2021/02/25
コラム
ボディ構造、泳ぎ、フラッシング… エクスセンス ストロングアサシンで攻める磯のヒラスズキ
「ストロングアサシンはひと目でランカー狙いのためのミノーというのがわかりました。磯のヒラスズキなどハードなシチュエーションで活躍するはず、と」。初見でストロングアサシンの特長を見抜いた鈴木さん。その理由も含めて、磯ヒラ実釣を通してストロングアサシンの実力を解説いただいた。
過酷なフィールドに潜むランカーに屈しないストロングなボディ
大型#2の2フックが対ランカーミノーの証
– 実釣フィールドは長崎県五島列島福江島周辺の離れ磯。ヒラスズキの好シーズンでもある晩秋に実施された。
「波も風もちょっと強めですけど、ストロングアサシンの実力を試すにはちょうど良いかもしれませんね」
– ストロングアサシンはタフコンディションに強い?
「ストロングの名には過酷なシチュエーションに強いという意味も込められています。その理由を話す前に、なぜ初めて見たときにランカー狙いのミノーだと思ったかというと、フックが大型#2の2フックシステムだからです。アサシンシリーズをはじめ一般的なシーバスミノーのフックは#4が標準サイズですからね」
– フックを大きくすれば強度が上がり、ランカーに挑める。
「ただ、フックが強くてもボディや構造が持たなければ意味がない。ストロングアサシンは頑丈な肉厚ボディに貫通ワイヤーを搭載し、大型フックの強度を引き出す強さがある。磯際で強引なファイトが安心してできます。磯のヒラスズキ狙いで青物が喰うことも多い。想定外の大物とも闘えます」
釣り場を選ばないサイズ感。大場所のランカー狙いで有効
ボディの全長はシーバス用ミノーでは標準的な125mm。「釣り場を選ばないサイズ感も良い」と鈴木さん。ストロングアサシンの活躍の場は磯だけではない? 「磯のほかにサーフ、河口、大規模河川など大場所のランカー狙いに向きます。飛距離が出てアピール力があって扱いやすく、ベイトフィッシュの大小に関わらず喰わせやすいサイズ感と言えます」
ゆっくり巻いてもブリブリ泳ぐストロングな泳ぎ
アピール力のあるワイドなウォブンロール
– ストロングアサシンのアクションの特性は?
「ゆっくり巻いてもブリブリ泳いでしっかり水を押してアピールします。ワイドなウォブンロールで、水噛みが良いから複雑な水流のサラシの中でも泳ぎが破綻せずにアピールし、流れの強弱など水中の変化をしっかり手元に伝えてくれます。あと速巻きでヌルヌルッと水を噛まずに抜けてフリーズすることもない。このストロングアサシンのアクションの特性が、今回のヒットパターンにもつながりました」
実釣時のヒットパターン
サラシの先に遠投。速巻きで潜らせて、サラシの下をゆっくり巻く
ルアーはストロングアサシン125S。「ウネリが入ってサラシが厚い状況で、磯際をストロングアサシン125Fで攻めたけれど反応がない。次は125Sに替えて遠投。着水後10~15秒沈めてレンジキープさせながら速巻き。サラシの下に入ったらスローダウン。ゆっくり巻いた瞬間、喰ってきました」
ヒットルアー
ナブラ発生時はストロングアサシンにワラサがヒット!
水面でキビナゴの群れがザワつくと、鈴木さんはストロングアサシン125Fをセレクト。すぐに喰わせたのがワラサだ。「ナブラが発生しているときやサラシが薄い状況で、魚が上を意識しているときはフローティングでゆっくり引くほうが有利です。125Fは浮力が強く、アクションが大きくアピール力もあります。潜行レンジは足場の高さや風の影響にもよりますが、自分が使った感覚では潜らせても1m弱までです」
ストロングアサシン125Sは波風が強い状況やドリフト、飛距離がほしいときにも活躍
– ナブラ発生時やサラシが薄いなどターゲットが表層を意識しているときはフローティングの125F。ではシンキングの125Sとの使い分けは?
「基本は125Fから使います。125Fのほうが泳ぎが強く、アピール重視で探ります。それで反応がなければレンジを下げる意味でシンキング。125Sは125Fより1m前後下をレンジキープして通しやすい。あと波風が強くて125Fではラインが引っ張られすぎるときにも125Sが有利で、速い流れに送り込むようなドリフトにも向きます。あと125Fより重いので単純に飛距離がほしいときに125Sという選択もありです」
125Fにアタリ。125Sに替えると1投目に真鯛がヒット
「125Fをサラシの沖に遠投して巻くと、コンコンッとアタリ。のらないのはレンジが合っていないのかな? と125Sに変えて着水後15秒くらい沈めて巻きはじめたらすぐにゴンッと喰いました」。釣れたのは良型の真鯛だ。「ヒラスズキ、青物、真鯛などストロングアサシンはサラシの周りの色々な魚種に効きます」
ヒットルアー
フラッシュブースト×強鱗のストロングなフラッシングがバイトを誘う
磯の先発カラーはハイアピールと高視認性を両立するFレッドヘッド
– ストロングアサシンはフラッシュブースト機構を搭載。ボディカラーは全8色すべてに狂鱗ホログラムを採用し、鱗のパターンの大きい強鱗もラインナップする。カラーセレクトも気になるところだ。
「自分は磯のヒラスズキの場合、まずレッドヘッドから入ります。ストロングアサシンのFレッドヘッドはフラッシュブーストと強鱗で、フラッシングによるアピール力が強烈。また釣り人にとってもレッドヘッドはサラシの中で視認性が高い。ルアーのトレースコースが見やすく、それに対して魚がどこから出てくるか。魚の付き場が見つけやすくなります。レッドヘッドに反応がなく、活性が低めかなというときはナチュラル系の狂鱗カラーに替えるケースが多いです」
– ではサラシ周りでフラッシュブーストの有効性は?
「ヒラスズキはサラシの中でゆっくりブリブル泳ぐアクションを好みますが、そのときにもフラッシュブーストがキラキラ光ってアピールします。ドリフトしているときや、引き波の中で止めて泳がせているときも反射板が揺れてバイトを誘います」
ロッドセレクト
ストロングアサシンがしっかり振り抜けるMクラス以上のロッドを推奨
– 鈴木さんが実釣で使ったロッドは、エクスセンス ジェノス S110MH/R。ロッドの選択もストロングアサシンを使う上でキーになると話す。
「磯のヒラスズキは向かい風や横風の中で釣ることが多い。ストロングアサシンは重量がある。キャスティングはMクラス以上のロッドでしっかり振り抜き、射出スピードを上げたほうが良いです。向かい風の中でもAR-C重心移動システムを効いて飛行姿勢が安定し、飛距離もキャスト精度も上がります」
リールセレクト
強さはそのままに大幅な軽量化。NEW ツインパワーXDが磯のヒラスズキゲームの戦略を広げる
– 実釣で鈴木さんを驚かせたもう一つのアイテムがNEWツインパワーXDだ。
「C5000XGを使いましたが、前モデルの同じ番手より50gくらい軽い。マグナムライトローターなどの採用で大幅な軽量化を実現していますが、さらにすごいのが巻く力や剛性感など17ツインパワーXDと強度が変わらない点です。通常、リールを軽くすると巻く力が弱くなったり、高負荷時にボディに歪みが出たりしますが、大幅な軽量化にも関わらずそれがない。改めてシマノのテクノロジーに驚かされました。磯のヒラスズキは根際の攻防でリールの巻き取り力や剛性が問われますが、21ツインパワーXDは安心して使えます。さらに軽量化による巻き感度と操作性の向上。戦略やアプローチの面でも助けられる部分は多いです」
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