2024/05/30
コラム
ベイシス0.8-530&1.2-480×激戦区 田中修司・森井陽in大分鶴見
ハイプレッシャーの磯釣り激戦区、大分県南部をホームとする田中修司さん、そして徳島県をホームとする森井陽さん。トップトーナメンター両名が、シマノの磯竿の基本調子となるベイシスの新たな機種を携えてグレ狙いで実釣。シリーズ中、最もしなやかな0.8-530を田中さんが、最も短い1.2-480を森井さんが、特徴・操作感などを解説する。
ハイプレッシャー、高難易度の磯
「喰わなければハリスを細くする、魚が掛かった時のやり取りもかなり慎重に時間を掛けて取り込む」(森井さん)
「どうにかして1尾を喰わせるっていう、そういう場所ですね」(田中さん)
ハイプレッシャー、高難易度の磯でいかにしてグレを釣るか。
ベイシスの追加機種、ロッドという選択肢による攻略の可能性をトーナメンター両名が語る。
大分県鶴見湾・丹賀の赤岩
エントリーしたのは、鶴見湾内、丹賀の赤岩と呼ばれる磯。沖磯ではないが、グレの魚影は沖磯並みに濃く、6月下旬の実釣時期には練習になるという。
ホームでもある田中さんは手前から、森井さんは手前と沖の中間から様子を見つつ実釣を開始すると、幸先よく森井さんにヒット。
一方、田中さんはサシエが残ることが多く、グレ細軸(ハリ)を6号から5号、ゼロピットTYPE-D(ウキ)をMからLに変えて探っていく。
繊細な調整
「1.2-480は軽快というのがほぼテーマというか、更なる持ち軽さの追求っていうんですかね。非常に軽快ですし、このベイシスは基本調子になるので、キャストする時のコントロール性能も非常に良いです」(森井さん)
また、サシエが残る状態が続く田中さんは、ゼロピットTYPE-Dのサイズを0号に、リミテッドマスターフロロクリアー(ハリス)を1.2号にチェンジ。喰い渋った時だからこそ繊細に調整を繰り返し、1尾目を捕獲した。
ベイシスはシマノ基本調子
パワーに寄った先調子と、タメて獲る胴調子との中間に位置するベイシスはシマノ基本調子(ど真ん中調子)。そのキーワードは『軽さと使いやすさ』。
「腕の延長ですから、ロッドって。投入するなり、持ってアタリを待つなり、やり取りするなり、その一連の流れに対して、使用感が一番かなと感じますね」(田中さん)
「細ハリスでないと魚を仕留めることができないフィールドでお互いが積み上げてきたので、今回のやり取りでも非常に活きた部分かもしれません」(森井さん)
日々の練習
サシエ、マキエの位置、仕掛けを入れるタイミングなど、一つ一つのテーマを明確に持ち、そのズレを修正していくことで激戦区を釣っていく。
1.5号のハリスをベースとし、そこから下げていく繊細さが必要とされる状況で、取り込みまでやり遂げられるかどうか。
「普段の釣りをする中で、細ハリスでどの体勢でやり取りをすればカバーできるかっていうのを身に付けていかないと、本番(競技会)の時に出せないんですよね」(田中さん)
「そういった日頃の練習っていうのも、大事ですね」(森井さん)
0.8-530インプレッション
「私が(磯釣りを)始めた頃の0.8号とはまったく違う性能を持ったグレ竿なので、0.8号でも1号のロッドを振ってる感じがするんですよね。なおかつ大分県とか四国もそうですけど、喰いが浅いっていうのがあって、繊細な釣りをしなくちゃいけない時には糸も細くなってきますので、その辺をロッドがカバーしてくれる。号数が下がれば下がるほど柔軟性が出て胴でグーッと優しく糸をカバーしてくれるので、魚をジワジワと勝手に起こしてくれる。起こしにいかなくていいのです。タメておけば、グワッと浮いてくる。それが今の0.8号のロッドと思ってくれればいいと思います」(田中さん)
1.2-480インプレッション
「1投1投丁寧な釣りを実現することができます。また、活性が上がった時の一瞬でも見逃すことがない。グレ釣りの狙うポイントっていうのは、手前もあれば沖もあります。そういった沖のポイントでもドンピシャに仕掛けを投入できて、ヒット率が格段に上がります。驚くほど軽いなっていうのが第一印象です。かといって持った感じ、使用感っていうのは、ほとんど5mの竿と変わらない。なのに、ここまで軽快な操作感が増すんだなって、正直驚きました」(森井さん)
繊細に釣るためのロッド
大分県鶴見湾が、出向いてくれた森井さんに華を持たせてくれたのか、42㎝をキャッチして実釣は終了。
「激戦区大分県ですから、使用するハリスとかハリも細く小さくしてましたので、ゆっくりと時間をかけて慎重に釣ってたら良型に出会えました」(森井さん)
「厳しい状況におかれた時、繊細さを求めるロッドを使いこなしてこそ大事な1尾にたどり着けると思っていますし、個性的なベイシス追加モデルを使って皆さんの技術のレベルアップにつながってくれればいいと思います」(田中さん)
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