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2017/01/11

コラム

山本太郎直伝 黒鯛流儀 山本太郎流 「カキチヌ釣法」いよいよ実釣編!~その1~

まずはマキエサ・サシエサの準備から

筏・カセに渡り釣座を決めたら、まずはマキエサとサシエサの準備に取り掛かかろう。厳寒期のチヌはいくらカキチヌとはいえ、早朝からいきなり釣れだすということはほとんどない。決して慌てることはないので、クラッシュカキをゆっくりと撒きながら、サシエサで使用する 片割り・半貝(フタ残しと受け皿残し)・ムキ身をある程度作っておこう。
サシエサはその都度作るのではなく、事前10~20個を準備し、なくなれば補充を繰り返す方がいい。そしてタックルセット、ダンゴ作り、釣座周りの整理等を済ませたら釣り開始だ。

サシエサの使い分け

サシエサの使い分けとしてはこれまでにも解説してきた通り、同じカキエサでも数通りの使い方がある。潮流の速い釣り場と穏やかな釣り場とでは、サシエサの使い分けにも若干の違いが出るのだが、潮流の速い釣り場では貝殻の比重が最も重い「片割り」とオモリを装着した「ムキ身」が主体。
逆に穏やかな釣り場では、「半貝(フタ残し)」とオモリなしの「ムキ身」が主体になるが、潮流の強弱やエサトリの有無、活性等によって臨機応変に使い分けるといい。

ココに気を付けてマキエにトライ!

まずマキエサ(カキクラッシュ)をマキエシャク2~3杯、ショベルなら軽く1杯撒き、数メートル沈んだらサシエサを投入する。先行させたマキエサの後を追うカタチでサシエサを投入する訳だが、潮流の速い釣り場ではマキエサの投入点には十分な注意が必要。かなり荒割りにしてあるカキクラッシュは潮の抵抗を受け易く、思った以上に潮下へズレる。これはアケミ貝やイガイでも同様だが、上撒きをする場合は始めに少量を上撒きしてみて、目測で約1m沈んだ時点でどの程度潮下へズレていくか?を確認する。
たとえば水深10mのポイントで30cm位ズレるのなら、30cm×10m=3mのズレ。したがって足元より3m潮上がマキエサ投入点ということになる。カキクラッシュなら更にプラスαし、4~5m潮上へマキエサを投入すれば足元に効く計算だ。マキエサが効くポイント(ステージ)は、若干のズレなら探りきれるが、イメージとして「自分の足元より潮上寄りに効かせる」と、描きながら撒くことをお薦めする。

仕掛けの投入と回収のときに気を付けること

サシエサを投入したら、柔らかい身の身切れを防ぐために、ラインを引っ張り合いしないよう先へ先へと送り出してやる。ラインはその都度リールでピックアップしても手で手繰り上げてもどちらでもいいが、事前に余裕を持たせたライン操作をしたい。

ラインへのマーキングについて

中切(宙切り)釣法や貝の釣り、カキチヌも含めた「縦の釣り」では、ラインのマークが必須になる。これはただ単に底を知るためだけのものではなく、チヌはもちろん、エサトリのレンジ(タナ)等も把握するために必要となる。1投目や2投目の早い段階で着底後、速やかにラインにマークを入れておこう。

誘いとインターバルについて

サシエサの着底後、低活性期だけに開始早々から頻繁にアタリが出ることはあまりない筈。ダンゴ釣りでは厳寒期、誘いはかえって逆効果になることが多いのだが、カキチヌのような縦の釣りではやはり誘いは不可欠。何ら変化がない状態が続いたら、ごくゆっくりと大きく「持ち上げる上の誘い」を掛けてみる。この時ムキ身では問題ないが、殻付きの場合は細心の注意を払い、身切れしないようゆっくりゆっくりと持ち上げて、同じようにゆっくり着底させる。
また誘いのインターバルと打ち返しはその時の状況やエサトリの活性等にもよるのだが、私の場合、着底後約1分程度で腕一杯の高さまで誘い、開始の早い段階では1度目の誘いから1分程度経過したらエサ切りして回収。釣りが進行するにつれ、1分程のインターバルは同じで1投2~3度の誘いを入れている。注意しておきたいのは、エサ切りをする時、底でするのではなく、必ず腕一杯まで上げた位置で軽くシャくるようにしてやること。海底のステージ内でエサ切りをしてしまうと、もし寄ってきた全ての魚達を警戒させてしまうことになりかねないので注意しよう。

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