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2015/08/12

コラム

山本太郎直伝 黒鯛流儀 ウキダンゴ釣り(紀州釣り)の魅力を知ろう!

ウキダンゴ釣り(紀州釣り)とは?

タックルや仕掛けについてはウキフカセ釣りと大差はないが、サシエをダンゴに包んで海底まで沈め、底を中心に狙う―――という攻め方に大きな違いがある。
ウキダンゴ釣りの原型は、その発祥の地である和歌山県から広まった事もあり、紀州釣りとも呼ばれてきた。
だが、当初から行われていた釣り方、組み立て方が現在とはかなり違いがあり、進化と変貌を遂げている。
その他の地域、岡山県や広島県東部、香川県を中心とした瀬戸内で行われているバクダン釣り、九州地方で呼ばれているウキダゴ釣り等も全て元は同じ。
紀州釣りの影響を受け、それぞれの地域で進化して根付いた釣りである。現在ある筏、カセのかかり釣りも、ダンゴ使いに関わる全ては、紀州釣りが原型になっている。

ウキダンゴ釣りの歴史

さて、少し余談にはなるのだが、以前チヌの別冊を発刊するにあたり、大阪市中央図書館でチヌに関する古書等を閲覧してみた事がある。
あらゆるチヌの釣法の中で、ダンゴを用いるいわゆる紀州釣りの歴史は古く、大正の末期から昭和初期にかけてすでに行われていた様子。
確信が出来る記述は見つからなかったが、歴史は更にその以前にさかのぼるかも知れない。当然その当時はタックルも粗末なものばかり…。
リールもない時代なので、のべ竿(長さは記憶していない)で、水深が深い分チヌを掛けると数種類の掛け竿を使って取り込んでいたようだ。

ウキダンゴ釣りは、まさに利にかなった釣法

ウキダンゴ釣りは、現在のチヌ釣法の礎を築いたといっても過言ではないと思われるが、ダンゴの濁りや匂いでチヌの好奇心をあおり、警戒心を解いて摂餌へと持ち込む!
しかもサシエをダンゴに包むことで、途中のエサトリ達から守り、仕掛けを確実にタナまで届ける―――。
実に利にかなった釣法だ。元々は内湾の小磯周りで多用されていたようだが、湾内の磯は勿論、近年は足場のいい防波堤からが人気。
磯でも防波堤でも護岸でも、水深がある程度あれば、フィールドは無限に拡がっている。
あまり釣り場を選ばず、どこででも楽しめるのが大きな利点だ。


次回は、ウキダンゴ釣りのタックル、仕掛けを解説。

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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