2016/04/27
コラム
山本太郎直伝 黒鯛流儀 かかり釣り実釣編 その2
マキエ前にモーニングの釣りを!!
釣り座を構えたら、「まずはマキエ!」…といきたいところだが、この時季に目立つのが「早朝の徘徊チヌ」が多いことだ。
これらのチヌ達はいきなりマキエを入れると、何が気に入らないのか?逃げるようにその場を去ってしまうようで、実にヤル気がない個体だ。
そこで早朝あがったらすぐにタックルをセット、マキエはまだせずに、サシエだけで直下に落とし込んでみよう。「マキエ前のひと探り」これが俗に言う「モーニング」だ。
乗っ込み期も中盤にさしかかり、チヌは中だるみ状態…更には前日に釣り人が乗り、マキエが入っていれば徘徊組が寄っている可能性は大だ。極力静かに準備し、一発必中!の気持ちで挑みたい。
モーニングのサシエは何にするか?
サシエはボケ餌が一番よく効くが、ダンゴに包まないので、自分が底取り出来る最小限のオモリを打つといい。ほぼ水深分のラインを引き出し、ラインが立ち始めたら竿で操作して落としていく。この時リールのチョイ出し機能(チョイ出しクラッチ)を使うと落とし易く大変便利だ。
モーニングでは足下直下にチヌがいると、ほとんどの場合一発で飛びついてくる。場合によっては着底する前にアタることもあるので、落とし込み途中、特に着底間際は充分に注意したい。全神経を集中させ、穂先の変化を注視しよう。アタリは結構大きく出易いが、早合わせでの失敗は絶対に避けたいところだ。特にボケ餌の場合は、十分に喰い込ませてミスのないように注意したい。アタリが出たら慌てず、相手の出方をジックリみよう。
足下の次は周辺も探ってみよう
直下で何ら反応がない時は、周囲にも探りを入れてみる。今度はラインを手で手繰りあげ、ヒシャクで仕掛けを遠投。同じ所だけを探るのではなく、扇状に広範囲に探ってみよう。この場合はリールで巻き取りをせず、ラインを手で手繰りあげるが、強風時ではラインが筏・カセの上で絡まりもつれ易いので注意。手繰ったラインを置いておく箇所を海水で濡らしておくともつれ難くなる。
仕掛けを投げる時、柄の短いマキエシャクがあると楽に良く飛ぶ。1本持っておけば何かと便利だ。投入の手順は、ヒシャクにサシエ、オモリの順で乗せ、目指した方向へ振りかざすというもの。ヒシャクは振り切らずに、壁にでもぶつけた感じでトンと止めるようにすると良く飛ぶ。サシエとオモリを持ち、軽く投げてから更にリールからラインを引き出して前方へ着底させてやる。
遠投で探る際のコツ
投入したら直ぐにリールからラインを引き出し、前方へ着底させてやる。エサ・オモリは着底するとラインが大きくフケる。竿を立てて軽くスラック(糸フケ)を取り、ゆっくりリールで巻き取りながら竿先を元の位置まで下げる。あとは一定の間隔で誘い(竿をゆっくり立てて、オモリを引きずる感覚)同じ動作を繰り返す。誘い幅は30~40㎝程度。オモリが底を引きずるように、竿を起こしてやればいい。
引きずったあとは素早く余ったラインをリールで巻き取りながら、竿先を元の位置まで戻してやる。遠投探りの動作はモーニングに限らず、浅場や喰い渋り時、大型狙いでも多用する。しっかり習得しておこう。
仕掛けが足下まで来たら、同じくラインを手繰りあげ、扇状にくまなく探ることだ。他の釣り人が居らず、障害物の問題がないなら、筏・カセの反対側も探っておきたい。
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