2025/06/09
コラム

横浜エリアと盤州干潟の違いとは?新しくなった「ブレニアスXR」で楽しむ盛夏のボートチニングの魅力を紹介。

近年、人気が高まっている東京湾でのチニング。そのメインのターゲットとなるのが、クロダイやキビレであり、同じ東京湾でもエリアごとにその特徴や釣り方が異なるのが面白いところだ。今回は、そんな夏の東京湾で楽しむチニングの魅力をお伝えしたい。新しく登場するロッド「ブレニアスXR」を手に、インストラクターの黒田健史とフィールドテスターの家田成大が盛夏のクロダイを追う。
横浜エリアの特徴とは。ボトム中心の釣りでクロダイを狙うコツ。
今回の釣行1日目は横浜エリアで釣りをし、2日目は千葉の盤州干潟エリアで釣りするというプラン。横浜エリアでの実釣は、インショアボート「サニーフィッシングガイドサービス」という名前で遊漁船業を営んでいるフィールドテスターの家田さんのボートで実釣した。
朝の4時30分に集合したのち出船。家田さんが言うには「今日は午後から風が強くなる予報です。午前中が勝負になりそうですね」とのことであった。この横浜エリアでのチニングの大きな特徴は、ボトムを中心に狙う釣りになること。釣り場の水深は5m前後であることが多く、ボトムにある地形変化に着いているクロダイを狙う。
また、時には護岸やその奥にあるえぐれた部分などの、ちょっとした変化を狙うこともあり、繊細な操作が求められる場面も多いのが特徴だ。今回は家田さんも実釣をする予定であるが、まずは操船に専念し、黒田さんに実釣してもらうことになった。

初日は東京湾の横浜エリアで実釣。水深があって護岸のストラクチャーを攻略していくのが基本だ。
底質が砂泥の時の難しさ。カキ殻を攻める時とは何が異なるのか?
普段は浜名湖でチニングを楽しんでいる黒田さんにとって、東京湾のチニングはまた違った釣りに感じるという。まず大きく違うのが水深で、浜名湖ではもっと浅い場所を狙うことが多いとのこと。またボトムの地質にも違いがあって、浜名湖ではカキ瀬が中心であるが、東京湾では砂や泥がメインとなる。そのため、浜名湖に比べて根掛かりはしにくいものの、普段と比べてルアーの着底が確かめづらいとのことだった。
「ボトムの感触がわかりますか?」という家田さんの質問に対して、最初は戸惑っていた黒田さんだが、すぐにコツを掴み「ロッドを立てたときに重たくなる感触があるので、それが着底の合図ですね」と言葉を返していた。またオモリの重さをこまめにかえつつ、普段よりも少し重めのものを使うなどして、横浜エリアのチニングに感覚を馴染ませていった。

普段よく釣りをしている浜名湖との違いを楽しむ黒田さん。横浜エリアのチニングは地質が砂泥であるのも特徴のひとつ。

ボトム中心の釣りで幸先よく良型キビレをキャッチした黒田さん。この時のロッドはB74ML-Sのモデルでフリーリグの操作しやすいモデルを使用した。
ベイトとスピニングの使い分け方。同じ仕様でもほんのわずかに違う部分とは。
こうして、さっそく黒田さんはフリーリグでボトムを丁寧に探って狙い通りにクロダイをキャッチ。「ブレニアスXR」のB74ML-Sのモデルで、フリーリグの操作を得意とするモデルだ。「私の場合は少し短めのレングスが好みでもあります、リグの操作性が高く、取り回しもいいのがメリットです」と黒田さん。
さらにこの釣果を見て一安心した家田さんも実釣を開始。同じくフリーリグでボトムを攻めて狙い通りにクロダイをキャッチした。このとき家田さんが使用したのは「ブレニアスXR」のS76ML-Sというモデル。こちらはベーシックなチニングロッドとなる1本で、ワームを使った釣りからハードルアーまで幅広くこなせるのが特徴だ。
「これと同じスペックのスピニングモデルもありますが、こちらは若干ライトな感触に仕上げているのが特徴です。スピニングタックルはライトリグなどの軽めのルアーを扱うことが多くなるので、その点を考慮してあります」と家田さん。B76ML-SとS76ML-Sと表記はほぼ同じであるが、使い手のことを考えてスピニングモデルの方が、ほんのわずかにライトリグが使いやすい設計になっているとのことだった。

家田さんも実釣をスタート。家田さんはS76ML-Sのモデルで繊細にクロダイを攻略した。

リグを操ってうまく喰わせた時の感触がたまらない。コンスタントにヒットがあって思わず夢中になってしまう。
タフコンディションでこそ真価を発揮。こだわりのフィネスモデルでよりテクニカルに。
こうして2人とも順調に釣果を伸ばしたところで、黒田さんがさらに釣果を伸ばすべく違うスペックのロッドを手に取った。それが「ブレニアスXR」のS72L+-Sというモデルで、ブレニアスシリーズのロッドの中では珍しいフィネスモデルにあたるとのこと。近年ではチニング人気が高まる一方で、人気ポイントでは徐々に一筋縄ではいかないこともあるという。そんなタフな状況でも1匹に繋げられるロッドを目指したとのことだ。
フィネス設計で「軽いリグを思い通りに操作できるようにこだわりました」と黒田さん。ジグヘッドリグを使用して護岸沿いをショートキャストで丁寧に探っていく。こうしてボトム付近を繊細に探っているとガツンっとロッドが絞り込まれた。「これはいいサイズ!」としっかりとした手応えを感じつつ、魚を慎重に寄せる黒田さん。
見事に狙い通りにクロダイをキャッチしてみせた。「まだまだチニングにフィネスという釣り方は未知数な部分も多い釣りです。一風変わった個性のあるロッドですが、チニングをさらに突き詰めたいという方には、ぜひ色々と試していただきたいですね」とのことだった。こうして午後には風が強くなったところで1日目は終了。翌日の釣行に備えることとなった。

フィネススタイルを得意とするS72L+-Sというモデルでさらに釣果を伸ばす黒田さん。テクニカルな使い方が可能でタフコンディションの状況で高い効果を発揮すると黒田さん。

狙い通りのキャッチに納得の1匹を手にした黒田さん。S72L+-Sのモデルは軽いリグを思い通りに動かせるような使い心地にこだわった。
盤州干潟エリアの特徴とは。トップ中心の釣りで激しいバイトが連発。
2日目は千葉県の盤州干潟エリアで実釣する。案内してくれるのは「オルカ フィッシングガイドサービス」を営んでいる大村さんで、このエリアでチニングを開拓してきた経験豊富な船長だ。盤州干潟は水深が浅いので、クロダイをトップウォーターで狙えるのが面白いところ。夏は3〜5cmほどのハクやイナッコがベイトになることが多く、クロダイもそれを捕食していることが多いとのことだった。
こうして4時30分に集合して出船し、10分ほどボートを走らせるとポイントに到着となった。ここで黒田さんと家田さんが使用するルアーは新しく登場する「ブレニアス ライズジョイント75F」だ。名前にあるようにジョイント機構が大きな特徴で、クロダイの噛みつくようなバイトに対応しやすい設計になっている。これを考案した黒田さんは「下側が喰わせる場所というイメージです」とのことで、浮き姿勢にも強くこだわったと教えてくれた。

2日目は盤州干潟エリアで実釣。水深が浅くトップウォータープラグ中心の釣りになるのが特徴だ。

「オルカ フィッシングガイドサービス」の大村船長。このエリアのチニングを開拓してきた人物で豊富な経験を持つ。
新しいルアーも活躍。ついばむようなバイトをヒットへ持ち込むために。
釣り場の水深は1m前後でボートから底が見えるほど浅い。そこで船長がクロダイの群れを見つけて、ボートを寄せてアプローチを開始していく。また大村船長いわく、このエリアは水質がクリアウォーターなときほど状況がよくなる傾向にあるとのこと。そのためポイントも水質がクリアな場所を探し、さらにはカケアガリが絡む好条件の場所へ案内してくれた。
黒田さんと家田さんでアクションはポッピングやドッグ&ウォークなどでアクションを変えながら探っていると、まずは黒田さんが「ブレニアスXR」B74ML-Sのモデルで幸先よく量型のクロダイをキャッチした。「ジョイント機構のお陰で、フックアップ率が高くバレにくいのが特徴です」とのことで狙い通りの1匹。
さらに家田さんも「ブレニアスXR」のS76ML-Sのモデルで良型をキャッチし「いいサイズでよく引きましたが、安心して寄せられました」とのことで、ロッドのパワーを確かめられた様子だった。こうして釣果にも恵まれ、また予報通りに午後は風が強くなったところで終了となった。同じ東京湾でも釣り場でクロダイの狙い方も大きく異なるのが面白いところ。興味を持っていただけたらこの機会にぜひ、東京湾のチニングを楽しみに足を運んでみてはいかがだろうか。

船長の指示でブレイクラインを中心に狙ってヒットが連発した。「ブレニアスXR」の使用感も存分に試せた釣行内容であった。

メインで使用したルアーがブレニアスの「ライズジョイント75F」。ジョイント機構が特徴のポッパーでクロダイの噛みつくようなバイトに対応しやすい設計となっている。
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