2021/12/31
コラム
九州佐賀県玄界灘の落し込み。 高橋哲也の落し込みin九州・玄界灘。
INDEX
「落し込み」とは、中層で太いサビキ仕掛けにイワシなどを喰わせ、そのまま海底へ向けて落し込んで大型魚に喰わせる釣り。
九州北部を中心に絶大な人気を誇り、イワシ(主にウルメイワシ)が回遊してくる夏から年内いっぱい、釣り人が絶えることがない。
ターゲットはヒラマサ、ブリ(ワラサ)、ヒラメ、真鯛やサワラのほか、アラ(クエ)、アコウ(キジハタ)など。つまりイワシを捕食するさまざまな魚が釣れる。
落し込みの作法
テクニックが全てではありません。
運や時間に釣らせてもらっていることを、肝に銘じておくべきなのです。
舞台は玄界灘、馬渡島沖の水深70m前後。イワシの群れの反応は水深40mから下に出ていた。
高橋哲也さんは5本バリ、ハリス20号の大物狙いの仕掛けを投入。ビーストマスター3000EJはほぼフリー。100号オモリに引かれて仕掛けは素早く沈んでいく。
着底するとすぐ、高橋さんはクラッチを入れて高速巻き上げ。リールから目を離すことなく探見丸スクリーンでイワシの反応を確認しつつ、仕掛けをタナの上から再度落とす。
「イワシはミチイトを避けるから、サビキを上に誘っても掛かりません。あくまで落ちて行くときに掛かるんです」
落下中にイワシがハリに掛かかると、ミチイトのマーカーが減速する。そして、そのまま海底へ「落し込む」。
オモリを海底から離して待つと、イワシが泳ぎ回る振動を伝えていたビーストマスター 落し込み H230の竿先が、激しく振幅し始める。同時に、高橋さんはスタンディングポジションに構える。そして……
竿先が突っ込む、アワせる、リールがうなりを上げる、竿が弧を描く。
一瞬の出来事だ。
海底から魚を離すと、今度は右手で竿を支え左手でリールのスピードレバーとドラグを素早く調整、見事に引きをいなして浮かせていく。
海面に現れたのは4kg級のヒラマサ。続いてワラサを挟み、朝日が眩しい中、早々に6kgヒラマサを上げてしまった。
「根や魚礁に突進する魚を10m、いや、5mでも、いかに引き離して根ズレをかわすか。太い仕掛けと強いドラグで勝負するけど、百戦錬磨の域に達することはできない。でも、それが落し込みの面白さです」
その後も投入のたびに青物を掛けては流れるようなやり取りで上げていく。
タックルの作法
瞬発力&パワーと繊細さ
相反する要素を瞬時にコントロールする。
ビーストマスター 落し込み H230
大型ヒラマサと勝負するべくハリス20〜22号を使い、底から強気で引き離し、その後はいなして浮かせていく高橋哲也さんは、フッキングからやり取りにおいてビーストマスター 落し込み H230を一定の角度に保持することによってパワーと粘りを引き出し、ヒラマサを根から離し、浮かせていく。
そのロッドパワーはモンスター級にも怯まない。
ビーストマスター3000EJ
イワシを掛けるまではスピーディに巻き落としを繰り返し、喰わせてからは根ズレを防ぐためにパワーファイトで一気に底から引き離し、宙層では魚の強さに応じてスピードとドラグを瞬時に調整、引きをいなして浮かせる。これが高橋哲也さんの落し込みテクニック。
ハイスピード、ハイパワー、高耐久性と高い操作性に加え、手元でカラー魚群探知の「情報」をリアルタイムで知ることができるビーストマスター3000EJは、一日の釣りにおいてこれら一連の作業をすべて途切れることなく完遂。
その事実が、最強電動リールと呼ばれるポテンシャルの証左と言えるだろう。
ロッド
ビーストマスター 落し込み H230
全長 2.30m
継数 2本
仕舞寸法 198.4cm
自重 698g
オモリ負荷 80〜200号
リール
ビーストマスター3000EJ
ギア比 3.9
最大ドラグ力 20.0kg
自重 810g
糸巻量PE[タナトル8] 4号450m
5号350m
6号300m
8号200m
ハンドル長 75mm
シマノ電動リールをさらに詳しく紹介する
「Get the Dream」はこちら
探見丸
CV-FISH
食の作法
切り方で食感の違いを楽しむヒラマサの刺身。
1.さくを右斜め上に傾けて置く。厚みが違う場合は、高いほうを奥にする。
2.包丁を寝かせて薄くそぐように、さくの左側から切っていく。
1.右利きの場合は右から切っていく。さくの厚みが違う場合は、高いほうを奥に配置する。
2.包丁の刃元を身に当て、手前に引きながら1回で切る。
【取材協力】佐賀県伊万里久原港・寿風
関連記事
RELATED COLUMN