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2025/04/03

コラム

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初めての釣り場でたどり着いた価値ある1匹。田上明茂が晩秋の有明海でランカーシーバスに挑む。

初めての釣り場でたどり着いた価値ある1匹。田上明茂が晩秋の有明海でランカーシーバスに挑む。

ここでは、普段は徳島エリアで活躍するシマノフィールドテスターの田上明茂が佐賀県の有明海に挑んだ時の様子を紹介。いつもとは異なる釣り場の違いについて何をどう感じ、そして自身の経験をどのように活かして1匹のシーバスへたどり着いたのだろうか。

初見の釣り場に挑む。本当の底力が試される実釣ロケ。

普段は徳島エリアで活動しているシマノフィールドテスターの田上明茂。今回は佐賀県の有明海で実釣することになった。

「佐賀県でオカッパリのシーバス釣りをした経験はほとんどないですね」というように、手元にはまったく情報がない状態からのスタート。「徳島県との違いを楽しみつつ、これまでの経験を活かせたらいいですね」と田上さんが意気込みを語ってくれた。

釣行した季節は2024年の11月上旬で、シーバスにとっては秋のハイシーズンを迎えるタイミング。まずは釣り場の情報収集を兼ねて、いくつかのポイントを見て回ることになった。

有明海のオカッパリでシーバスを狙った経験はほとんどないという田上さん。普段釣りをする徳島エリアでの経験を活かしながら価値ある1匹を追い求めていく。

有明海のオカッパリでシーバスを狙った経験はほとんどないという田上さん。普段釣りをする徳島エリアでの経験を活かしながら価値ある1匹を追い求めていく。

ポイントを下見しながら気づいたこと。有明海ならではの難しさ。

有明海の特徴と言えば、まず大きな干満差が挙げられる。下見していたのはちょうど干潮の時間帯で、行く先々でポイントに水がないことに驚いていた。「干潟が露出していて水がないのですね。これから本当に潮位が上がってくるのかな」と少し戸惑いを見せる田上さん。

普段の徳島では大きくでも1m前後しか潮位が変動しないのに対して、有明海では5m前後潮位が動くことも珍しくない。「普段は流れを見ながら狙いを絞っていきますが、これだとポイントを見極めようがないですね」と、驚きも感じているようだった。

しかし、メリットに感じた部分もある様子。そのひとつとして干潟が生じさせる濁りという要素だ。「干潟の影響で、どこも水が濁っていますね。これはよく釣れる時の濁りに近い印象です」とのこと。水が濁っているときは魚の警戒心も薄れやすく、ルアーで騙しやすいと感じているようだった。こうしていくつかのポイントを下見した後、潮位が高くなる夕マズメ以降から実釣を開始していくことにした。

広大な干潟と大きな干満差が特徴の有明海。潮が満ち始めるとしだいに潮位も高くなっていく。

広大な干潟と大きな干満差が特徴の有明海。潮が満ち始めるとしだいに潮位も高くなっていく。

干潟で水が濁っているのはいい影響だという。徳島の雨後でよく釣れる時の色に近いと田上さん。

干潟で水が濁っているのはいい影響だという。徳島の雨後でよく釣れる時の色に近いと田上さん。

干潟だった場所がオープンエリアの釣り場に。岸際に集まるボラの群れを発見。

タイドグラフではこれから上げ潮の時間帯。周囲がしだいに暗くなっていく中で準備していると、しだいに潮位が上がっていく様子が確認できた。水深はまだ30cm程度にしか満たないが、バシャバシャと何やら水面が騒がしくたくさんの波紋が立っている。

「ボラだと思いますが、たくさん入ってきていますね。これがベイトになるのかな」と仮説を立てる田上さん。さらには「潮位が上がるのが思った以上に早いですね。どんどん高くなっているので、少し早いですがエントリーしましょう。」と足早にスタートすることになった。

ポイントとしては、最初に見た限りでは変化に乏しいオープンエリアだったが、潮位が高くなるに従って状況が一変。期待と不安が入り交じる中、実釣がスタートした。

ボラの群れを見つけて釣り場を決めた。さっきまで干潟だった場所も潮位がみるみるうちに高くなっていく。

ボラの群れを見つけて釣り場を決めた。さっきまで干潟だった場所も潮位がみるみるうちに高くなっていく。

スレでヒットしたボラ。ボラはアミを捕食するために岸際へ集まり、そのボラをシーバスが補食しにくる。

スレでヒットしたボラ。ボラはアミを捕食するために岸際へ集まり、そのボラをシーバスが補食しにくる。

エサとなるアミとボラが攻略のカギ。不意に訪れたファーストバイト。

まだ水深が浅く、表層にボラの波紋が見えることから、田上さんは「カウンターウェイク 160F ジェットブースト」を選択。このルアーサイズの素材感と引き波でアピールしてみますとのことだった。オープンエリアなので、扇状にキャストを繰り返して反応を確かめる田上さん。

よく気に掛ける流れという要素はほとんどない状況で狙いが絞りづらいため、できるだけ広範囲に探っていく。そうこうしていると周囲はすっかりと暗くなり、本格的なナイトゲームの状況となった。さらに時折足元をヘッドライトで照らすと、その明かりにたくさんのアミが集まってくる。

「これを食べにボラが集まっているようですね」と今の状況に納得した様子の田上さんだった。こうしてキャストを繰り返していると、ボフッと田上さんのルアーにシーバスがバイト。少し不意を突かれたせいか、惜しくもやり取りの最中でバラしてしまった。「少し予想外でした。ですが狙い方は合っているようですね」と自信にもつながったやり取りであった。

扇状にキャストを繰り返しているとバイトしてきた。惜しくもキャッチには至らなかったが狙いは間違っていないことに少し安堵したようだった。

扇状にキャストを繰り返しているとバイトしてきた。惜しくもキャッチには至らなかったが狙いは間違っていないことに少し安堵したようだった。

満潮になると急激に反応が途絶える展開。潮位が下がりすぎると釣りができない。

幸先よくアタリを得たので、この勢いで釣果が出そうであった。しかしここで有明海特有の難しさが立ちはだかる。満潮の潮止まりになるとシーバスのバイトはぱったりと止み、今度は下げのタイミングに。ここで粘り強くキャストを繰り返すも、すぐに潮が引いてルアーが引けなくなってしまったのだ。

この状況に田上さんは「実釣できる時間が短いですね。強制的に釣りができなくなるとは思っていませんでした」と予想外だった様子。ここで実釣は一区切りとして、一度休憩した後に実釣を再開することとなった。

さらに気を取り直して別日に同じポイントで実釣するも、今度はまるっきり反応なし。厳しい状況だが、下げのタイミングでポイントを移動して残りの時間に勝負をかけることとなった。

水深が浅いほうがシーバスも捕食しやすいのだろうと田上さんは予測。1匹に届きそうで届かないもどかしい時間が続いた。

水深が浅いほうがシーバスも捕食しやすいのだろうと田上さんは予測。1匹に届きそうで届かないもどかしい時間が続いた。

僅かな変化に期待を託して。待望のバイトとキャッチの瞬間。

最後に選んだポイントは同じオープンエリアだが、敷石が絡むポイント。潮位が高い影響で水に隠れているものの、しだいに露出してくることになる。そんなポイントに望みを託し、しばらく実釣しているとボフッと大きな捕食音が聞こえた。

「間違いなくシーバスはいるはずです」と慎重にキャストを繰り返す田上さん。そして「カウンターウェイク 160F ジェットブースト」で引き波を立てていると、今度は激しくルアーにバイトしてきた。「よし!喰った!」と会心のアワセが決まったその直後、激しく重厚感のあるエラ洗いする音が静寂な夜の海に鳴り響く。

急いで手繰り寄せたくなる気持ちを落ち着かせ、じわじわと「エクスセンス ∞(インフィニティ) S96ML」の粘りを活かしてキャッチした。

サイズはなんと80cmクラス。大きなボラを捕食しているためか、よく肥えたコンディションの良い魚体で、激しいファイトで楽しませてくれた。「諦めそうになりましたが、無事に釣れてよかったです」と田上さん。難しい釣り場で、時間も限られる中で見事に釣果につなげた1匹だった。

ポイントを変えて最後のチャンスをものにした田上さん。静かな海に激しい捕食音が響きわたった。

ポイントを変えて最後のチャンスをものにした田上さん。静かな海に激しい捕食音が響きわたった。

敷石が絡むポイントを狙ってヒットにつなげた田上さん。もどかしい時間が長かっただけに大きな喜びを感じられた1匹だった。

敷石が絡むポイントを狙ってヒットにつなげた田上さん。もどかしい時間が長かっただけに大きな喜びを感じられた1匹だった。

知らない釣り場に挑む高揚感。価値ある1匹を求めて。

このように、有明海は釣りができるタイミングこそ限られているものの、その反面で狙いを絞れば短時間で釣果に繋げることもできると言える。秋は特に大型のシーバスが狙いやすい時期でもあり、丸々と太った逞しいシーバスが相手してくれるだろう。

釣り場の環境としては珍しい場所となるかも知れないが、そんな場所だからこそ、自分の力試しや、価値ある1匹を求めて、秋の有明海にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

ヒットしたルアーは「カウンターウェイク 160F ジェットブースト」。シャローエリアが攻略しやすく引き波を立てながらスローリトリーブで使用した。

ヒットしたルアーは「カウンターウェイク 160F ジェットブースト」。シャローエリアが攻略しやすく引き波を立てながらスローリトリーブで使用した。

タイミングが絞りづらく難しさを感じるかもしれない。その反面で狙いが絞れれば短時間で大型の釣果に期待できるのもこの釣りの特徴と言えるだろう。

タイミングが絞りづらく難しさを感じるかもしれない。その反面で狙いが絞れれば短時間で大型の釣果に期待できるのもこの釣りの特徴と言えるだろう。

プロフィール

田上 明茂 (たがみ あきしげ

[フィールドテスター]

徳島県をホームに活躍するシーバスフィッシングのスペシャリスト。昼夜問わずストイックにシーバスを追い求める完全実釣主義のアングラーで、実釣に基づいて構築された理論や引き出しの多さには定評がある。数釣りを信条とした独特のフィネススタイルでシーバスを量産している。

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エクスセンス ∞(インフィニティ) S96ML
ロッド

エクスセンス ∞(インフィニティ) S96ML

エクスセンス C3000MHG
リール

エクスセンス C3000MHG

ハードブル 8+ 1.0号

ライン

ハードブル 8+ 1.0号

エクスセンスリーダー EX フロロ 30m 20lb

リーダー

エクスセンスリーダー EX フロロ 30m 20lb

カウンターウェイク 160F ジェットブースト

ルアー

カウンターウェイク 160F ジェットブースト

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