしたところで終了、鈴木さんはコーチ役に徹することになった。その鈴木さんに、あえてトラフグが釣れないときの理由を3つあげていただいた。

1、タナが合っていない。
2、仕掛けとエサ(ハリが小さ過ぎたりエサが曲がっている、カットウの糸がワイヤーではないなど)
3、運がない。

そう。トラフグ釣りは3の要素が強く「トラフグガチャ」になる。だから、だれにでもチャンスがある。ぜひ、準備万端で挑んでほしい。

2尾目は強いアタリが出るまで待って一撃でエサバリにフッキング

2尾目は強いアタリが出るまで待って一撃でエサバリにフッキング

1尾釣ったら、あるいはトラフグらしきアタリがあったら必ずハリ先を爪に当ててチェック。鈍っていたら迷わず交換すべし!

1尾釣ったら、あるいはトラフグらしきアタリがあったら必ずハリ先を爪に当ててチェック。鈍っていたら迷わず交換すべし!

2度目のアワせでカットウに掛かってきたトラフグ。佐々木健仁、初体験に感激である

2度目のアワせでカットウに掛かってきたトラフグ。佐々木健仁、初体験に感激である

釣れたフグの処理・判断はすべて船宿・船長に任せ、処理済みの身だけを持ち帰りましょう!

釣れたフグの処理・判断はすべて船宿・船長に任せ、処理済みの身だけを持ち帰りましょう!

【取材協力】内房勝山港・宝生丸

プロフィール

鈴木 孝 (すずき たかし)

[アドバイザー]

カワハギを中心にマルイカ、アナゴ、フグなど釣行は年間70回以上でアタリをとることに精通。釣り歴45年以上を誇り、カワハギ歴は約15年以上。2007年ごろから競技に重点を置くようになり、様々な大会に出場するようになる。2015年シマノステファーノグランプリ優勝。

SNS:

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プロフィール

佐々木 健仁

佐々木 健仁(ささき たつひと)

[モニター]

1995年6月神奈川県生まれ。18歳のとき初めて船釣りを体験。学生時代はカワハギ釣りに熱中し、始めて4年目の2017年には全国規模の大会で優勝、スナイパー釣法考案者・鈴木孝氏に教わりながら切磋琢磨し上位入賞を続ける。東京湾をホームグラウンドにマルイカ釣りにも熱中、ターゲットとの駆け引きを楽しみ「釣れた」よりも「釣った」楽しみを追求する。

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