2024/12/16
コラム
富所潤さんが東京湾を舞台に解説!タチウオテンヤ釣り×サーベルマスターXTUNEテンヤ
テンヤタチウオの「省エネバイブレーション釣法」で知られる富所潤さんが、東京湾を舞台に次世代のタチウオテンヤロッド『サーベルマスターXTUNEテンヤ』を語る。多様化するタチウオシーンに対応すべくラインナップされた、“目感と手感を高次元で備えた9:1調子”『91H164』、“次世代提案調子”『82H172』、“攻めも守りも自由自在な柔軟穂先”『82M/MH178』の3本を、実釣をまじえて解説。
テンヤタチウオロッドに求められる3つの性能
富所潤さんが東京湾を舞台に『24サーベルマスターXTUNEテンヤ』を語る。東京湾は富所さんにとって身近で夢のあるフィールドだ。
「テンヤタチウオが人気になって、身近な場所でドラゴンが釣れることを知りました。夢のようなフィールドがびっくりするくらい身近にある、というのが僕にとっての東京湾です」
その東京湾でタチウオをしっかり誘い切るため、富所さんが考えたのが“省エネ”でテンヤを動かす「省エネバイブレーション釣法」。そのためのロッドに要求される要素は3つある。
「テンヤを動かすのが第一条件です。動かなきゃ喰ってこなので。2つ目はしっかりとフッキングできること。3つ目は魚をいなすことができる。この3つかなと思います」
操作性と安定性を両立したグリップ
リニューアルした『サーベルマスターXTUNEテンヤ』は、革新された技術を取り入れるとともに、変化・進化した釣り方に合わせた選択ができるラインナップを追求して生まれた。
革新点としてまず挙げるのは『Xシート テクニカルガングリップ』の採用だ。
「右と左が両方使えるようになっていますので、右利き左利きの方どちらでも使えます。さらにフロントにある小さなトリガー部分は、リールを持つとき人さし指を掛けても中指を掛けてもよく、かなり自由度が上がっています。操作性と安定性が向上します。人さし指を掛ければ、手首がフリーになって操作性が上がり、誘いのバリエーションが増えます。中指を掛けるとロッドをガッチリ持てて、後ろのガングリップ形状とともにかなり安定性が増します。この操作性と安定性が両立できるのが、今回のXシート テクニカルガングリップです」
高性能ブランクス&高感度グリップ
『カーボンモノコックグリップ』も進化した。
「コンコンって叩いてもらうとわかるのですが、中が空洞になっています。なので、脇に抱えると、非常に伝達性が良い。目感度と手感度、そして“脇感度”が加わるといってもいいかもしれません」
デザインがすっきりしただけでなく、後端で急に太くなっているデザインによってロッドが前に出ず、安定して脇で保持できる。
また、ブランクスは『スパイラルXコア』と『ハイパワーX』を採用している。
「細く、軽く、操作性が良い。掛けるまではしっかりテンヤを動かし、掛かってからはグッと曲がり込みます」
さらにティップ部には『Xガイド』が使用されている。
「コンパクトで強い。糸抜けの良さや絡みにくさも実際に使っいただけると体感できると思います」
「9:1のロッドはこれ!」の『91H164』
「9:1調子ですね。穂先部分しか曲がらない感じになっています。東京湾でよく使うバイブレーションに、非常に操作性のいいロッドですね」
前作の9:1調子には91H160と91H173がラインナップされていた。新型91H164はその中間の長さとし、先の部分だけ曲がるティップは160に近く、バットは173に近い。この2本を1本にしたようなロッドがほしいという要望に応えた、「9:1のロッドはこれ!」が『91H164』なのだ。
「使いどころは、アタリが小さいときです。先だけがクィっと曲がる穂先で小さなアタリをまず出していきます。ファーストアタックなのにつまんでくるような小さなアタリの時や、そのようなアタリを取っていかなくてはならないエリアで使っていただきたいと思います」
大阪湾やその他の地方で、タチウオがあまり大きくないときにもいいという。
バイブレーション釣法でシャクっているときは穂先でアタリを取ることはないが、追わせているときに先の軟らかい部分でアタリが把握できる……と説明しているときにヒットした。
8:2調子でテンヤの操作性も重視した『82H172』
「このモデルは非常にベンドカーブが綺麗な竿です。8:2調子なんですが、Hパワーで若干張りのある8:2調子になっています」
8:2調子では入りすぎるという釣り人のために、8:2の範囲内でテンヤをしっかり動かせるものとした。穂先の曲がる部分も先だけではなく、少し曲がり込む感じになっている。
「調子そのものは8:2ですが、操作性を重視したHという感じです。誘っているときはしっかりと跳ねるので、ちょっと硬めの竿のイメージをもたれる方が多いと思いますが、魚が掛かるとしっかりと曲がるので、ここで8:2調子だと感じてもらえます。全国どこでも使え、テンヤをしっかり動かしたいが、9:1ほど尖がった竿ではなく、もう少し追わせたい喰わせたいという場合にいいと思います」
しっかり喰わせる柔軟穂先の『82M/MH178』
「小さいアタリが出始めたらゆっくり巻きを入れて……」と、説明中にヒット。ロッドがきれいな弧を描く。
「このロッドはしっかりと魚を追っかけてくれる感じです」
穂先部分は軟らかめのM、そこから元のブランクスは徐々に強くなりバットに近い部分ではMHになる。これが『M/MH』の名前の由来だ。
「例えば冬のタチウオは、1回コツンとアタってもそのまま放してしまう。そのようなときにMの穂先で違和感なくバイトに持ち込みます。まずアタリを出すため、MHのバットでしっかりとテンヤを動かす。アタリが1回出てからはMの柔軟な穂先で、しっかりと追わせて喰い込ませる」
実釣でもアタリを感じたあと、そのままゆっくり巻きつづけて喰い込ませ、フッキングに持ち込んだ。
「こんな感じでしっかりと掛かります。追わせて喰わせてということを穂先でできるのが、今回の82M/MH178のいいところです」
水中のテンヤやタチウオの動きが手に取るようにわかるよう作った『サーベルマスターXTUNEテンヤ』をぜひ体感してほしいと、富所さんは今回の釣行を締めくくった。
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