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2022/07/31

コラム

兵庫県・明石港出船のマダコ。深く、速く、根掛からない。 明石のマダコ釣りのゲーム性が高い理由。

この日、明石港を出航し目指した釣り場は明石大橋の西、淡路沖の水深20〜40m。
明石のマダコ釣りは、まず根掛かるような場所を狙わない。根の間に広がる砂、砂礫、石交じりの土などの海底を、広範囲に流して行く。
夏場こそ水深10m台を狙うこともあるが、主に20〜50m、深い所では70m台、またはそれ以深も狙う。つまり、関東に比べると総じて深い。
そして当地は日本有数の潮が速い地域。海峡部潮流情報で4~5ノットは当たり前、8ノットにも迫る。
その明石にあって、船長たちはそのつど潮が緩い場所を熟知しており、狙い分ける。この日、船長が狙った淡路沖の各所も、0.5~1ノットで船が緩やかに流れる場所だった。
今回の主役・吉田昇平さんはとにかくマダコ釣りへの思い入れが熱いアングラー。その吉田さんが明石のタコ釣りの要点として繰り返し説明していたのが「船の流れる向き」と「エギの動き」をイメージすること。そして「止めること」であった。

タコ釣りの作法

船の動く方向と海中のエギをイメージする。

船がポイント上を流れていくと、海底に着けたエギ(仕掛け)は船に引っ張られる。多くの場合釣り人から見て
①エギが離れていく(糸が出ていく)
②エギが近づいてくる(糸が入り込む)
どちらかになる。このとき、吉田さんが重視しているのが、
「エギを止める時間を作ること」。
潮が速いときほど、わずかな変化を感じたらエギをその場に留めないと、マダコがエギを追うのをやめてしまうという。
次に、エギによる誘い方、小づきも明確にイメージする。大きく分けると、
①定点小づき
②オモリを離した小づき 
写真を見ていただければわかるが、オモリを着けたままの定点小づきではエギは小さく揺れる程度。
エギが海底でしっかりと、大きくアクションするのは、オモリを底から離した小づきだ。
吉田さんが愛用するタコマスターフラッシュブースト3.5号は、当然、オモリを離した小づきが基本となる。
そして必ず一定の間隔で「止め」を入れ、マダコの乗る間を作る。
この小づきと止めによる誘いを軸に、船の流れとエギの方向による「エギを止める動作」を交えていく。
このときカギになるのが、いち早くマダコのサワリを察知すること。
そして即座に止め、あるいは定点小づきで、しっかり抱かせる。
根掛かりのない場所を大きく流す明石では、シンプルな仕掛けで抵抗を減らし、感度と操作性に優れた竿を使うことによって、察知できるサワリの数が明らかに変わると吉田さんは言う。
その変化を足がかりに、いかに乗せるのか。明石の最先端のマダコ釣りは、思い描いた納得の1杯を楽しむ、ゲーム性を求める段階へ進みつつある。

午前5時、協定で定められた時刻になると、周辺各港からマダコ船が大勢の釣り客を乗せて出船、ポイントに集結する。

海中のエギの動きは意外とイメージできていない。

兵庫県では100g以下のマダコはリリース。漁協所属の釣り船では300g以下のリリースも呼びかけている。

誘い方①【定点小づき】

オモリをその場で起こす、寝かせるを繰り返す小づき。サワリを察知した後に有効とも言える。

穂先のしなやかさとハリのバランス、そして感度が物を言う誘い方。

オモリの形状にもよるが定点小づきではエギはわずかに揺れる程度しか動いていない。

誘い方②【オモリを離した小づき】

オモリをわずかに浮かせ、海底を小づいていく誘い方。エギが頭を上げ、落ちながら泳ぐため動きと音によってアピールできる。

穂先のしなやかさとハリ、穂持から胴の強さ、軽さなど操作性により、小づきやすさと感度が大きく変わる。

海底からエギが飛び跳ねて落ちる動きに加え、オモリも目立つ。

誘い方③【止め】

エギは小づいた後に止めることも重要。とくに速潮時は止めなくてはマダコが乗らないこともある。タコマスターフラッシュブースト3.5号は、内蔵された反射板による光の明滅で、止めた状態でアピールし続ける。

船の流れ方①【エギが離れていくとき】

エギが海底から浮いてしまうときや、エギをその場に留めたいときにはクラッチをきってミチイトを出して「間」を作る。止めたつもりでも動いているので意外と難しい。

①竿先を送り込んでも引っ張られるときは。

②サミングしながらクラッチをきって。

③ミチイトを出しながら竿を持ち上げ、テンションを抜きつつ竿を下げる間、海底にエギを止めておく。

船の流れ方② エギが近づいてくる

この場合は前方にキャストし、船下に切れ込むまでを想定。エギを海底で止めることは簡単だが、ミチイトがたるんでくるため、聞き上げを入れてサワリや乗りを察知することがカギとなる。

①安全を確認し無理のない範囲でアンダーハンドで投げる。

②エギが手前に寄ってくる。

③ソフトに聞き上げてサワリをリサーチ。

④余分なミチイトを巻き取って再び小づき、止め、聞き上げる。

吉田さんのセット例

反射板はシルバーとゴールドを組み合わせるのが定番。
①緑、赤、黄色という定番色を配した「ミドキンアカ」と「イタリアンエビ」の組み合わせ。
②グロウの「チャートエビ」と「シロエビ」を組み合わせた深場仕様。

いち早くマダコのサワリを察知すること。そして即座に止め、あるいは定点小づきで、しっかり抱かせることが大切。

タックルの作法

思い描いた納得の一杯に到達させる、真の感度。

タコマスター エクスチューン S175&M175
この竿を手にしたとき、今までサワリだと思っていたのが、実は乗りだったということに驚きました。それほど微妙な変化が手に伝わってくる竿です。それは単に感度が良いというより、海底や金属のザラつき感と、マダコの生き物らしい質感の違いをハッキリと伝えてくれる感度。また、穂先が軽いため、持った瞬間に穂先が浮くような振り軽さも特徴で、ネジレず、ツブレずハリが強い胴により、深場でも軽快に、細かく小づくことができます。明石でのスタンダードな釣り方、長く抱かせたい場合はS、深場や、浅場で積極的にキャストして攻めるならMがおすすめです。

 

タコマスター フラッシュブースト 3.5号
反射板を内蔵したフラッシュブーストはエギの動きとラトルによる音に加え、ステイさせているときにも光の明滅で誘うことができます。つまりエギ一つで集寄の役割も果たすため、アピール力を下げることなく仕掛けをシンプルにできます。引き抵抗の少ないスリム形状と相まって、仕掛けの潮切れが良くなるため結果としてオマツリしにくく、感度が良くなります。また、根掛かりしにくく、カンナが大変丈夫にできている点も特徴です。

ロッド

タコマスター エクスチューン S175

タコマスター エクスチューン M175

エギ

タコマスター フラッシュブースト 3.5号

探見丸

CV-FISH

タコマスター エクスチューン S175&M175。

チューブラーに特殊設計でしなやかさを与えた軽量高感度穂先、ソフチューブトップ。軽やかで敏感な小づきのフィーリングが楽しい。

カーボンモノコックグリップは海底の情報をより直接的に伝える。

マダコは手に負担がかかる釣り。マルチパーミングタッチCI4+は自然なパーミング感で手が痛くなることがない。これは意外と重要。

穂先には太いリーダーでもトラブルなく抜けていく大口径化されたXガイドを搭載。

巻き、落しを頻繁に繰り返すマダコ釣りで吉田さんがこだわっているのがパワーと滑らかさ。オシアコンクエスト200PGと201PGを愛用。

タコマスター フラッシュブースト 3.5号。

食の作法

ごま油と塩でいただく
〜茹でダコの刺身〜

1.頭を裏返して、内蔵、目、クチバシを取り除く。
2.金属製のザルに入れ、大さじ一杯の塩を振り、ザルに押し付けるように揉んでヌメリを取る。
3.沸騰した湯に(800g 前後の場合)2分ほど茹でたらひっくり返し、さらに1分ほど茹でる。
4.湯を切ったらすぐに冷水で冷やす。足を切るときは包丁を小刻みに動かして削ぎ切りにする。(さざなみ切り)

おすすめはごま油と塩で。もうこれ、たまらんですわ!

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この記事で使用している製品

ロッド

タコマスター エクスチューン

ルアー

タコマスター フラッシュブースト 3.5号

リール

探見丸 CV フィッシュ

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