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2016/04/06

コラム

山本太郎直伝 黒鯛流儀 いよいよ、「かかり釣り」実釣へ!

まずは春の乗っ込み期の釣り

それではいよいよ実釣に入るが、それぞれのシーズンに分け、ダンゴ・エサ、釣りの組み立て等を詳しく解説していこう。


乗っ込みとは、一旦外洋へ出て越冬したチヌ達が、水温の上昇と共に産卵場を求めて湾内等の浅場へ差し込んでくる行動をいう。ただ、本来乗っ込みという行動・文言はヘラブナから来たもので、チヌにはこのようなハッキリとした行動のサイクルはないらしい。


私がよく釣行する三重県のパターンを例に挙げると、中部に位置している鳥羽周辺の各釣り場では例年3月上旬頃からポツリポツリと抱卵モノが釣れ出し、3月下旬~4月下旬にかけて、大小入り乱れて産卵ガラミが良く釣れる。そしてほとんど毎年のようにゴールデンウィーク頃になると喰い渋りの状態に陥る。おそらくこのタイミングが産卵行動のピークと思われるが、鳥羽周辺ではおよそ1ヶ月強、芳しくない状況が続く。
鳥羽周辺の地形的な条件、釣り場の特徴を簡単に説明すると、湾の地形はさほど複雑でなく、水深は10メートル前後の浅場が多い。ただ、総体的に潮通しの良い所が多く、春の大潮前後は特に良く動く。

サシエの変遷

これまでの各釣法でも解説してきたようにチヌは何でも食べる雑食性の魚。かかり釣りでもサシエは多種にわたる。おそらくあらゆるチヌ釣法の中でも、最もサシエの種類が多いのではないだろうか。


私がかかり釣りを始めた30数年前は、かかり釣りのエサといえば、もっぱらアケミ貝が主力。それに春の乗っ込み期はボケ餌、秋には活エビを補足として使用していた。当時アケミ貝は国産(主に三重県・愛知県産)が充分にあり、1kgあたり200円もしない安価なものだった。やがて釣人の増加に伴い、乱獲による品薄と高騰が進み、エサ事情は一時先の読めない厳しい状態に陥った。


その後韓国や中国から外産アケミ貝が流通するようになり、徐々に落ち着いてはきたが、同時にこれまで使われる事はなかったオキアミやコーン・サナギがかかり釣りの定番エサとして定着した。

現在のサシエについて

現在、かかり釣りの主力エサはアケミ貝に代わり、オキアミが完全に主流。オキアミは安価なうえに冷凍保存であるため、入手は容易。また刺し易くてあらゆる魚種の好餌になるので、ステージ作り(ポイント)にもってこいだ。


その他、活きたカニやザリガニ、筏やカセに着生するイガイ(カラス貝)、近年ではネリエサも入手が容易でよく釣れるとして人気が高まってきた。ダンゴと同様、シーズナルパターンやそれぞれの釣り方で詳しく説明していきたい。

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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