2021/01/25

コラム

鈴木斉さんも驚いた!2021マグロ用最新タックルの実力とは。

国内外を問わず、マグロを追いかけ続けている鈴木斉さん。昨年も2021年にリリースされるタックルを手に各地のフィールドを釣った。爆発的なナブラあり、空振りもあり・・・。過酷な現場での使用を通して得た、リール、ロッド、ルアーそれぞれの印象を、あますことなく語っていただいた。

新しいツインパワーSWはステラSWにひけを取らない。安心してマグロゲームに使える。

2021年に登場する、新たなツインパワーSW。鈴木さんは2020年、プロトモデルを手に相模湾のキハダ、津軽海峡のクロマグロを追いかけた。実釣を通して鈴木さんが驚いたのは、ツインパワーSW14000XGの巻き上げのパワー、軽さだった。


「新しいツインパワーSWには、ステラSWと同じ構造のインフィニティドライブが搭載されています。実際に使ってみてもステラSWと同様の巻き取り性能、つまり巻きのパワフルさ、軽さを感じることが出来ました。見た目は違いますが、中身はひけを取らない。安心してマグロゲームに投入できますね。マグロゲームではヒラマサやGT狙いと違って投げ続けることはほとんどありません。ルアーアクションも、キャストしてルアーをステイさせる使い方が中心なので、魚を掛けるまでに巻き上げ性能の違いを実感することは少ないのが現実です。やはり重要なのは魚を掛けた後。マグロに走られているときにゴリ巻きして止めるというのは無理ですが、魚が止まったり、頭が横、もしくは手前に向いたりしているときにグリグリと巻ける力が強くなっているので、ファイトタイムを短くできるのは確かだと思います。テンションが少しでも落ちたときにグリグリ巻くことができれば、魚との距離を少しでも詰めることができますからね。アングラーが主導権を握る、有利なやり取りを展開できると思います。
とくにランディング直前の船の近くでの攻防では、巻き上げのパワー、軽さは重要。なるべく頭をこちらに向けるようにコントロールしなければならない状況で、少しでも巻けることはとてもありがたい。ロッドでためて寄せるだけでは足りず、リールを巻きながら誘導する場面は多いですから。右に左に走られて船底に擦られて切られることも少なくなると思います」

マグロゲームにおいて巻き上げのパワー、軽さが問われるのはファイトのとき。高負荷の状態で少しでもラインを回収することが確実なランディングにつながってくる。

ツインパワーSW14000XG

マグロゲームにおいてドラグワークは必須のファイトテクニック。
ツインパワーSWに搭載されたヒートシンクドラグは熱ダレ、PEラインの熱ダメージを抑制してくれる。

「ドラグ性能も上がっています。マグロは簡単に寄ってくる魚ではありません。走りは速く、走る距離も長い。当然、ファイトに掛かる時間も長い。潮の流れが速いエリアで掛けると一気に走られてドラグが熱を持ち、ダレてしまうことがある。ドラグの負荷が変化して弱くなる現象です。こうなるとドラグを締めたり緩めたりすることに気を使わなければならない。自分の感覚と異なる値になったりするので、テンションが抜けたり、強くなり過ぎたりしてフックアウトにつながるリスクもあります。
今回のツインパワーSWのドラグにはヒートシンクドラグが採用されていて熱ダレを起こしにくくなっています。安心してファイトに集中できますね。ランディング直前は、どうしてもドラグを調整することが多くなりますが、それまでは初期設定したドラグ値を信頼して、リール任せのやり取りが展開できると思いますよ」

ヒット直後のファーストランに耐える鈴木さん。ビッグサイズになると平気で100mも走ってしまうマグロ。ドラグに生じる摩擦熱は相当で、この熱を抑制するヒートシンクドラグは心強い。

ハードな使用を前提とするマグロゲーム。耐久性を確保するためにも、リールには高い防水性能が必要となる。

「マグロゲームでは魚単体やナブラを追いかけているときに海水をかぶることは普通にあります。とくにラインローラーはキャスト&リトリーブのときでもPEラインについた海水を常に浴び続けます。
全体的な防水性能は以前のモデルから高いレベルにありましたが、新しいツインパワーSWに関してはラインローラー部の防水性能が上がったのは嬉しい点ですね。ラインローラーはどんな部分よりも海水が侵入するリスクを負っています。1回海水が入るとなかなか抜けにくい部分でもありました。結果、錆びたり、回らなかったりする原因になっていました。防水性能が上がったツインパワーSWなら、これまで以上にハードな使用や数日間連続使用する遠征釣行でも安心できますね」

移動中、かなりの水圧を伴って飛沫を被ることも珍しくない。精密機械であるリール各所の内部を守ってくれる防水性能は、マグロゲームで重視される性能のひとつだ。

マイクロベイトパターンでの活躍に期待!
オシア ヘッドディップ140Fフラッシュブースト

小型のベイトを捕食しているマグロに数々の実績を残してきたオシアヘッドディップ140F。
2021年、フラッシュブーストが搭載され、ファインチューンが施された、オシアヘッドディップ140Fフラッシュブーストが新たに登場する。その実力とは?


「キハダ、クロマグロ、そしてシーズンを問わず、マグロは小さなベイトを偏食しているときがあります。ベイトはイワシであったり、小イカであったり、トビウオであったりとまちまちですが、こうした、いわゆるマイクロベイトを捕食しているときは意外に多い。魚が小型であれば、タックルバランスを取るのは問題ないですが、魚が50kg、60kg、100kgというサイズになると、タックルもそれなりのものにしなければならない。そうなると小型のルアーは飛ばない、フックがもたない、ということになります。
でも、タックルをライトにすると魚をキャッチできない、というジレンマもある。こうした状況下でも使いやすいのがオシア ヘッドディップ140Fフラッシュブーストです。これまでの140FのフックはST-56の2/0が標準でしたが、140FフラッシュブーストではST-66の3/0が標準。これで浮力を十分に確保しているし、アクションを出せる設計になっています。大型のマグロを小型ルアーで安心して狙えるわけです」

オシア ヘッドディップ140Fフラッシュブースト

搭載されたフラッシュブーストは、どのような場合に効果を発揮するのだろうか?

「小さいルアーはどうしてもアピール力が小さくなってしまいますが、ボディサイズに関わらずフラッシュブーストは存在感をアップしてくれます。とくにマグロ狙いの場合は、キャストしてからルアーをステイする使い方が多い。波間に漂っているときでもアピールしてくれるフラッシュブーストは威力抜群です。光の乱反射をアップしてくれる強鱗、狂鱗仕様とあいまって、バイトチャンスを増やしてくれると思います。水色が濁っているとき、曇天のときもフラッシュブーストの効果は大きく感じます。また、140Fフラッシュブーストのプレート自体は7cmくらいしかないので、超小型のベイトを模すようなイメージの使い方もあり、だと思います」

オリジナルのオシアヘッドディップ140Fとの使い分けのアドバイスは?

「オリジナルのオシアヘッドディップ140Fとの使い分けはフラッシュブーストの有無だけでなく、アクションの違いによっても可能です。オシアヘッドディップ140Fはクイックなアクションが特長。ヘッドディップ140Fフラッシュブーストはオリジナルに比べると低浮力で水に絡みやすく、水中にダイブもさせやすい。このアクションの違いを理解すれば使い分けることで魚の反応を探ることも可能です。
それぞれのフックの軸の太さやサイズを交換することで、アクションを変えてアピールすることも可能。自分なりのチューニングでローテーションパターンを見つけるのも面白いと思います。また、オリジナルのオシアヘッドディップ140Fにはマグロ、ヒラマサを意識した新しい5色が追加されます。カラー選択の幅が広がるのはありがたいですね」

ステイして波間に漂わせているだけでマグロを誘ってくれるフラッシュブースト。ヘッドディップ140Fフラッシュブーストのボディサイズ以上のアピール力を生み出し、バイトチャンスを生み出してくれる。

飛距離を追求したハイエンドモデル、オシアプラッガーリミテッド

キハダ、クロマグロ用にキャスト性能を磨き上げたロッドも登場する。その名はオシア プラッガーリミテッド。
プロトモデルを使用した鈴木さんに、その使用感を確認した。


「とにかく飛距離を出すことを求めたロッドですね。軽く、高反発なブランクスで、振り抜けがすこぶるいい。自分のイメージ以上にルアーが飛んでいってくれる印象です。遠くのナブラにルアーを届けたい、というアングラーの欲求に応えてくれるロッドだと思います。張りが強いので、強風下でのキャスト性能や潮の流れが速いフィールドでのルアーの操作性にも長けています。ビギナーには扱いづらい面があるかも知れませんが、中上級者向けのハイエンドモデルとしておすすめできますね。昨年、S82XHを使い、津軽海峡で40kgクラスのクロマグロとファイトしました。反発力が強く、ロッドの復元力が大きいおかげで勝負が速く決まるし、ダイレクトな感覚でのやり取りを楽しめましたね」

オシア プラッガーリミテッド

オシア プラッガーリミテッドは飛距離を徹底追求したアイテム。超軽量&高反発なブランクスを採用した結果、キャストスピードアップ、曲げ込むほどに強大なパワーを発揮して、大遠投を叶えてくれるロッドだ。

スパイラルXコアを搭載しているため高強度。グリップ部まで曲がるブランクスは復元力も大きい。支えているだけでグイグイとマグロをリフト、短時間ファイトを叶えてくれる。

WEB LURE X MOVIE

2021 OCEA×津軽海峡クロマグロ 鈴木斉

タックルデータ

REEL: TWINPOWER SW 14000XG

パワーと耐久性により磨きをかけ、新しく生まれ変わったツインパワーSWシリーズ。軽くパワフルな巻き上げを実現するインフィニティドライブの搭載。熱に強くなった最新ドラグ、ヒートシンクドラグの採用。耐久性を向上するXプロテクトのラインローラー部への搭載など、スピニングリールの頂点を脅かす存在として登場。14000XGは大型キハダ狙いにベストマッチ。80kgクラスまでを想定したクロマグロゲームにも活躍が期待される。

ROD: OCEA PLUGGER LIMITED S82XH(PROTOTYPE)

唯一無二のキャスト性能を追い求めたハイエンドオフショアキャスティングロッド。スパイラルXコアを搭載した超軽量&高反発ブランクス、最高レベルのガイド仕様、新開発のリールシートなど、意欲的なフィーチャーを満載したザ・キャスティングロッド。

LURE:OCEA HEAD DIP140F FLASH BOOST

相模湾でキハダマグロを狙う上でシーズン前半のワンチャンスを逃さない飛距離。またハイシーズンのハミになった分厚いナブラでも、低浮力設計にすることで出来るだけルアー全体を水に浸らせ、さらにフラッシュブーストが輝き続けることでステイ中にも途切らせない強いアピール力。更にシーズン後半に現れるビッグサイズにも安心してやり取りできるワンサイズ大きなフックセッティング。それらのマグロ狙いに必要な要素を全部盛り込んで開発されたのが、このヘッドディップ140Fフラッシュブーストです。

LINE:OCEA 8 6号

次世代の原糸『X-Filament』を採用し、タフクロスⅡ製法で編み込んで強力の安定化を追究したソルトウォーター用PEの進化形。その性能は直線強力で当社比最大25%アップ、摩擦後の強力維持率93%というタフネスを誇ると同時に、5号以上の号柄には特殊シリコン樹脂を用いた『ヒートシンクコーティング』を採用。熱伝導率が低く耐熱性に優れるうえ、滑り性も向上している。ジギング、キャスティングを問わず、『NEWステラSW』のドラグ性能をフルに引き出すハイクオリティライン。

LEADER:ナイロン150LB

プロフィール

鈴木 斉 (すずき ひとし)

[インストラクター]

シーバス、ジギング、GTなど多彩な釣りの経験を経て、現在はプロアングラーとして活躍中。技術レベルの高さはもちろんのこと、高い集中力を要求されるヒラマサキャスティングやマグロゲームにおける「ここ一番の勝負強さ」に定評がある。

SNS:

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※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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この記事で使用している製品

ロッド

オシアプラッガー リミテッド

リール

ツインパワー SW

ルアー

オシア ヘッドディップ 140F フラッシュブースト

ライン

オシア 8 PE

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