2024/05/30
コラム
磨け!フカセ釣りの対応力 マスターチューン&BB-Xデスピナ×平和卓也 in 佐賀
ここでいま釣れる魚が、いまの自分が納得できるサイズなのか。全国であらゆる魚と対峙しているシマノインストラクター平和卓也さんが常に描いている理想。できることやできないこと、そしてできたこと。個性派が揃うロッドのマスターチューン、新しくなったBB-Xデスピナを携え、初めて釣る佐賀県加唐島の磯でフカセ釣りを楽しむ。
加唐島・小崎
実釣の地は、佐賀県加唐島(かからじま)・小崎。本命は梅雨グレだが、何が釣れても楽しいというのが平和さん流の磯の楽しみ方。
「魚をいっぱい釣りたいと思います。できればね、でっかい魚を追いかけたいなと思います」。
潮の流れとサラシを読み、水中の様子を想像して尾長グレをキャッチ。
引き続きタナを合わせることに注力しつつ、潮上にマキエ、潮下に直接仕掛けを投入してみる。
「さあ、どうやってサイズアップしようかな、難しいぞ」。
釣り中は独り言の塊と平和さんは表現するが、常に自問自答の連続。それが何か楽しい。
釣れたら正解
「強いものは自分が体験するってこと。自分がやってみたことが一番強い。じゃないと、どう変えていったらいいのか、何が正しいのか間違いなのか気付かないので」。
現場でのつなげる力、見つけ出す力は、経験して身に付ける物だ。
「釣れたら正解。だから魚が教えてくれるんです」。
結果は同じ1尾でも、考えて釣れることの楽しさ、嬉しさは別格になる。
「これ喰うぞっていう瞬間が、かなりの確率で分かってくるようになるんです。でも、やっぱりリズムよくやってる時なんですよね。そういう小さなハードルがいっぱいあるんでね。それを1個ずつ超えていくのが、山頂を目指して上っているような感じがするんですよね」。
加唐島・フタ目瀬
潮位が下がると入れるというフタ目瀬に移動。
当て潮をセオリー通りに攻めて2尾のグレを釣ると、目の前の瀬に絡む激しい流れに着目し、良型の尾長グレをキャッチ。
手前にマキエ、沖に仕掛けを入れ、合流点となる瀬の沖側でヒットさせるという高難度の作戦だった。
「竿は立てっぱなしで、半分誘導しながらみたいな感じはありますけどね。ある意味この1.5号の先調子というのがプラスに働いてくれたかもしれないですね」。
タックルインプレッション
各号数ごとに調子が違うマスターチューン。
先調子の1.5号は取り回しの良さ。起こす、倒す、キャストするといった動作にムダが生まれない。
1.5号とは真逆の1号は、曲がって優しく受け止める胴調子。細いラインにもマッチする。
その中間でもあり、シマノの磯竿のど真ん中となる基本調子の1.2号。バランスの良さと総合力なら間違いない。
「これまであんまり(竿の)調子というのに着目しなかった方には、3機種の個性が重なり合ってもっと使いやすい、もっと基礎力が上がるっていう相乗効果もあると思うんですよ。そういうことを考えて調子を選びながらマスターチューンと一緒に、釣果も楽しさももっと上がっていくはず。なのでそういう選び方をしてもらえるといいかなと思います」。
これが答え
引き続きフタ目瀬にて、瀬絡みの強流を攻め、マキエと仕掛けが合わさる瞬間に再びヒット!
「ほら来た、完璧!」
スリリングなファイトをタックルと経験でかわし、2尾目、3尾目の良型をキャッチする。
「釣りしながら見つけたヒントをかき集めてここにたどり着いたんで。今この磯ではいい釣り方ができてると思いますね」。
今というのが、やはり平和さん流だ。
「別に失敗とか間違いはないですから、チャレンジを楽しんでほしいですね」。
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