2025/11/20
コラム
鹿児島県佐多岬沖電動鯛ラバで大ダイに挑む!〜鹿児島県鹿児島港出船〜
水深80mで道糸が100m出たところで着底。20mほど鯛ラバを巻き上げて再び底に落とすと今後は140m、3回目には200m。
ドテラ流しの鯛ラバではよくある光景。水深の2倍以上道糸を出されるのは当たり前、エンジン流しのバーチカルなら80gでこと足りる水深でも200g以上、250gは必携だ。
しかも、ここ鹿児島の錦江湾口からさらに南下した佐多岬沖は大物の宝庫。何がくるか分からないから道糸はPE1号、リーダー5号とやや太め。余計に糸がぶっ飛んでいく。
「この時期に佐多岬沖で鯛ラバをやったことはありません。でも、根魚や青物はくると思いますよ」と海鱗(かりん)の林直信船長。錦江湾のマダイは例年1~2月に開幕し初夏までがピーク。秋口に狙うこと自体まれなのに、場所が大物ポイントの佐多岬である。
桜島を背に鹿児島港から出船
このチャレンジに挑むのは富所潤さん。新しく発売されるフォースマスター300のポテンシャルを確かめることと、自身も鹿児島の海と鯛ラバ好きとしての好奇心から企画した。
佐多岬沖は釣り開始直後こそ0.8ノットで緩やかに船が流れていたが、すぐに1ノットを超え、巻き上げて再着底を3回も行うと道糸は200m以上出てしまう。
ここで富所さんはドテラバクバク200gから250gにチェンジ。それでも潮は加速。2ノット近い速度で船が流れ、道糸がどんどん出ていく。
「こうなると根気よく回収して入れ直すしかありませんが、電動リールは本当に楽です」と富所さん。
フォースマスター300の巻き上げ速度は早く快適そのもの。休むことなく正確な等速巻きと200m以上の仕掛けの入れ直しを繰り返していると、ついに大物がヒットした。
ドラグを滑らせ、魚を浮かせては電動巻き上げで距離を詰めて取り込んだのは丸々太ったブリだった。
2ノットの速潮とともに疾走、巻いては出されての末に取り込んだのは丸々太ったブリ
しばらく潮が速い状況が続くものの、次第に場所によっては減速する気配。
「探見丸スクリーンは仕掛けの軌跡が分かりますから、同じように海底から20m巻き上げて再着底させた時、水深より余分に出ていく道糸の距離が変化すると分かります。つまり、余分に道糸が出る距離が短くなったら潮が緩んできた証拠。チャンスです」
その言葉どおり、船内でマダイが顔を出すと富所さんにも明確にして活発なアタリの後、激しくも上品なマダイ特有の引きが訪れる。
フルソリッドモデル、エンゲツ リミテッド FS-B510MLが美しい弧を描き、フォースマスター300DHのドラグサウンドと巻き上げ音を響かせて浮かせたのは、全長60cmを超える大ダイだった。
夏~秋に鯛ラバで狙う船がほとんどない場所で狙いどおり60cm(推定3kg以上)を超える大ダイをキャッチ!
60cm超級のほか50cm級のマダイも。いずれも抜群のプロポーション
「電動鯛ラバは一番つらい回収をリールがやってくれるので、体力と集中力を一日維持できます。魚とのやり取りではモーターだけでなく、大きな魚が走っている間は落ち着いてドラグを滑らせてハンドルで巻くなど、モーターと手巻きを使うとより楽しく、大物をキャッチすることができます。それにしても、めっちゃうれしい!」
絶景の中、達成感に浸る富所さん。その横では船長がほっと胸をなでおろしているのであった。
ドテラバクバクSオレンジゴールド250gとブラックレッド250gが当日のヒット鯛ラバ
潮が緩い時間に喰ってきたのはアヤメカサゴ(上)とウッカリカサゴ(下)
大型青物や根魚の名ポイント・佐多岬沖は海況が悪く狙う日が限られる。出られれば大チャンスだ
【ドテラ鯛ラバでの探見丸スクリーン活用法】
魚群の反応をリアルタイムで映し出すだけでなく、水深と仕掛けの軌跡を可視化するため水深に対してどれぐらいラインが出ているのか一目瞭然。ラインが出る量の変化により潮が緩む=喰いが立つタイミングを予測することが可能だ
【ディープ鯛ラバでのフォースマスター300セッティング】
【富所さんの設定】
ファイト速[22]
さそい速[08]
フッキングモード[ON]
※スピードロックON
さそい速=ワンタッチで等速巻きを開始。2ノット近くで流れるドテラで8~10を多用
フッキングモード=しっかり喰い込ませたらタッチドライブを押し込んで確実にフッキングさせる
ファイト速=巻き上げを開始した後タッチドライブを離すと自動で22に。ドラグを緩めにして安定した巻き上げで大ダイや青物とファイトする
【タックル】
【フォースマスター300】
先進機能を凝縮したシマノ最小電動リール。ラインキャパシティはPE1号300m、巻き上げ速度が速く回収のストレスなし。これはドテラのディープでは計り知れないメリットだ。さらに回転性能に優れるスプールは着底感度が秀逸
【迅速なタッチアップ】
モーター連動とスピードクラッチによりワンタッチで着底からのタッチアップが可能
【探見丸スクリーン】
手のひらサイズのボディに探見丸スクリーンを搭載
※探見丸搭載船で使用できます
【エンゲツ リミテッド N-B610ML-S】
全国に対応、優れた感度を備えたスタンダード乗せ調子モデルの最高峰
【エンゲツ リミテッドFS-B510ML】
シマノロッドテクロジーを結集させたシマノ最高峰鯛ラバロッド。FS-B510MLは極限の曲がりを実現した1.78mショートレングスのフルソリッドモデル
【ドテラバクバク】
沈降速度を向上(同サイズのタイガーバクバクより15%アップ)させ、引き抵抗を軽減、ドテラ流しに対応した鯛ラバ。当日は200gと250gを使用
【取材協力】鹿児島県鹿児島市・海鱗(かりん)
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