2020/01/23
コラム
タナ合わせが重要なカギ!平和卓也、クレバーハントで大物グレに迫る
中通しウキでは拾えないアタリがある
竿1本までのタナを細かく刻め
マキエを打ち、仕掛けを投入して合わせる。ハリスの真ん中より少し上にセットされたアタリウキがゆらゆら浮かんでいる。
それが突然に海中に消え、ミドルサイズとも特大イズスミとも異なる引きがロッドに伝わってきた。
まだ初秋といってもいいこの時期、良型が活発になるのはもう少し後だと思われた。だからこそ40cmが出たらミッションコンプリート、そんな話をしていた矢先の出来事だった。
タモから伝わる重量感。ピースはガッツポーズ。ベストコンディションの茶色のボディはジャスト40cm。完璧だ。
「キタマクラが出てきたとき、これはヤバいぞと思ったんですが、キラッとグレの光が見えたあたりから変わりましたね」
「高活性のときほどグレの上下動の幅とウキ下が合っていなければまったく掛からないこともある、と思っていいと思います。それも矢引きとか、50cmとかの話ですよ。中通しウキでは拾えないアタリがあるんです」
「グレ釣りでよくあるタナは竿1本までじゃないですか。その間を細かく刻まないといけません。寒のタナ合わせの方がむしろその点は緩いですね」
そしてピースは最後にこう付け加えた。
「最近では12月でもこんな釣りになることもありますから」
ところで取材中、偏光グラスをかけていても海中のグレの姿を確認することはできなかった。経験豊富なピースの眼がいいことも確かにあるだろうが、どうもそれだけではないようだ。
たとえ浅いウキ下でグレが釣れても、その深さのタナで魚の姿がいつも見えるとは限らない。それはグレが定位しているタナと、喰い上がる頂点のタナが同じではないからだろう。
そのため、名手でも魚が見えないということはザラにあるようだし、タナ合わせを失敗することも少なくないということだ。
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