春ガレイを求めて

インストラクターの日置淳です。春本番を迎えた先日、春ガレイを求めて神明間へ向かいました。
あいにく釣行日前日は大雨。当日は快晴との予報でしたが、時間が経つにつれ西風が非常に強くなるとの予報です。
しかし、久しぶりの投げ釣り、キャストできる事の嬉しさにこころ躍ります。それと、もうひとつ今回の釣行での楽しみがあります。
ここ最近、ドライブで多用していた「タレックスレンズ」を使用した偏光グラスの釣りデビューの日なんです。ドライブ中に掛けている事さえ忘れさせてくれる快適さ。早く海面を見たいとの思いで、この日も夜明け前からワクワクしながら釣り場に到着。早速用意に取り掛かります。

「大物置き竿釣り」において絶好調が続いている「プロセレクト（振出)」に「フリーゲンSD」というのが今日のタックル。
遠投が可能で、複数本の持ち運びでも苦にならない軽量コンビです。
エサとなるのはイワイソメと青イソメ。イワイソメを2センチ程度にしてハリに刺し、その下に青イソメを3匹程度刺す「ミックス掛け」で、匂いと動きでカレイにアピールする作戦です。

ファーストキャストは勿論フルキャスト。糸ふけを取り海底の様子を探ります。100m付近にカケアガリをキャッチしたので、仕掛けを止めアタリを待ちます。
ちょうど、太陽が顔を出した瞬間で、海面は予想に反してベタナギです。
太陽光が眩しく感じる時間帯の為、偏光グラスを掛けます。水面が太陽光でギラギラしている状況下においては、特に水中や海底の様子を捉えることが重要となります。
2本目のロッドをキャストし終えた終えた瞬間、三脚に置いている「プロセレクト」の竿先に小さなアタリをキャッチ、直後、「フリーゲンSD」のドラグから「ジャーッ」とラインが引き出されます。
ちょうど、満潮の潮止まりに向け潮が動き出した瞬間です。
キャストしたロッドを三脚に置き、アタリが出たロッドを手に取ります。すると、再度「フリーゲンSD」のドラグから「ジャーッ」というドラグ音と共に、ラインが数メートル引き出されます。ここでドラグを締め、小さいストロークで「ビシッ」とアワセを入れます。
即、巻き上げにかかりますが、首を振る手応えからタイ系の魚と判断。ラインを100m巻く間、ここち良い手応えを楽しみました。水面下に姿を現したのは、40センチクラスの綺麗なキチヌ。偏光グラスを掛けているので、魚種の判断が瞬時にできました。
ゆっくりと波止際に寄せ、玉網ですくいます。
釣り慣れたキチヌですが、久しぶりの再会に嬉しい気持ちでいっぱいです。

「さぁ、今がジアイだ！」と、新しいエサを刺し、再度同じポイントへキャストします。
前方の海面には、いかにも釣れそうな潮目がくっきりと確認できるのですが、その後全くアタリがありません。
おそらく、前日の大雨の影響による水潮と急激な水温低下が原因なのでしょう。
頻繁に誘いを掛けるも、仕掛けにはトロ藻が多く掛かり、エサを隠す状況です。これでは魚はエサを発見できません。
動いていた潮が緩みかけた瞬間、再び「フリーゲンSD」のドラグからここち良いドラグ音が聞こえてきます。
十分に喰わせる時間を与え、アワセを入れると「ズシッ」とした手応えが伝わってきます。
一瞬、本命であるカレイの重量感を期待しましたが、先程同様、首を振る手応えにキチヌと直感。
荒々しい引きをゆっくりと楽しみます。波止際に寄せ、ゆっくりと抜き上げたのは、先程同様40センチクラスの綺麗なキチヌです。
2匹のキチヌを釣り上げたところで、満潮の潮止まりを迎えました。
と、同時に、予報通り西からの風が強くなってきました。
次のジアイは、おそらく潮が下げるタイミングです。
少しマッタリした時間を過ごした後、潮が下げ始めるタイミングで再びエサを打ち返します。が、耐え難いほどの強風に苦しめられます。
ロッドを置く三脚のウエイトとして抜群の安定感がある水汲みバッカンでさえ、耐えられない強風になったので、ここは安全第一で納竿する事としました。
本命のカレイには出会えませんでしたが、久しぶりにキャストして元気なキチヌの手応えを味わえたので大満足で帰路につきました。