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2024/03/27

コラム

極翔石鯛500手持 × 橋本陽一郎 in 五島列島

極翔石鯛500手持 × 橋本陽一郎 in 五島列島

「自分にとって石鯛釣りとは人生そのものですね。この趣味だけはやめられないです」。回遊する石鯛の数釣りで威力を発揮するという南方宙釣り、その極意を名手、橋本陽一郎さんが五島列島で実践する。

南方宙釣りとタックルセッティング

南方宙釣りとは、粗割りのコマセを釣るポイント(石鯛の回遊ルート)の下に入れて潮目の中にいる石鯛の足を止め、その後、潰したコマセを潮に流し込んで中層まで浮かせて獲る、手持ちスタイルによる釣法のこと。

2023年11月、そんな南方宙釣りを得意とするシマノアドバイザーの橋本陽一郎さんは、長崎県の五島列島、下五島の磯場にいた。コンディションはひと言、「激流」。

ロッドは自身が手掛けた極翔石鯛500手持。石鯛バリ17号、7本ヨリ37番のハリスワイヤーを32㎝ほど。そして約2m(190㎝)の36番7本ヨリの瀬ズレワイヤーに、瀬の速さには左右されない20号のナツメオモリという不動のセッティングで挑む。リールはスピードマスター石鯛2000Tだ。

手持ちのロッドから体でアタリを感じ、ぐっと乗ってからアワせる。なんとも言えないその体感を、より味わうために『極翔石鯛500手持』は開発された。

手持ちのロッドから体でアタリを感じ、ぐっと乗ってからアワせる。なんとも言えないその体感を、より味わうために『極翔石鯛500手持』は開発された。

潮の流れが速いので、粗割りのコマセを入れる前に仕掛けを差し込み実際の速さを確かめる。

潮の流れが速いので、粗割りのコマセを入れる前に仕掛けを差し込み実際の速さを確かめる。

仕掛けの投入

「もしかしたらちょっと深みになるかもしれないですね」。

潮を確かめると、攻めるべき水深を浅ダナと設定し、粗割りのコマセを撒き潮による拡散を待つ。今回のエサはイボイワオウギガニ(通称トッポガ二)とサザエの2本立てで、まずはトッポガニから。

「探れれば必ず仕掛けが止まるところ(潮壁)があるので、そこを重点的にコマセと同調するように」。

速い潮の時には軽い重りがやりやすいが、どんな速さでも同調できる、そのギリギリの重さが20号だという。
今回初めての生命反応はエサ取りだったが、なにもないよりはまし。速い潮が相手では、どうにもならないこともある。苦しい時間が続く。

春の乗っ込み時のタナ(水深5m前後)を目掛けて集中的に粗割りのコマセを打つ(撒く)。

春の乗っ込み時のタナ(水深5m前後)を目掛けて集中的に粗割りのコマセを打つ(撒く)。

エサとなるトッポガニをセットする。ハリ先は見えていても石鯛は喰ってくるという。

エサとなるトッポガニをセットする。ハリ先は見えていても石鯛は喰ってくるという。

鋭敏なロッドティップが上下し、生命反応を察知。たまらない瞬間だが、冷静に対処しなければならない。

鋭敏なロッドティップが上下し、生命反応を察知。たまらない瞬間だが、冷静に対処しなければならない。

低活性

潮が速いだけではなく、水温も釣果に左右する要因になる。冷たい下げ潮が上げ潮に変わり温かくなれば口を使うことはあるという。

待望の1本目は、本命の石鯛ではなくニザダイ。
「でもいい感じですね、魚が口を使ってくれたんで」。

タナを変え探りを入れ続け、ちょっかいを出してくる本命以外のアタリをかわしつつファイトに突入。ようやく本命の石鯛と出会うことができた。
「朝から低活性で、コマセを打っても打っても小魚もいない状態で、水色も緑がかっていて、本当に活性が低かったんですよ」。
タナは約10m。当初の予見通り、水深が低くやや深場からの釣果となった。

ようやく訪れた本命とのやりとり。現場に緊張感が走る。

ようやく訪れた本命とのやりとり。現場に緊張感が走る。

アベレージサイズではあるが、2キロは超える良型。歯と歯の境の横という理想のフッキング位置だった。
アベレージサイズではあるが、2キロは超える良型。歯と歯の境の横という理想のフッキング位置だった。

アベレージサイズではあるが、2キロは超える良型。歯と歯の境の横という理想のフッキング位置だった。

手持ちだからこそアタリの感知のみならず、繊細な動きによる魚種の判断も可能になる。

手持ちだからこそアタリの感知のみならず、繊細な動きによる魚種の判断も可能になる。

エサを嚙み潰すのは石鯛、中身だけを吸い取るのは他魚種。噛み跡から石鯛いると分かれば、あとは獲るのみ。

エサを嚙み潰すのは石鯛、中身だけを吸い取るのは他魚種。噛み跡から石鯛いると分かれば、あとは獲るのみ。

低活性を超えて

その後もアタリはあるがニザダイと、本命の魚信が遠ざかったタイミングでエサをサザエに変える。直後からアタリはあるがやはり石鯛ではない。貝類はカニよりもさらに多くの魚種から狙われやすいが、石鯛の場合、赤身の硬い部分が変形して戻ってくるので判別がしやすいという。

「手で握ってロッドの感触を楽しんで、乗った瞬間のアワセ、これに尽きますね」。

渋い状況でも、目だけではなく体で釣る南方宙釣りだから味わえるワクワク感、魚からの反応を存分に楽しみつつ、時を待つ。

「モゾモゾして走らない。冬の石鯛ですね」。

アタリの特徴から石鯛の存在を確証すると、さらに触覚を研ぎ澄ませロッドからの信号に全身を集中させる。

「してやったりです」。

その手に2本目の本命が、そして間もなく3本目も収まった。

「今日みたいな状況、本当の低活性。こういうときは探り当てるしかないんですよ」。

エサをサザエにして様子を見る。縫い刺しだが、カニ同様、ハリ先は出しておく。

エサをサザエにして様子を見る。縫い刺しだが、カニ同様、ハリ先は出しておく。

数とサイズ狙いで釣り方を変え、刻々と変化するタナを根気よく探っていく。

数とサイズ狙いで釣り方を変え、刻々と変化するタナを根気よく探っていく。

いると確信してからのキャッチ。ここぞの集中力は信頼できるタックルがサポートし、釣り人のやる気を引き出す。
いると確信してからのキャッチ。ここぞの集中力は信頼できるタックルがサポートし、釣り人のやる気を引き出す。

いると確信してからのキャッチ。ここぞの集中力は信頼できるタックルがサポートし、釣り人のやる気を引き出す。

「釣れたことに感謝ですね」という3本目。40年を超えてもなお追いかけ続け、ひたむきに向き合い続けられるターゲットが橋本さんにとっての石鯛だ。

「釣れたことに感謝ですね」という3本目。40年を超えてもなお追いかけ続け、ひたむきに向き合い続けられるターゲットが橋本さんにとっての石鯛だ。

プロフィール

橋本 陽一郎 (はしもと よういちろう)

[アドバイザー]

南方宙釣りという手持ちスタイルで、一対一の勝負にこだわる熱いイシダイ師。ホームフィールドの長崎県五島列島をはじめとして、各地で手にしたイシダイは数知れず。

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