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2017/01/19

コラム

スピニングを超えた!? 干潟で使える飛距離を達成!辺見流 キャストの名手が教える“NEW EXSENCE DC”のトリセツ

エクスセンスDCがフルモデルチェンジ。ブレーキシステムの刷新により、”飛び”の性能が大幅に向上した同モデル。キャストの名手 辺見哲也さんに、遠投必須の干潟での実釣をオファー。「新しいエクスセンスDCなら、干潟でも問題ない」と自信たっぷりに快諾。NEWエクスセンスDCの使いこなしを徹底解説!

「機械を操作する喜び。これがベイトリールの醍醐味で、NEWエクスセンスDCはスピニング並みに飛ぶ」

「はじめに言っておくと、単に干潟で釣りをするならスピニングタックルという選択肢もある」


– 実釣場所は千葉県富津市の干潟。折しも、北西の強風が吹き荒れる最悪のコンディション。
「スピニングタックルをメインで使用するアングラーが、ベイトタックル.の使い勝手において、一番気になるのが飛距離とライントラブルだと思います」


– ベイトリールは、バックラッシュというトラブルが永遠の課題ですからね。
「従来は、それをアングラー側が調整して解消する。そこには車で言えば、マニュアルミッションのような機械を操作する喜びがある。ベイトリールの醍醐味の一つですよね。今回のように強い向かい風の中で飛ばすというのは、ベテランアングラーの領域。ブレーキのセッティングもシビアにやらないといけない。腕の見せどころです」


– ベイトリール入門者には手も足も出ない?
「そこを優しくしてれたのが、新しいエクスセンスDCの新ブレーキシステム。スピニング並みに飛んで、ベイトリールの醍醐味も味わえます。ほかにもグレードアップされた機能が多数搭載されていますからね」

辺見さんお気に入りNEWエクスセンスDCの主な機能

[本体価格]74,000円
※XG Right : 2017年3月発売予定。XG Left : 2017年4月発売予定

ハガネボディ

「ベイトリールの得意なところとして、ビッグベイトで障害物周りを狙って、ランカーを引きずり出すようなパワーゲーム。剛性の高いリールは使っていて安心感があります」

4×8DCエクスセンスチューン

「シビアなブレーキセッティングが簡単にできる。実釣で詳しく解説します」

ナロースプール

「ベイトリールはレベルワインダーの往復運動でラインがスプールに巻かれるけど、スプール幅が狭いほど、ライン放出時にレベルワンダーとの間で角度がつかない。抵抗が減って飛距離アップに貢献」

XGギア

「ギア比7.8のエクストラハイギアで、最大巻上長は91cm。力があって巻きが早いのは、ベイトじゃないと実現できない。日中のバイブレーションの速巻きが楽です」

45mmパワーハンドル

「ハンドルはロングタイプに変更。重いルアーや引き抵抗が大きいルアーが楽に巻けて、不意の大物がかかっても力強く巻くパワーゲームに対処できます」

マイクロモジュールギア

「シルキーな巻き心地で力強い。ここも以前のエクスセンスDCとの大きな違い。新型はベースがアンタレスDCで、ソルト用にスペシャルチューンされたモデルです」

デザイン

「ロープロファイルでパーミングしやすい。カラーはマットブラックで、男の武器感を醸し出している。見た目の印象もカッコ良いですよね」

「Pモードが基本。ブレーキはトラブルなくしっかり振り切れる強さに合わせます」

– さて実釣だ。釣果以上に気になるのは向かい風10m前後での飛距離。NEWエクスセンスDCが採用するブレーキシステム、4×8DCエクスセンスチューンをどう駆使するのか?
「ショアのシーバス釣りはPEラインを使うのでPモードが基本。ブレーキ力は5に設定することが多いけど、この向かい風だと6も考えないといけない。ベイトリールは怖がってキャストすると飛距離が出ませんからね。使用ルアーは、干潟の基準といえるレスポンダー109F X AR-C。もっと飛距離がほしいときは、新しく出たクー130F X AR-Cやシンキングペンシルのトライデント115S AR-Cも試してみます」

– 風波が立つ干潟に立ち込み、キャストを繰り返す辺見さん。30分経過。シーバスの反応もないが、トラブルもない。
「釣果は、夕暮れの満潮前後に魚が岸に寄るタイミングが本番。どうです、この風でバックラッシュしないでしょ?」


– 確かに。飛距離はいかがですか?
「僕は、ここでスピニングタックルで、同じルアーを使って良く釣りをするけど、滞空時間や着水点を見てもスピニングと同等。フォローではスピニングより飛んでますね」


– スピニングより飛ぶ!? NEWエクスセンスDCで効率良く飛距離を伸ばすには?
「まず、ベイトリールが飛ぶ理由を知ること。その上で遠投のコツは5つあります」

4つのモードに8段階のブレーキ これが4×8DCエクスセンスチューンだ

DC(デジタルコントロール)は、ライン放出は失速しているのに、スプールが空転してスプール内にラインがたまるバックラッシュを電子制御するシステム。「4×8DCエクスセンスチューンは、それをシーバス釣り用に設定。ライン素材による4つのモードと、8段階の外部ダイアルによるブレーキで、シビアなブレーキ力調整が可能です」。


XPモード→PEライン追い風遠投モード
Pモード→PEラインモード
Nモード→ナイロンラインモード
Fモード→フロロカーボンラインモード

「ブレーキはMAXが8で、僕は5で使うことが多い。ブレーキ力は外部ダイアルで簡単に変えられるので、状況に応じて調整します」。

モード設定のダイアルはサイドプレート内側にある。
「Pモードが基本で、常に追い風の立ち位置で遠投できる状況ならXP。ボートシーバスでフロロを使うときは、Fに合わせます」

ブレーキセッティング目安表

P5〜P6 オールマイティーにどんなルアーも得意なモード
P7〜P8 初心者にお勧め、強風・向かい風用モード
P4以下 重量があり良く飛ぶルアーにお勧めモード
XPすべて 追風専用、プロモード
※P:PEモード、XP:PE追風遠投モード

表は左右にスクロールできます

適正ルアー / 使用環境 1m以上の追風 無風や1m以下の微風

弱風や風速2m程度の向かい風

(少し風がある状況)

5〜10m以上の強風や向かい風

(キャストが困難な状況)

空気抵抗が大きいミノー、7g前後の軽量ルアー

、ビックベイト
アガケ120F(18g)

デプスレス75SS(9.5g)

クー70F(7g) など

XP8〜XP7 P5 P6〜P5 P8〜P7

飛行姿勢が安定した中型ミノー
アサシン99F(14g)

エスクリム119F(14g)

レスポンダー109F(15g)

クー100F(10g) など

XP7〜XP6 P5〜P4 P5〜P3 P7〜P6

飛行姿勢が安定した大型ミノー、シンペン、

軽めのバイブレーション
サルベージ70S(16g)

サイレントアサシン129F(22g)

サイレントアサシン140F(23g)

レスポンダー149F(27g)など

XP6~XP5 P4~P2 P5~P3 P6~P5

重めのバイブレーション、飛行姿勢が安定した

ぶっ飛び系ミノー
サルベージ70S(16g) / 70ES(20g)

サルベージ85S(21g) / 85ES(27g) 

サイレントアサシン129S(24g)

サイレントアサシン140S(26g)

トライデント115S(20g) など

XP5〜XP3 P3〜P1 P4〜P2 P6〜P5
鉄板バイブ、メタルジグ XP3〜XP1 P1 P3〜P2 P5
テストタックル

ロッド:DIALUNA XR B806M ライン:パワープロZ 1.5号
※使用環境により設定値は変わります。あくまで目安とお考えください。また1.5号より細いライン、ハリのないPEラインを使用する場合は下記より強めの設定が必要になります。

ベイトリールが飛ぶ理由

ラインのガイド抜けの良さとルアーの安定した飛行姿勢が飛距離を伸ばす

「スピニングリールは、ライン放出時に円運動をともないガイドを叩く。ベイトリールはスプールからラインが直線的に出るからガイドの糸抜けが良く、ラインを太くしてもガイドを叩く抵抗が増さないから飛距離に影響しにくい。また、飛行中のルアーがスプールを回してラインを引き出すため、つねに軽いテンションがかかって飛行姿勢が安定。空中のルアーが回って、空気抵抗を受けて失速ということも少ないです」

【遠投のコツ1】テイクバックを深くとり長めストロークでゆったり加速

「ベイトで遠投するときは、テイクバックを深くとり、長いストロークでゆっくりかつしっかり振り抜くことですね。ピッとクイックに投げるのではなく、ロッド全体にルアーのウェイトを乗せて反発力を引き出します。このときにバックラッシュを怖がって、ブーンッと力強く振り抜けないと飛距離は出ません」

【遠投のコツ2】きめ細やかなブレーキ力調整でトラブルを回避し安定した飛距離を出す

「実釣現場でトラブルは100%ないほうが良い。釣り場の状況に応じてブレーキ力を微調整します。例えば日中はPモードの5で使っている人は、弱い向かい風や夜は、6に上げてトラブルを未然に防ぐ。追風気味なら4に下げて飛距離を伸ばすなど、DCの補正力を利用して遠投を引き出します」

日中の基準からブレーキ力を上げる状況

・ナイトゲーム
・向かい風
・普段よりラインを細くする場合
・振りかぶれずクイック気味の
・キャストになるとき

日中の基準よりブレーキ力を下げる状況

・追風
・普段よりラインを太くする場合
・重くて空気抵抗の少ないルアーを投げるとき

【遠投のコツ3】ベイトリール初心者はブレーキ力MAXからスタートを出す

「ベイトリールのキャスティングに慣れていない人は、ブレーキはMAXの8からはじめてください。どんな状況に遭遇しても、バックラッシュすることが少ないです。その代わり飛距離は出にくいので、慣れながら1段ずつブレーキを下げて、トラブルなく納得のいく飛距離が出るブレーキ力を探しましょう。自分の基準のセッティングを決める過程も面白みの一つですからね」

【遠投のコツ4】着水直前にサミング 基本中の基本を忘れるべからずを出す

「ルアーは着水した瞬間に急失速。そこはDCでも補正しきれないことがあるので、着水直前はサミングでバックラッシュを防ぎます。ベイトリールで投げるときの基本中の基本は守ってください。夜間、着水が見えないときはブレーキを強めることで、着水時にバックラッシュしたとしても浅い傷で済みます」

【遠投のコツ5】XPモードは高弾道で風に乗せて飛距離を伸ばすイメージでを出す

「立ち位置が追風でXPモード、あるいはブレーキを4以下で遠投するときは力まないこと。初速を極端に上げすぎるとバックラッシュします。表現が難しいけど、ラインをズルズル出すようなソフトなスイングで弾道を上げて、風に乗せて飛距離を伸ばすイメージで投げます。XPモードが使える条件が揃ったときは、スピニングの飛距離を超える可能性が高いです」

逆風を切り裂いて沖の瀬に遠投。そして・・・

– 風波が立つ干潟に立ち込み、キャストを繰り返す辺見さん。30分経過。シーバスの反応もないが、トラブルもない。
「釣果は、夕暮れの満潮前後に魚が岸に寄るタイミングが本番。どうです、この風でバックラッシュしないでしょ?」


– 確かに。飛距離はいかがですか?
「僕は、ここでスピニングタックルで、同じルアーを使って良く釣りをするけど、滞空時間や着水点を見てもスピニングと同等。フォローではスピニングより飛んでますね」


– スピニングより飛ぶ!? NEWエクスセンスDCで効率良く飛距離を伸ばすには?
「まず、ベイトリールが飛ぶ理由を知ること。その上で遠投のコツは5つあります」

AR-Cシステムでさらなる飛距離アップが期待できる!

「干潟で使うルアーは、飛距離が出るのが大前提。重心移動のAR−Cシステムを搭載したルアーは、テールを投げる方向に向けて飛ばしやすい。ルアーの飛行姿勢を安定させやすいベイトリールの特性ともマッチして、飛距離が出ます」

アマモの面でジャーク。緩急の変化で喰わせる

「日中に水面とアマモの面の間で使います。ジャークして止める。あるいはただ巻き中にジャークして緩急のメリハリを利かせた激しいアクションで、アマモに隠れるシーバスを引っ張り出します」

シャローに特化したぶっ飛びのフローティングミノー

「サイズといい、レンジといい、東京湾の干潟ど真ん中というルアーです。ゆっくり引いても水面直下を泳ぎ切るアクションで、今回のような荒れた海面でも魚を出すことができました」

飛距離が出る130Fは凪の干潟のサーチベイト

「COOは凪いだときに使います。新サイズの130Fは飛距離が出て、ベイトリールとの相性も良い。ゆっくりただ巻きで、水面直下をふわふわロールしながら泳ぎ、シルエットの大きさを活かしてサーチベイトとしても活躍します。アマモの面や切れ目など魚が居そうなところの喰わせは100F」

飛距離自慢の広角射撃用シンキングペンシル

「シンキングペンシルは空気抵抗が少なく飛距離を稼げますが、これはAR−Cシステム搭載で圧倒的に飛ぶ。ベイトリールだと飛行姿勢がより乱れにくく、飛距離を活かして広範囲を探ります」

まだまだある!NEWエクスセンスDCの活躍の舞台

– 今回、NEWエクスセンスDCが干潟でも十分通用するキャスト性能を秘めていることがわかりました。
「自分でも驚いたのは、予想以上に向かい風の対応力が高かったこと。あと元々ベイトタックルはキャスト精度が高いし、パワーがある。NEWエクスセンスDCの特性を活かせるフィールドは、ほかにもありますからね」


・キャスト精度を求められる港湾やボートシーバス
・向かい風への対応力を活かしたゴロタ場のヒラスズキ
・力強い巻きで流れの速い河川でのバイブレーションゲーム
・太いラインを使う障害物周りのビッグフィッシュゲーム

WEB LURE X MOVIE

EXSENCE DC × 辺見流キャスティングクリニック~ベイトリールの概念を打ち破る飛距離~

タックルデータ

EXSENCE B804M/R -Respect the Sanctuary Bait-
「ティップがブレにくい硬めのレギュラーテーパーがおすすめ」

「ロッドの調子もバックラッシュの引き金になります。軟らかい先調子は振り切った瞬間ティップが曲がり、その戻りでラインがピンッと引っ張られる。リリースで回りはじめたスプールが、またキュンッと引っ張られるからバックラッシュを起こす。硬めのレギュラーテーパーは、ブンッと振り抜いた後にティップのブレが少なく、トラブルなく飛距離を伸ばせます」


[本体価格]53,600円

POWER PRO Z
「PEラインは張りがあるほうがトラブルが少ないです」

「PEラインは、張りがあるほうがトラブルが少なく、ベイトリールでバックラッシュしたときも解きやすい。軟らかいラインだと傷が深くなりますからね。パワープロZは、適度に張りがあり、ベイトリールと相性が良い。今回は1.5号を使いましたが、飛距離も問題ないです」


[品番]PP-M62N(1.5号200m)
[カラー]4色
[本体価格]3,124円

EXSENCE Leader EX Fluoro 25ポンド(6号)
「太いリーダーが使えるのもベイトタックルの強みです」

「太いラインが巻けるベイトリールは、必然的にリーダーも太くできます。EXSENCEリーダーEXフロロは根ズレに強く、ベイトタックルで障害物周りを狙う釣りにもマッチ。今回は干潟で障害物に擦れたり、巻かれる心配が少ないのでメインラインの号数に対して細めの25ポンド(6号)」


[品番]CL-S23L(3.0~8.0号)
[本体価格]1,070円~1,180円

プロフィール

辺見 哲也 (へんみ てつや)

[インストラクター]

東京湾をベースに、プラグを戦略の中心としたシーバスゲームを構築するプロフェッショナルアングラー。渓流のトラウトゲームにも精通しており、プラグのアクションや性能を引き出すことに長けている。

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