2020/01/31
コラム
上物釣りの王道を行け!只松雄司、ファイアブラッド グレ デクストラルで大物グレを誘い込む
多少の悪条件でもトーナメントとなれば試合が続行する限り竿を振り結果も求めていかなければならない。2006年シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権全国大会を制した只松雄司さんにグレ釣り上達のコツをアドバイスしてもらった。
同調を意識したマキエ作り
グレのフカセ釣りで重要なことは、マキエとツケエの同調である。ターゲットは岩陰などに身を隠している魚なので、マキエを撒いて匂いとオキアミで誘き出す。マキエを喰うために出てきたグレは、はじめは障害物近くでエサを喰い、異変を察知すればその岩へと逃げ帰る。さらに喰い気が立ってくれば、マキエの落ちてくる表層近くまで浮上してくることもある。ここで重要なのは、マキエの沈下速度だ。釣り人にしてみれば、深い層の沈み瀬近くでエサを喰われるよりも、浅ダナで喰わせたい。そうすれば喰わせた後も根に入られることなくやり取りできる。そのためにはグレ釣り用のマキエは軽くて、ゆっくりと沈下していくものがよい。
そこで問題となるのはマキエの作り方だ。
「グレ釣りでは着水後すぐにバラけ、ゆっくりと落ちていく固さで、ある程度遠投もできるマキエが理想的ですね」
オキアミと混ぜるときに粘りが出ないようざっくり混ぜられるファイアブラッド コマセミキサーを只松さんはおすすめする。
マキエワークと手返し
さて、マキエワークについてだが、
「マキエには2つの役割があります。まずグレを寄せるためのマキエ、次にエサトリをグレのポイントへ行かせないためのマキエです」
磯際に居るスズメダイやアジなどの小魚もマキエに好反応を示すため、グレを釣るポイントにも群がる邪魔な存在だ。しかもツケエのオキアミまで喰ってしまうことからエサトリと名付けられたほど。グレを釣るポイントにエサトリがいかないようにするためには、足元にマキエヒシャクで5、6杯程度の十分な量のマキエを撒いておくこと。そしてそのマキエにエサトリが群がっている間に、本命ポイントである沖目にマキエと仕掛けを投入する。このマキエワークを遠近分離法と呼ぶこともある。
トーナメントの予選で使われる長崎県宮の浦のモトバンに上がった只松さんは、NEWファイアブラッド グレ 1.3-500を取り出した。
「5mという長さは取り回しが良く操作性に優れています。ファイアブラッド グレは軽量化されていて持ち重りしないので長時間竿を振るトーナメントではかなりのアドバンテージでしょう」
確かに、手のひらにフィットするXシート(パームフィットシートCI4+Ⅱ)を握って竿を振ると竿が腕の延長線上にある体の一部のような一体感がある。張りがあるブランクスは的確に狙いのポイントを攻め、ラインメンディング時は自在にラインを操作でき、細かい誘いも脳から直接穂先に伝達できているかのような感覚といったらよいだろうか。
マキエとツケエの同調にはロッドの操作性は不可欠な要素で、ファイアブラッド グレには十分にその機能が備わっている。
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