リアランサー 中深場は、どのモデルがどの魚種にいい、と特定しにくい竿です。これはネガティブな意味ではなく、地域や釣り方、個人の好みなど年々多様化している中深場の釣りに幅広く対応している、という意味です。
例えばアカムツ釣りやオニカサゴ釣りでは、オモリに対して負け気味にして深く曲げて使いたい方もいれば、積極的に誘ってアワせて掛けていく釣りを好む方もいます。それらに幅広く対応するのが、73MH205、73H200、73HH200、82HH195、7:3調子3アイテム、8:2調子1アイテムの計4アイテムになります。
一例としてアカムツ釣りをあげると、茨城県のカンネコ根ではオモリ120号を使いますから73MH、73Hが一般的な選択になりますが、手持ちで誘い、アワせて掛ける釣りを好む方は82HH、アクティブさに粘りも求める場合は73HHがマッチします。一方、千葉県〜茨城県の犬吠埼沖や南房、静岡県の伊豆方面ではオモリ150〜200号以上が使われますから73H、73HHを基準としつつ、手持ちで誘い掛けていくのが好みの方は82HH、逆に、深く曲げ込んでウネリをかわしながら喰い込ませるのなら73MHという選択もあります。
これら幅広い選択を可能にするためには深く曲げ込んでもブレることなく誘いを入れられる、しっかりとアタリが出る、硬い竿でも粘って喰い込み性能が良い、などの高い基本性能が前提。それを実現しているのがハイパワーXソリッド穂先とスパイラルXコアの組み合わせによるブランクスです。
加えて、全モデルに搭載されているXシートエクストリームガングリップは竿を支持する際に安定するため、アカムツやオニカサゴなど、誘いを多用する釣りでは大変助かります。私もそうですが、誘って釣るのが好きな釣り人にとって、欠かせないグリップです。
オモリ負荷の範囲内であれば、好みのアイテムで魚種を特定せずに使うことができ、手持ちで釣りやすく、置き竿にも対応できる。つまり、リアランサー 中深場は、中深場の釣りの楽しみを広げてくれる竿ですね。