2025/07/16
コラム

NextStage オシアEJ電動ジギングの世界×松岡豪之

スピニング、ベイトタックルに続く第三のジギングスタイル、それが電動リールを使った“電動ジギング”だ。シマノからは専用ロッドの「オシアEJシリーズ」が2019年に発売され、2025年にさらに進化してフルモデルチェンジ。このロッドの特徴を、鉄人の異名を持つ松岡豪之さんが解説。また、電動ジギング対応の「オシアEJ」のジグにも新色が登場。
釣れるから電動ジギングを選ぶ
「巻き上げが楽だから電動ジギングにするのではなく、『釣れるから』電動ジギングを選ぶ」——そんな既成概念にとらわれないアングラーたちが、電動ジギングを次のステージへと進化させている。
電動ジギングは、トンジギ(ビンナガマグロのジギング)のようにヘビーウェイトのジグを使う場合や深場の釣り、手巻きでは絶対に出せないジグの移動スピードで反応させるときに有効だ。松岡豪之さんは、今回、石垣島と屋久島を訪れ、2025年にリリースされた新しいオシアEJについて語った。
「新しいオシアEJは、ティップがソフトになり、バットが強くなりました。ジグの操作性がアップし、パワーのある電動リールの巻き上げ時の衝撃を緩和し、アングラーへの負担を軽減してくれます」。電動ジギングは、トルクを備える電動リールを用い、ハンドル操作をメインにしない釣りのため、この釣りをより快適に行うためには、専用のロッドが必要になる。試行錯誤を繰り返して完成したのが、2025年にリリースされたNEWオシアEJロッドシリーズなのだ。

飛躍的に進化して使いやすくなったNEWオシアEJロッドシリーズ。

水深80mのところでヒットしたキハダ。ロッドはオシアEJ B60-4、ルアーはオシアEJスピード300gを使用。
ジグの操作性と粘り強さがアップ
新しいオシアEJでは、ブランクス全体が曲がることによって、ジグの操作性が飛躍的に向上した。
「グリップの手前あたりまで曲がり、それによってレスポンスよくジグを動かせるようになりました。さらにパワーファイトにも対応していて、粘り強い曲がりが魚の動きに追従し、強い引きをバットでしっかりと受け止め、バラシも軽減してくれます」と松岡さん。
ガイドにはティップ側にシングルフットのXガイドを採用。軽量化が図られ、ブランクスの曲がりに影響が少ないシマノの独自開発のXガイドと、スパイラルガイドセッティングの組み合わせにより、ブランクスの性能をフルに引き出し、PEラインのガイド絡みを極限まで防いでくれる。

ジャーク時に糸ガラミを防ぐスパイラルガイドセッティング。

糸ガラミが発生しやすいティップ部のみシングルフットのXガイドを採用。Xガイドは糸抜けの良さを計算して傾斜角度に設定されている。

シマノ独自の冷間鍛造技術で作られたシングルフットのXガイドは、エッジがなく、軽量かつ高強度。
電動ジギング専用パーツとデザイン
オシアEJならではの機能がグリップ周りにも施されている。グリップエンドにはケーブルホルダーが装着されており、電動リールとバッテリーをつなぐケーブルを素早く、簡単にセットでき、釣り中にケーブルがバタつかないようになっている。
さらに、リールシートの前にあるVホールドグリップは、スイッチのON/OFFによって巻き取りをする電動ジギングの特性に合わせた設計。両手でロッドを保持することができ、これによりジャーキング時、ファイト時の体力的負担が軽減され、厳しい体勢でもラインを巻き上げることが可能になる。
また、リールシートにはマルチフィットCI4+シートとセミトリガーEVAが採用されており、ジャーキング時でもボリュームのある電動リールを安定して保持できる設計が施されている。。

伸縮性に優れた素材を使ったケーブルホルダー。グリップエンドからの着脱も容易。

電動ジギングのメリットのひとつは、パワーファイトの際に両手でロッドを保持できることだ。

電動リール専用設計のグリップまわりが、圧倒的に使いやすくなっていると語る松岡さん。

ボリュームのある電動リールのホールド性を考えた、グリップデザイン。
操作しやすいロッドで次のステージへ
松岡さんによると、新しいオシアEJは非常に操作が楽で、バットが強化されているので、ファイトも楽になるとのこと。「手前に荷重がかかるので、電動ジギングで大物とファイトしても楽に操作できます。体力を温存しながらその後の釣りも楽しめます」と語る。
実釣では、カンパチ、イソマグロ、ハタ、そしてサメを釣り上げることができた。電動ジギングと言えばシャクリ上げが主流と思われがちだが、松岡さんは、時にはフォールをしっかり入れて多魚種をキャッチしていった。特に大型のサメとのファイトは圧巻で、どの方向にロッドを移動させても、両手でロッドを握り、電動リールで常に攻めの姿勢を保つことができた。
NEWオシアEJの登場により、電動ジギングの釣りは次のステージへと進化したと言えるだろう。

NEWオシアEJはバットセクションのパワーアップによって、電動ジギングが変わったと語る松岡さん。

サメとのファイトでもラインを巻きとりつつ両手でロッドを保持できるので、疲労感なくその後の釣りも楽しめた。

EJスライドのNEWカラー。電動リールの設定は、表示速度18〜22前後でのワンピッチジャークが扱いやすい。

電動リールのハイスピード(表示速度:Hi)リトリーブでのジャークでも回転せずに、安定した高速スライドが可能なEJスピードにもNEWカラーが登場。
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