2024/03/29
コラム
手軽で奥深い海上釣堀入門&攻略×北条公哉
関西圏を中心に人気の海上釣堀。手軽に高級魚や大型魚が釣れると評判だが、その難易度はなかなかの物だとか。その魅力と基本知識、そして攻略法を、15年以上通い続ける北条公哉さんが、実践を交えて語る。
海上釣堀は奥が深い。
「海上釣堀なんで、行けば釣れると思ってたんですけど、結果、2尾しか釣れなかったんですよ」。
期待と結果との落差と、自分以外が釣れている現実を目の当たりにし、その奥深さに気付いたというシマノフィールドテスターの北条公哉さん。
普段釣れない魚を、足場などが整備された安全な場所で釣ることができる。そのパワーや駆け引きなどの楽しさを味わう、まさに入門にはうってつけの施設だという。
今回の実釣に用いたロッドは、シーリアベイトサグリにバルケッタ151DHPG。道糸、ハリスともにリミテッドプロマスターフロロクリア3号にはサルカン付き1号のオモリ。チヌバリ細軸3号のセッティング。
エサにはダンゴやエビ、キビナゴをベースに、青物用としてウグイやアジなどの生エサを含め10種類ほど準備した。
日や時間帯によってヒットするエサに共通性はなくバラバラなので、なるべく多くのエサを準備しておくのが正解だ。
水深を測る
海上釣堀を攻略する上で重要になるのが、水深の把握だ。イケスは基本、水中に網を張っているので、水深を見誤ると簡単に網に根掛かりしてしまう。カウンター付きのリールを駆使し、立ち位置からのボトムまでの水深をしっかり把握しておこう。自分がメインに攻める場所の水深と、その手前側との水深差がどれくらいあるか知っておくとよりスムーズに釣りが展開できる。
タナを探る
朝イチということで、まずは浅めの5mで誘いをかけることにした北条さん。オモリとエサをなじませてからゆっくりと縦の誘いを入れる。5.5m、6mと刻みつつさらに様子をうかがうと、6mで竿先に反応あり。瞬時にアワせるとヒット!
幸先よくマダイを釣りあげると、続けざまに同じ水深の6mを狙ってみる。答えが早いのも海上釣堀。操作上ギリギリの6.5mに下げ、反応がないと分かると5mに戻す。この戻す操作も誘いのひとつとなる。
ひと通りタナを探ってもアタリがなかったので、次はサシエサのローテーションを試みる。辨屋さんの実績エサという甘エビをセットし5mからリスタート。6.6mで見事に捕獲に成功した。
ウキ釣りとサグリ釣り
イケスで最も深い中心部を攻められる浮き釣りに対し、中心部は攻められないのがサグリ釣り。しかしタナは1投で自在に変えることができる。ウキ釣りにはない攻めが最大の差であると北条さん。
「ウキ釣りっていうのは活性がいい時にエサをぶら下げて魚からのアタリを待つ釣り。サグリ釣りは、釣り人が想像しながら、この位置、この深さにいるんじゃないか、釣り人が魚を探しに行く釣り。そういうイメージで分けて釣りをしてます」。
シラサエビの1本掛けでマダイを追加した。
サグリ釣りを深化させるタックル
大物にも負けないスパイラルXブランクスはもちろん、穂先のウキウキトップによる目感度、ブランクスルー構造による手感度や握りをサポートするトリガー付きリールシートにスパイラルガイドと、軽快に操作しつつもしっかり寄せることができるサグリ釣り専用ロッド、シーリアベイトサグリ。3m、3.5m、4mとイケスのサイズによっても使い分けができる。
また、アタリのタナを数値化することで、よりシステマチックな釣りの展開を可能にしたカウンター付きベイトリールは必須アイテムになる。
最後は待望の青物をキャッチし、タックルのパワーと対応力の広さを証明した。
「簡単なようで、奥深い。それが海上釣堀の醍醐味、そして面白さだと思います」。
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