2021/01/31
コラム
走水沖のビシアジ釣り
今から8年ほど前、富所さんが関東に移り住んで初めて遊びの釣りに出かけたのが三浦半島走水のビシアジ釣りだった。関東ならでは、走水ならではの釣り方と見事な魚体に驚いたその記憶は、今も鮮明だという。
マアジの名所、走水
「なんで水深50mでオモリ130号なのか、最初は驚きました」
晴れた冬の昼過ぎ、走水港・関義丸の午後アジ便で道具を準備しながら、富所潤さんは8年前を思い出す。
「でもやってみて納得しました。凄く潮が速い所に船を止めてアジを寄せるには、この重さが必要なのだと。また、釣れるアジが大きくて立派で驚きましたし、食べておいしかった!」
東京湾でもとくに潮が速い走水はマアジの名所。南には献上鯛で知られる鴨居、タチウオのメッカ観音崎沖も目と鼻の先。つまり、湾の狭まる潮通しの良い、東京湾随一の漁場である。
水深50m台に船を止め、タナは底から2〜3mのアナウンスで釣り開始。
機嫌の良いときにはすぐにクンクンと魚信がくるが、アジとはいえ、ひとたびヘソを曲げるとなかなか喰わない。正確なタナ取りでやっと喰わせたと思っても、ただでさえ口の弱い魚、喰いが浅いと掛かり所が悪く、巻上げ中にバレてしまう。
その中で富所さんは1尾、また1尾と、確実に数を重ねていた。
NEWタッチドライブで巻上げが簡単に!
「タナ取りやコマセを撒く位置など、常連さんの釣りを参考にしていることもありますが、バラシがほとんどないのは、巻上げに不安がなく、安定していることも影響していますね」
富所さんの使う「フォースマスター600」に搭載したNEWタッチドライブの中間速設定は、巻上げ開始時に強く押しても、不意の急速巻上げを防止する機能。
通常は17に設定されているが、簡単に設定を変更できるため、釣り物に応じて、その場、その時の状況に合わせることができる。
「アジ釣りはゆっくり巻上げますが、喰いが良ければ中間速12以上、中アジ前後であれば中間速15に設定すると、巻始めの速度調整に気を遣うことなく手返しを早めて釣ることができます。でも、今日は喰いが浅く、サイズも良いので、中間速10にしてみました」
日が傾くとともに探見丸に映し出される魚群は濃く、立ち上がるようになる。喰いが良くなった分、中間速を上げても良いところだが……。
素敵なゲスト登場
「先ほどからアジが取られたり、周りで仕掛けを切られています。探見丸にも大きな魚の反応が出ていますから、実はちょっと期待しているんです」と富所さん。そのとき、ひときわ強く、真下に突っ込む魚が喰ってきた。
「これは……きたかも!」
ハリス2.5号、全長2.5mでクッションは30cm。鋭く、激しい突っ込みに対して不利な仕掛けながら、富所さんは中間速10のまま巻続け、ロッドワークに集中し、ドラグを滑らせて対処。それはまるでシマアジ釣りのテクニック。走らせるけど、主導権は渡さない、そんなやり取りだ。
そして夕日に照らされる海面に、真っ赤な真鯛が浮かび上がった。
「やっぱり真鯛がいたんですね!狙い通り上げることができました。いやあ、うれしい!」
走水のビシアジではこの時期、立派な真鯛が混じることが珍しくない。記録に残るような大アジはもちろん、素敵なゲストをバレた、切られたで終わらせないために、ぜひ、中間速設定を活用してほしい。
FISHING TACKLE
ROD
ライトゲームCI4+ TYPE82 H185 RIGHT
全長 1.85m
継数 2本
仕舞寸法 120.0cm
自重 130g
オモリ負荷 30~100号
REEL
フォースマスター600
ギア比 5.1
最大ドラグ力 8.0kg
自重 495g
糸巻量PE[タナトル8] 2号300m
3号200m
ハンドル長 65mm
シマノ電動リールをさらに詳しく紹介する
「Get the Dream」はこちら
探見丸
CV-FISH
関連動画
【取材協力】三浦半島走水港・関義丸
関連記事
RELATED COLUMN