2020/03/06
コラム
待望のフルモデルチェンジ 『極翔 硬調 黒鯛』
待望のフルモデルチェンジ 『極翔 硬調 黒鯛』
名手にとっての『極翔 硬調 黒鯛』
『鱗海』シリーズにはチヌフカセロッドが4機種ラインナップされている。では同じチヌフカセロッドである『極翔 硬調 黒鯛』は、チヌ釣り師にとってどういう位置づけなのだろうか?
大知「鱗海シリーズは軟調子というコンセプトで展開しているんだけど、『極翔 硬調 黒鯛』はその名の通り、硬調をコンセプトにしたチヌフカセロッド。『鱗海』が「柔」なら『極翔』は「剛」といえばいいかな。でも曲がりはしっかり胴調子。自分にとっては、もうひとつのシマノらしいチヌフカセロッドだね」
圧倒的なバットパワー、抜群の操作性
硬調で軽いので操作性が高いですね。強い風の中でも風を切るシャキっとした感覚です。でもチヌが掛かれば穂先からきれいに胴へと曲がってくる「チヌ調子」をしっかり実現しています。前モデルと使い比べてみましたが、3番から胴元の強さが別物なんですよ。曲がってるのにまだまだ余裕がある感じ。これは「コアブランクス」のおかげでしょう。魚を怒らせないままスムーズに浮かせてくれます。
あと、これは私個人のリクエストですが、この竿はグリップの長さを2cmほど前モデルより長くしてもらいました。これは大型のチヌを想定した仕様です。愛媛の御荘湾でロクマルを狙うとき、55以上のチヌとのやり取りは竿尻を腰やももに着けて竿を曲げ込むのですが、それがやりやすい長さになっています。
ラインナップと使うべきシチュエーション
06号
瀬戸内でも外海でも使えるオールマイティーロッドかな。自分の感触では1号クラスのパワーですね。全体的に張りがあるけど、きれいな曲がりのおかげで、しっかりタメたキャストで遠投もこなせます。近距離のキャストコントロールは秀逸ですね。きれいに決まります。穂先の軽さで繊細な釣りもできます。自分は内海なら複雑な地形の場所、潮の流れのある場所で使いますね。外海でも比較的オープンな場所なら50オーバーがきても問題なしです。
1号
前モデルは55cmクラスにも対応できるって感じだったけど、今モデルはそれ以上も可能と言えますね。1号ってチヌ竿ではスタンダードモデルですが、この1本はちょっと別ものですね。ハリスは2号まで使えるので、パワーファイトもこなせます。掛けた魚をとにかく早く浮かせたい、大型を狙いたいけど、できるだけ軽い竿で挑みたいというときに最適ですね。
1.5号
これは毎年挑んでいる、御荘湾のロクマルオーバーのチヌに早く使いたいと思っている1本ですね。前モデルでもけっこうロクマルクラスを取り込みましたが、今モデルはやり取りを強力にサポートしてくれるでしょう。重みが乗ってきたときの3番と胴元の強さが別格ですからね。大型のチヌを狙うときに、グレやブダイ、マダイなど大きめの魚が喰ってくる中で手返しよく釣るのにも最適な1本ですね。
驚きのパワーに注目!前モデルとの比較
検証条件
・どちらも600mlのペットボトルを使用
・タラシはなし
・リールのドラグは締め切った状態
・PEは0.8号を使用(リーダーなし)
・同じ角度で曲げていく
スタンバイの状態からゆっくり竿を立てていく。2本とも穂先から2番まではスムーズに曲がっていくが、3番のところから違いが現れた。ニューモデルはきれいに曲がりつつも余力を残していることがお分かりいただけるだろうか。
ここからペッドボトルを持ち上げると、さらに違いが明確に。どちらもまだまだ胴に余裕はあるが、前モデルは4番が曲がりはじめているものの、ニューモデルは3番が強いおかげで4番への負荷を軽減。極端な曲がりではないので、余裕を感じると大知さん。
竿を持ち替えてみると、2人ともペットボトルを浮かせたときの安定感はニューモデルがはるかに上との回答。
大知「グリップがちょっと長くなっていることも強さに関係があるのかもね。しかしこの軽さでここまで強くできるんだね~。これからのロクマル狙いが愉しみだよ」
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