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2015/07/29

コラム

山本太郎直伝 黒鯛流儀 いよいよ、落としこみ実釣!!

その前に、落としこみタックルの補足です

堤壁をスレスレに狙う落としこみ釣りでは全長4m前後。
しかも多様なレングスに対応可能なズームタイプが便利だが、底石を狙う前打ち釣りでは、全長5m前後が主流。
これは防波堤や護岸等に施されている基礎石の幅に合わされている。防波堤の規模や形状によって例外もあるが、多いのはこの辺りからカケ下がり、緩やかな勾配で天然底へと繋がる。
5.3mあれば広範囲を網羅出来るが、前打ちロッドの場合ズームは重量がかさむので、あまりお薦め出来ない。

落としこみ釣りの実釣編

落としこみ釣りは前述したように、堤壁の着生物が剥がれて落ちる様を演出して誘う釣り。ロッドの操作性を存分に生かし、サシエをとにかく着生層スレスレに打ち込む。
馴れないうちはどうしても引っ掛かりを恐れて、ついつい離して打ち込みがちだが、イメージとしてはパチンコ玉が台釘に絡みながら落ちていく感じだ。

落とし込む方法は2つ

落とし方は目印仕掛けを使うパターンと蛍光ラインで自らがコントロールするパターンの2つ。


目印使用なら沈む速さを仕掛けに委ねるので、コントロールは不要。
目印1つ1つの微妙な浮力が餌の沈みに適度なブレーキをかけてくれ、かつ些細なアタリもキッチリ伝えてくれる。
釣り人側の必要な動作は、サシエとハリス分までを着生層から離れないよう沈め、目印が沈み出したら海面に常時3~5個程度置きにいく。動作はこれだけだ。

もう一つの方法

次に蛍光ラインで自分でコントロールする場合だが、サシエ、ハリスを沈める動作までは同じで、蛍光ラインが水中に入り出したら、わざと緩やかなラインカーブを作ってやる。
あとはそのカーブをキープしつつ、竿先を下げていく動作だ。ラインのコントロールは常に自らが行ういわゆるテンションフォールだが、この動作は底石を狙う前打ち釣りでも共通するので、是非習得しておこう。
目印、ラインコントロールのいずれも、サシエを上手くギリギリに打ち込めたとしても途中、波・ウネリで仕掛けが際から離され易い。ここでポイントは、離れたらそのまま沈めず、一旦張って竿先で際へと修正、再度沈めていくようにする事だ。

落としこみは、足で釣れ!

さて、いきなりではあるが落としこみ釣りでは、「これ!」といったテクニックや有効な技はない。
最大の武器になるのは、やはり足(=探る距離) になるだろう。
たとえば1日500m探り歩く人と1km探り歩く人では、確実に1km歩く人の方がチヌに巡り合うチャンスは倍多い。
古くから「落としこみは足で釣れ!」という格言がある程だ。私があえてアドバイスをするなら、仕掛けを沈める速度を極限まで早め、歩く距離を少しでも延ばす。これに尽きるだろう。
どうしても釣り人の感情として、「ゆっくり丁寧に沈めてアピールさせたい―――」と思いがちだが、それでは1投の時間がかかって、距離を求めることに対する効率が悪くなってしまう。
ここぞ!という好ポイントでは丁寧に大事に探り、それ以外では浅く広く!を心がけてはどうだろう。
沈める速度の目安としては、とりあえずイガイ等のサシエだけを沈めて速さをよく観察しておく。それを基準として、あとはオモリで調整するといい。

それではどこまで沈めたらいいのか?

尚、どの深さまで沈めるか!? タナに関する問題は諸条件や時季等によって変わるので大変難しいところ。
基本的に着生物は干潮と満潮で差が出る潮干帯(ちょうかんたい)の層に付着する。やはり一番のタナはここであるので、潮干帯を基準に臨機応変に攻めたい。
10m以上の深ダナは着底まで時間がかかり過ぎるので、好条件が揃わない限り下層は切り捨てた方がいい。
前打ち釣りは防波堤の基礎石や捨て石、カケ上がり等の変化のある箇所へサシエをダイレクトに入れる。


重要なことは、必ず自分で底取りが出来る、ということ。
オモリを装着しなくても底がちゃんと取れる人はオモリ無しでいいし、5Bを装着しないと底が取れないなら5Bを使用すればいい。
とにかく自分で底取りが出来る最小限のオモリを装着する!ということが大事。

前打ちの実釣でのポイント

前打ちでは堤壁から離れているので、基本的に上層でアタリが出る事はない。
大半はサシエを底石に着底させる寸前か着底直後だ。ただチヌは落ちてくる物をよく見ているので、着底の1m前後からは意識しながら注意深く沈めていこう。
着底させ、ラインのスラックを穂先で素早く取る。この時元気の良いカニなら岩陰に逃げ込もうとする様が容易に伝わってくる。
そのまま野放しにしておくと根掛かりとなってしまうので、すかさず引っ張り気味にしてやると、カニは底石にしがみつき穂先に程よいテンションが掛かる。
前打ち釣りの最も面白い部分ともいえるが、海底での様が次々と伝達されてくるので、イメージを更に膨らませながら、しがみつかせて3~5秒。時には10秒とインターバルを取って、相手の出方を待とう。
その後誘いを掛けてみる、または次の石へと移動させる動作を繰り返す訳だ。
高感度設計のロッドならば、アタリはかなり鮮明に手元に伝わる。落としこみ釣りでは目印やラインでアタリを取るのに対し、前打ち釣りでは手元に伝わるアタリが圧倒的に多い。
もちろんラインや穂先にもアタリは伝わるのだが、その段階ではすでにかなり遅れが生じている事が多い。まずは手元に伝わるアタリを重視しよう。

最近の専用ロッドは驚くほど高感度

ひと昔前の専用ロッドと違い、最近の専用ロッドの高感度設計には驚かされる事間違いない。

疑わしきは合わせろ!

落としこみ、前打ち釣りのどちらにもいえる事だが「何か変だな…。」と違和感を感じたら、迷わずにドンドン合わせてみる方がいいだろう。
是非、最新鋭の高感度ロッドの感度を実際に体感していただき、その性能を存分に味わってみていただきたい。

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