2023/01/06
コラム
茨城県のアカムツ。アカムツに出逢う確率を上げるために。
ゼロテンションの作法
アカムツにアタリを出させるカギ。
風の中、リアランサー中深場73H200の穂先が真っすぐに伸びて止まり、ミチイトから張力が抜ける。
ゼロテンション。
2mのストロークを生かしてウネリをかわし、オモリが底から離れぬように維持する。
その間、チモトに浮力を持たせた2本のハリはゆっくり漂い沈んでいく。
そして、穂先が激しく震える。すぐにアワセるか、喰い込ませるか。これは人によって意見が異なるが、アカムツのアタリが明確であることは同じだ。
ゼロテンションから竿を持ち上げて、穂先から胴へ魚の重さを乗せたら、ビーストマスター2000で巻き上げを始める。
アカムツは大きさの割に引きが力強い。中層で中押しと呼べる抵抗を見せれば、まず本命と見て間違いない。口切れせぬよう用心深く浮かせていく。
食味の良さから宝石にもたとえられるアカムツだが、その釣りを運任せとイメージするのは安易だ。
なぜなら、アカムツ釣りは仕掛けや誘い方の工夫がアタリの多寡となって還ってくる、釣り本来の楽しさが詰まっている釣りだからだ。
例えば当日も、前半はテンションをしっかりと抜く松本圭一さんの誘い方が効果を発揮し、終盤は張り気味のゼロテンで小さなアタリにアワセる鈴木新太郎さんが結果を出した。
仕掛けにしても、ハリの形状とサイズ、軸の太さ、浮力のあるアクセサリーなど選択肢は多く、ハリスは潮の効き具合により微調整する。捨て糸にしても長さには根拠があり、ユメカサゴが多い場合には長くして対応する。
それら判断の手がかりの多くは、他魚や、魚信があって掛からないときのエサの確認で得ることができる。
つまり、アカムツ釣りは小物釣り同様に、竿を手に持って誘い、手返しを繰り返すことが重要になる。
そのため、道具は強く、軽く、操作性と感度に優れているほど楽しめる。
今回2人が使ったビーストマスター2000は「小で大を兼ねる」高性能リールであり、リアランサー中深場73H200はカンネコ根でも、犬吠埼沖でも好みのスタイルで「誘える竿」。
最先端の道具がアカムツに出会う確率を上げてくれるとともに、この釣りの魅力をさらに高めてくれることだろう。
アカムツ釣りのゼロテンションとは
タックルの作法
手持ち竿での誘いをより快適かつ正確に。
【リアランサー中深場/73H200】
アカムツ釣りを知っている人ならオモリを抜くときの感触の良さでピンとくるはず。一言で言えば軽くて操作性の良い竿です。メリハリが効いているので、今日使った73H200はカンネコだけでなく犬吠崎沖でも大丈夫。200号オモリを使う深い場所では73H200に加え73HH200、さらに積極的に誘うなら82HH195でも良いと思います。
食の作法
アカムツの煮付け
~肴にも主菜にもなる至高の煮付け~
【材料】
アカムツ2尾、ショウガ1片、水 150cc、酒 150cc、みりん大さじ3、砂糖大さじ3、しょう油大さじ3。
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