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2025/06/19

コラム

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ミッドゲームXRで和歌山の海のさまざまな魚種を楽しむ 吉田昇平&樋口輝

ミッドゲームXRで和歌山の海のさまざまな魚種を楽しむ 吉田昇平&樋口輝

ミッドゲームとは、40~250号程度のオモリで30mの浅場から200m以上の中深海までを狙い、積極的に手持ち誘い、一匹一匹を楽しむ釣り。『ミッドゲームXR』を使い、吉田昇平さんと樋口輝さんが和歌山県印南沖での釣りを楽しんだ。9アイテムのロッドそれぞれの個性で、ミッドゲームの楽しさを披露。後半ではそれぞれのアイテムのセレクトについて解説。

ミッドゲームXRとは

テクニカルガングリップはリールとの相性もかなり良いと樋口さん。

テクニカルガングリップはリールとの相性もかなり良いと樋口さん。

不意な大物にも対応できる「スパイラルXコア」も採用。安心して曲がりを楽しめる。

不意な大物にも対応できる「スパイラルXコア」も採用。安心して曲がりを楽しめる。

『ミッドゲーム XR』の特徴として、樋口さんが一番に挙げるのは新搭載の「Xシート テクニカルガングリップ」だ。
「右手でも左手でも握れ、フロントトリガーは自由な持ち方ができます。操作が非常に楽で、フォースマスター600との相性もいい。73HH210/ライトの『Xシート エクストリームガングリップ』も手のひら全体で握れて楽ですね」
吉田さんは高感度が特徴といい、その理由をふたつ挙げる。
「一つ目は、『タフテック∞』『ハイパワーXソリッド』の穂先です。『来るな? 来るな?』というのがわかるほどです。二つ目は『カーボンモノコックグリップ』で、身体のどこかに当たっているだけでも、アタリがビンビン伝わってきます」
広い対応幅や手持ちで魚とのやり取りを楽しめるのがミッドゲーム。XRはよりゲームロッドらしくなったという。

64M230&64MH240でコマセ五目

吉田さんのファーストヒットはイサキのダブル。

吉田さんのファーストヒットはイサキのダブル。

実釣は2024年12月、和歌山県の印南沖で行われた。まずは、コマセ五目の釣り。水深は55m、着底後に6m上げると船長から指示が出る。吉田さんは64M230&フォースマスター600でスタート。仕掛けをタナに入れてひとシャクリで、「もう曲がりが気持ち良い」と感想。そしてすぐにヒット。手元まで曲げて電動で巻き上げる。「曲がるね!ゲームロッドって感じ」。上がってきたのはイサキのダブル。「感度が良い。そしてきれいに曲がってくれるのが気持ち良い」。
樋口さんは64MH240&フォースマスター600のタックル。アタリを捉え、引き込むまで待ってからアワセを入れる。「めっちゃ曲がりますね!」と、ロッドを満月にして巻き上げた。こちらも良型のイサキ。64MH240は、ライトな落し込み、ノマセ釣り、コマセ釣りなど幅広く使える。前作(ミッドゲームCI4+)より軟らかく、幅広いジャンルに適応でき、気持ちいい曲がりのロッドになったという。

73MH230でノマセ釣り

樋口さんにマダイがヒット。柔軟性がバラシを防ぎ、安心してやり取りができる。

樋口さんにマダイがヒット。柔軟性がバラシを防ぎ、安心してやり取りができる。

次は活餌を泳がせるノマセ(泳がせ)釣り。樋口さんは73MH230にフォースマスター600を使って釣る。フォースマスター600はハマチやブリも楽に上がるパワーと軽さで選択。Xシート テクニカルガングリップとの相性も良く握りやすい。
アタリがあり、穂先が入るまで待ってから乗せ、巻き上げに入る。73MH230を弓なりにして上がってきたのは巨大なヤガラ。230の全長は、青物の急な引き込みをかわし、エサのアジを弱らせず、長い穂先が違和感なく喰い込ませる。うねりを吸収して仕掛けを安定させる効果もある。
続いてヒット。叩くような引きに、「いままでとは違う」と言いながら上げてくる。上がってきたのは良型のマダイだった。
「めちゃめちゃファイトが楽しい!」

73MH190でノマセ釣り

「長いぞー、重いぞー」と引きずり上げた巨大なアカヤガラ。

「長いぞー、重いぞー」と引きずり上げた巨大なアカヤガラ。

吉田さんは73MH190で釣る。吉田さんもフォースマスター600とテクニカルガングリップとの相性は最高という感想。「船釣りが変わった」という。特に瞬時にタッチドライブに手が届くのがいいという。
そう語っているとヒット。暴れないが重い引き。ロッドを曲げて楽しみながら上げてくる。浮きあがったのは太いオオモンハタ。
73MH190は、短めで取り回しが良く、穂先が柔らかく、エサの泳ぎを妨げないという理由でセレクト。曲げて楽しむため、短めのMHを選んだが、しっかり耐えて大型も獲れるという。潮の抵抗を受けたとき、従来の竿のように穂先がねじれないのもいい。
続いてヒット。「いいサイズだよ」と上げてくる。「長いぞー」と上げたのは巨大なアカヤガラだった。

73HH210と82H190で中深場五目

樋口さんはアマダイをヒットさせた。HHでもよく曲がって楽しめる。

樋口さんはアマダイをヒットさせた。HHでもよく曲がって楽しめる。

次は中深場五目を楽しむ。樋口さんは73HH210にビーストマスター2000のタックル。船長の指示は185mで、アクションを多めに誘うとアタリが出やすいとのこと。パワーと張りのある73HH210は、ロッドアクションをつけるときに最適で、アタリも取りやすいという。パワーに合わせたダブルフットガイド仕様。またXシート エクストリームガングリップによってしっかりと握れ、アクションをつける際の釣り人の負担を軽減する。
吉田さんは82H190にビーストマスター2000の組み合わせ。底取りがしやすく、誘いを入れて底から50cmほど浮かせて釣るとき、穂先の張りがあることで浮かせやすいとのこと。穂先が軟らかいと意外に浮いていないことがあるという。200m下の海底の様子、アタリが手に取るようにわかる性能は衝撃的だという。そんな解説をしているところでヒット。アタリを取ってしっかり掛けることができるのは8:2調子の恩恵。200m下の海底から上がってきたのはヒオドシだった。
「この細いブランクスで、150号のオモリが、80~100号くらいの感覚で扱えます」

82MH180&73H230で中深場のムツ

吉田さんにムツがトリプルでヒット。「竿は曲げなくちゃ」

吉田さんにムツがトリプルでヒット。「竿は曲げなくちゃ」

ポイントを変えて胴突き仕掛けでムツ狙い。クロムツメインで、運が良ければアカムツもヒットする。樋口さんは82MH180にビーストマスター2000を使用。アタリを聞いて、乗るまで待ってからフッキング。ロッドを手元までしならせて巻き上げる。上がってきたのはクロムツのダブルだった。
一方、吉田さんは73H230にビーストマスター2000を使用。うねりがあり、ミヨシに釣り座を取っていることから、長めの230を選択。喰いが渋いときや海況の悪いときは、仕掛けを安定させやすい長めのロッドがいい。ミッドゲームXRは柔軟な調子に仕上がっており、幅広いオモリ負荷とともに許容範囲が広くなっているという。その後、クロムツのトリプルヒットで、柔軟な曲がりを楽しんだ。

64モデルのセレクト術

64MH240でイサキを巻き上げる。「胴からめっちゃ曲がりますね!」

64MH240でイサキを巻き上げる。「胴からめっちゃ曲がりますね!」

吉田:どんなシーンに使うかを、いっしょに考えていきましょう。まず6:4調子の64M230。
樋口:コマセマダイとかコマセ系の五目。あとライトヒラメとか。大阪湾ならアジやカサゴ。オモリ負荷が小さい釣りにもってこいでしょう。
吉田:連掛けを狙えるモデルだと思いますね。追い喰いさせたいときに、そこでしっかり止まってくれる。あと瀬戸内海のタイサビキに使ったら面白いと思います。
樋口:繊細なアタリを取って反転させないといけませんからぴったりですね。
吉田:喰い込みの浅い魚、しっかり喰い込ませたい釣り、口が柔らかい魚に良いでしょうね。次は64MH240。
樋口:ワラサ釣り、ライトな落し込みなどが想定されていますが、大阪湾ならノマセ釣りにも適してますね。
吉田:タイサビキも使ってみたいですね。曲げて楽しめ、連掛けを狙える。
樋口:タイサビキでフォールでの誘いを行うときに使うと良さそうです。

73モデルのセレクト術

73HH210のみXシート エクストリームガングリップを採用しており、より高負荷の釣りに対応。

73HH210のみXシート エクストリームガングリップを採用しており、より高負荷の釣りに対応。

吉田:7:3調子は5アイテムあります。MHが2機種、Hが2機種、HHが1機種。
樋口:MHは190と230です。190は操作性が良く、230は波の高いときや喰わせ重視の釣りに良いと思います。ライトな落し込みやノマセ釣りにも適していると思います。
吉田:Hも190と230。オモリ負荷が200号まで対応しているので、大型青物や中深場もいけます。少し負荷のかかる釣りにすごくいいでしょうね。
樋口:波が高いときは230、操作性重視なら190。好みによって選んでもらえればと思います。
吉田:僕は190を大阪湾のクログチに使いたい。短いロッドで張りもありつつ、喰い込ませられる穂先があり、誘いもしやすい。
樋口:僕なら同じクログチ狙いでも230を選びます。あのエリアは荒れることが多いんで、荒れても対応できる230ですね。
吉田:汎用性があるから7:3調子が5機種あるってことだね。最後は73HH210。
樋口:オモリ負荷が250号でXシート エクストリームガングリップを採用しているので、中深場やさらに深い200mを超えるようなエリアで、負荷が大きい釣りにおすすめです。

82モデルのセレクト術

82MH180でクロムツを巻き上げる。「めちゃ楽しい」

82MH180でクロムツを巻き上げる。「めちゃ楽しい」

吉田:最後は8:2調子。82MH180と82H190です。
樋口:82MH180は、ヤリイカやライト中深場が想定されていますが、大阪湾のテンヤタチウオやカットウフグなど積極的に掛けていく釣りにも使えそうです。トーナメントならば専用のサーベルマスターXTUNEテンヤを使いますが、これからテンヤタチウオを始める人ならこれで入門するのもありでしょうね。
樋口:最後に82H190は、200号のオモリ負荷でヤリイカや中深場が想定されていますが、吉田さんならどう使いますか?
吉田:なんでも使えると思う。ノマセ釣りとか、最近関西で流行ってきてるイカブリとか。もちろんタチウオも。タチウオに82H190は長い感じはしたけど、実際持ってみたら誘えるかなという感じでした。ご自身で店頭で手に取ってもらって、「曲げてみたい」と思った竿を使ってほしいですね。魚種にとらわれないでね。

楽しいロッド

とにかく楽しいロッドに仕上がったというのが、釣りを終えた2人の感想。

とにかく楽しいロッドに仕上がったというのが、釣りを終えた2人の感想。

吉田:ミッドゲームXR使ってみてどうだった?
樋口:とにかく楽しい。どの釣りでもすごく曲がります。それが一番楽しかった。
吉田:よくできてるね。
樋口:それ感じました!
吉田:ゲームロッドらしくなってるね。長さにしても。いままで、特に沖の深い所とかは、“船釣り”というイメージでしたが、それがゲームロッドでやっているというのを感じました。
樋口:置き竿でやるのでなくて手に持って誘ってやるのが一番ですね。
吉田:とにかく楽しいロッドに仕上がっています。

プロフィール

吉田 昇平 (よしだ しょうへい)

[フィールドテスター]

兵庫県在住。幼少の頃から釣りを始め、やがてタチウオ釣りに傾倒。
魚の状況を見極めてアジャストするアプローチは定評があり、2018年の大阪湾タチウオKINGバトルでは念願の優勝を果たした。
また、マダコをはじめとする関西近海の船釣り全般にも精通する。

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プロフィール

樋口 輝

樋口 輝 (ひぐち ひかる)

フィールドテスター

兵庫県在住。
大阪湾、播磨灘を中心に船釣りに精通。
四季を通じて様々な魚種を追い求め、その中でもテンヤタチウオを得意とし、2022年大阪湾タチウオKINGバトルでは念願の優勝を果たす。
SNSなどで船釣りの楽しさや魅力を発信し続けている。

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