2024/10/16
コラム
春のマイクロベイトパターンからランカーサイズが登場。橋脚エリアのドリフト釣法に取り入れたシンプルで簡単なひと工夫とは。
春の河川でシーバスを狙う際、攻略のカギのひとつとなるのがマイクロベイトパターンだ。このマイクロベイトパターンであるが、小さなエサにルアーをアジャストさせるのが難しく、思うように釣果が出ないというアングラーも少なくないだろう。そこで今回はシマノモニターの川上靖雄が春の利根川で実釣する様子を紹介したい。人気が高くハイプレッシャーな環境で、どのようにランカーをヒットさせたのだろうか。
多くのアングラーが釣りあぐねる春のマイクロベイトパターン。そこをシンキングペンシルで攻略する。
利根川は、関東地方を流れる一級河川で日本三大河川に数えられるうちの1つ。河川の大きさから想像できる通り、豊富な魚たちが生息する恵まれた河川だ。シーバスもその中の1つで、河口エリアではたくさんのシーバスたちがエサを求めて海からやってくる。そのため、1年中多くのシーバスアングラーが訪れる釣り場でもあり、恵まれた場所である反面、エリアが広大で狙い所が絞りづらく、潮が動くタイミングを見極めなければならない難しさも含んでいる。
そんな春の利根川で、シーバスがメインで捕食しているベイトというのが、ハク(ボラの幼魚)とアミ(プランクトンの一種)で、これらが入り交じる混合パターンの状況を攻略しなければならない。このエリアに精通するというモニターの川上さんは、いかにして攻略していくのだろうか。
雨降る夜の利根川で。橋脚の明暗と流れを見極める。
今回、川上さんが用意したルアーが「エクスセンス ワイゾン77S ジェットブースト」だ。ハクやアミといったマイクロベイトパターンの攻略に特化したルアーで、これをメインにルアーをローテーションしながら利根川のシーバスを攻略していく。「今回はナイトゲームに狙いを絞ります。雨の影響もどれくらいあるか心配ですね」とのことで、少し苦戦しそうな予感があった。
また今回のメインルアーである「エクスセンス ワイゾン77S ジェットブースト」であるが、このルアーは小型のリップ付きシンキングペンシルで、レンジキープ性能に優れているのが大きな特徴。「この広い利根川でどれくらい通用するか楽しみですね」ということで、まずは河口エリアの橋脚が絡むポイントで実釣を開始することにした。
少しの変化がヒットに繋がることもある。トレースコースの重要性。
天候としては生憎の雨模様であるが、小雨で川の状況に大きな影響はない様子。「まずは明暗の境目を流していきましょう」ということで数投した後に、さっそくアタリがあった。しかしうまくヒットに持ち込めなかったので川上さんは少し変化を加えることにした。
「今度は自分が陰の中に入って投げてみましょう。トレースする角度を変えてみますね」とのことで、この狙いが見事に的中する。アップクロスにキャストしたらドリフトさせるように明暗部分へ流し込んでいくと「キタ!」とアタリを捉えた。こうして幸先よくキャッチしたのは50cmクラスのシーバス。「狙いが的中してよかったです」とのことでルアーの使いやすさにも手応えを感じているようだった。
ドリフト釣法に取り入れた簡単なひと工夫。思わぬランカーサイズに笑みがこぼれる。
さらにサイズアップを狙いたい所で、引き続きルアーは「エクスセンス ワイゾン77S ジェットブースト」で狙っていく。そして川上さんはドリフトで流してこんで行く際に、ひと工夫加えていることを教えてくれた。
「実はたまにトゥイッチとフォールを組み合わせて誘っています。このルアーはシミーフォールするので常に誘い続けられるのがいいところですね」とのことで、喰わせの間を演出しているとのこと。そんな工夫が功を奏したのか、明暗のポイントを狙い続けてしばらくすると、ひときわロッドが大きく弧を描いた。
「よしヒット!これはいいサイズ!」とその手応えに慎重になる川上さん。まだ魚は遠くだが、ガボガボッというエラ洗いした時の音から伝わる重厚感にさらに緊張が高まった。「エクスセンス インフィニティ 96ML」のいなす力を使って魚をジワジワと寄せ無事にキャッチ。
なんとそのシーバスは80cmオーバーのランカーサイズであった。「まさかこのサイズに出会えるとは思いませんでした。雨の中でも来てよかったです」と大きな感動を噛みしめる川上さん。ハイプレッシャーな環境から期待以上の大物をキャッチした所で、この日は実釣を終えた。
ルアーローテーションの大切さ。遠投して流れのヨレを狙うために。
翌日、今度はポイントを変えて再び夜の利根川にエントリーした川上さん。昨日同様に天気は雨である。「今度は干潮の時間帯を狙ってきています。できるだけ前に出て水深のある流心部分を狙っていきましょう」とのこと。
さらに「流れのヨレができたらチャンスですね」ということで、変化の少ないオープンエリアであるが、シーバスの活性が高まるタイミングを見逃さないようにするのがコツだと教えてくれた。そこではじめは「エクスセンス ワイゾン77S ジェットブースト」で探るも反応がないので、今度は「エクスセンス スタッガリングスイマー 125ES ジェットブースト」で飛距離を稼ぎながら、広範囲を探っていく。
こうしてドリフトでルアーを流していくと「ヒット!」と川上さんの声が上がった。落ち着いて取り込んだのは50cmクラスのシーバスで、ルアーをしっかりと喰い込んでいた。反応がなかったのでローテーションをしてみましたが、やはり大切ですね。このシーバスはフォールではなく、ドリフトで普通に喰ってきましたとのことで、その日その時の状況で、シーバスの反応が変わることがわかった。
個性豊かなシンペンに新しい種類が仲間入り。春のシーバス攻略には欠かせない存在に。
こうして雨の中でのナイトゲームであったが、見事にランカーシーバスを筆頭に、数を追加することもできた。特に「エクスセンス ワイゾン77S ジェットブースト」はレンジキープ性能に優れたシンキングペンシルで、タダ巻きメインのシンプルな使い方から、にトゥイッチやフォールを組み合わせた、テクニカルな使い方まで高次元に対応してくれる。
エクスセンスシリーズには、これまでなかったサイズ感のシンキングペンシルで、川上さんとしても「これからローテーションに加えることで大きな武器になると思います」とのことで、ハイプレッシャーな利根川で確かな釣果を出せたことが大きな自信につながった様子だった。
これからエクスセンスシリーズのシンキングペンシルに新しく仲間入りする「エクスセンス ワイゾン77S ジェットブースト」は春のマイクロベイトパターンを含めて、ハイプレッシャーな環境でも高い効果を発揮するルアーだ。その性能をぜひ自身の釣り場で試していただきたい。
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