2015/07/01
コラム
山本太郎直伝 黒鯛流儀 こんにちは、山本太郎です。
直伝講座始まります!!
シマノ、黒鯛チヌインストラクター山本太郎です。
今日から7月ですが、少し前の梅雨入りとともにチヌ釣りも盛期に入りました。
この梅雨を迎えてからの時季は、私が最も得意とし、また大好きである「かかり釣り」はもちろん、
防波堤の「落としこみ・前打ち釣り」、「ウキダンゴ釣り(紀州釣り)」、「ウキフカセ釣り」等々、
ありとあらゆるチヌ釣り釣法が楽しめます。
無論ただ楽しめるだけではなく、それらの釣法の長所や面白さの真髄等、
本当の意味でのチヌ釣りの奥深さが垣間見られる最高のタイミングといえるでしょう。
チヌという魚を追いかけるようになって、早くも30有余年。
未だにあの狡猾かつしたたかないぶし銀に悩まされ続けている釣り師の一人ですが、今回からチヌのあらゆる釣法の直伝講座を連載。
これまで積み重ねてきた釣行、そして実際に体感した様々な経験を元に、私が知る限りのテクニックとチヌ攻略法を詳しく解説していきたいと思います。
これからチヌ釣りを始めてみたいが、何をどうしたらいいのか?どんなタックルが必要なのか?
また既にチヌ釣りをしているが、思うように結果が出せない…。
そんな悩みをスッキリ解消、更にはチヌ釣りの面白さ、そして楽しさを伝える事を目標とした講座にしていければと思っています。
どうぞお楽しみに!
昔はもっとチヌがたくさん釣れた??
先にも述べたように、チヌ釣りを始めて35年が過ぎたが、よく質問されるのが、「昔はチヌがもっと多かったのでは?もっと簡単に釣れたのでは?」といった内容。
確かにそんな魚種、釣法も少なくはなく、古きよき時代の釣りとして表現されることもある。
だが、ことチヌという魚に関しては全くその逆で、20年、30年前の時代より魚影は、はるかに濃く、しかも大型化している。
チヌは確実に増えているのである。
増えている理由は色々ある。
その中でも私が最も深く関係していると思えるのが、「温暖化により海水がチヌの適水温化している」「釣場増加による飼い付け」「各団体の稚魚放流」の3つ。
中でも様々な団体による稚魚放流事業は目まぐるしい成果が見られ、各地でチヌは育ち、増加している。
更に温暖化による海水温の上昇に関しては、私がチヌ釣りを始めた35年前に比べて2~3度は高くなっており、
チヌの行動力、行動範囲、食性は飛躍的に向上。
チヌにとって食べられるエサが多いうえに、食べられる時期が長くなり、結果魚影は濃く大型化が進んだといっていいだろう。
チヌは昔より今の方がはるかに釣り易く、しかも大型が揃うのである。
大阪湾のチヌ釣り
たとえば私が当時から足しげく通い、そして馴れ親しんだ大阪湾。
市内の都心部から車で20分程のエリアだが、チヌはことの他多く、落としこみ・前打ち釣りやウキフカセ、活エビ撒き釣りでよく釣れる。
チヌにあまり興味のない人、また釣りをしない人からすると、「あんな都会の近くにチヌが?」と驚かれるが、太古からチヌは人里近い海に棲息してきた身近な大物!私にとっては最高の好敵手なのである。
元々凝り性な反面、飽き性でもあった自身がこれだけ永く付き合ってこられた訳は、遠方へ行かなくとも、いたって身近な近場で狙える。
しかも日本人が愛してやまない鯛科の代表格であること。
釣ってよし、食べてよし、魚体は金属を彷彿させる美しい色と形。
釣り人にしか体験出来ない事ではあるが、釣り上げて間のない時のあの美しさ、精悍な面構え!そして何よりもあの小気味良く、かつシャープで鋭い引きがたまらなく好きだ。
一度でもチヌを仕留めたことがある人なら、私に共感出来る人は決して少なくない筈だ。
講座を開始する前に、まずは敵を知る事から!
私は学者でもなく専門家ではないので、正確な生態や習性等は解らない。
しかしながら釣り人ならではの観点から、次回は釣りを通して垣間見られるチヌの習性、特性、そして最も重要である食性等を分かりやすく解説していこう。
関連記事
RELATED COLUMN