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2016/05/11

コラム

山本太郎直伝 黒鯛流儀 「探り釣り」と「居喰い」について

探り釣りに切り替えたときに気を付けること

直下でのダンゴ釣りが、かかり釣りの正攻法であることは先にも述べたが、周囲の「探り釣り」に切り替えた場合、注意したいのはダンゴによる集魚効果が途切れてしまうことだ。よくやってしまうのだが、どうしても仕掛け投入から誘いといった「釣りの動作」ばかりに気がいってしまい、「ダンゴへの意識」が散漫になってしまいがちになる。

空打ちダンゴの重要性

前述したようにダンゴの煙幕(濁りや匂い)があるからこそ、チヌはその濁りの境界を徘徊する。ダンゴの恩恵があって初めて周囲の探り釣りが成り立つ訳だ。ダンゴが効いていなければチヌアタリは皆無に等しいし、またアタリが出たとしても出会い頭的なもので、次は決して望めない。


毎投でなくていいので、2~3投に1回、必ず空打ちダンゴを投入しておこう。潮流の速さ・方向等を見極め、ダンゴ煙幕の境界線をダイレクトに直撃してみよう。狙い通りにチヌが居れば、着底間際に引ったくるような見事なアタリを見せてくれることも珍しくない。不意をつかれて失敗することのないよう、集中力は保っておきたい。

次はアタリの小さい「居喰い」について

もうひとつ、この時季に多いのが「居喰い」だ。
居喰いとは読んで字の通り、チヌが動かずにエサを摂餌する行動で、極めてアタリが小さい…。あるいはアタリが出ない状態になる。


本来チヌ(魚)がエサを喰べる場合、エサを吸い込んだり、吐き出したりを何度か繰り返し、やがては完全にくわえてその場から動こうと反転する。これらの動きがライン→穂先に現れて、アタリと認識ができるのだ。穂先には何の変化もなく、仕掛けを回収しにかかったら既にチヌが乗っていたり、誘いをかけようと竿を動かした瞬間、グッと引き返され合わせる間もなく吐き出してしまう...実に手痛い失敗例だ。


居喰いは乗っ込み現象のメリハリがある(群れの規模が大きい、チヌが多い)釣り場で中盤から終盤、チヌがこなれてくるタイミングでよくみられるようになる。

居喰いかもしれないという意識は大事

対処法としては仕掛けの回収時、誘いを入れる時に絶対に無造作に行動しない。これに尽きるだろう。「もしかしてエサをくわえている?」という意識を持って行動に移せば、失敗は極力避けられるだろう。竿を動かした時、違和感や魚の重みを感じたら、間髪を入れずにそのまま大きくアワセてやるといい。


チヌ釣りでは「相手から仕掛けてきたアタリは遅合わせ、こちらから仕掛けたアタリは即合わせ」という格言がある。躊躇や迷ったりすることなく、しっかりアワセるべしだ!

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