2022/04/30
コラム
進化するライトヤリイカ サバにも強い電動ライト直結
沖イカ好況に沸く関東の海で、例年との一番大きな違いがサバの多さ。
ヤリイカで賑わう茨城ではサバの回遊次第で釣果が上下、着底すればイカが乗るだけに、船長はサバの群れを避けるべく四苦八苦している。
そんな状況だからライトヤリイカは諦めざるを得ないかと思いきや、イカ先生、富所潤さんはむしろ逆と言う。
「ツノ数4~5本の電動ライト直結であれば、慣れない方でもサバに悩まされずに楽しむことができると思います」
電動ライト直結の一番大切なこと
2月下旬の茨城県南部、カンネコの水深125m。探見丸のモニターにはサバらしき反応がビッシリと映し出されている。
「私のミチイトはタナトル8の0.8号、オモリは100号です。ツノ5本のライトな直結仕掛けは抵抗が少ない分、ノーマルタックルのオモリ150号に遅れることはほとんどありません」
「フォースマスター201DH」の探見丸スケールが示す水深とほぼ同じ120m過ぎで着底。「リアランサーマルイカ73 145」で波を吸収しつつ、ていねいに誘い始める富所さん。
「ただし、事前にライトタックルで同船可能か、その場合のオモリ号数などを必ず確認しなくてはなりません。でも、ルールといえばそれぐらいです」
富所さんをはじめ船上では7人が電動ライト直結。サバに捕まらないため複雑なオマツリもなく快適なイカ釣りとなる。だが、身切れしやすいヤリイカで、しかも波のある茨城の海で、直結仕掛けは難しいのでは?
「それが逆なのです。直結仕掛けが難しいのはツノ数が多いとき。ツノ数4~5本なら、最初の一手さえたぐれれば、実質的に残りは2~3本で、意外にバレません。しかもブランコ仕掛けより断然絡みにくいので、イカ釣り初心者や、船に弱い人でも扱えます。ヤリイカが濃く、ライトも可能な茨城は、直結仕掛け入門に向いていると思います」
電動ライト直結は電動と手巻きのいいとこ取り
やや高めのタナではスルメ、底周辺ではヤリイカと着実に数をのばす富所さん。とはいえツノ数が少ないから、1杯、2杯ずつ釣ることになる。
「これがもしノーマルタックルでツノ数の多い仕掛けなら、もっとイカの数を付けたいと思うでしょう。逆に、手巻きリールのライトだったら巻き上げがつらいかもしれません。でも、コンパクト電動リール、フォースマスター201であれば、釣っている感覚と軽さは手巻きのライトタックル、巻き上げはノーマルと変わらない電動ですから、水深100m以上で1杯ずつでも、実に楽しいんです」
つまり、電動ライト直結は、電動と手巻きのいいとこ取りの、数にこだわらない沖イカゲームだ。
「サバが多いとき、直結仕掛けは扱えないと諦めている人は、ぜひ、電動ライト直結を試してください。乗りもハッキリ伝わってきて、面白いですよ!」
コンパクト電動リールとライトゲームロッドの組み合わせは、イカ釣り入門の可能性も広げてくれるのである。
FISHING TACKLE
ROD
リアランサー マルイカ 73 145
全長 1.45m
継数 2本
仕舞寸法 75cm
自重 84g
オモリ負荷 10~80号
REEL
フォースマスター201DH
ギア比 8.2
最大ドラグ力 5.0kg
自重 385g
糸巻量PE[タナトル8] 0.8号270m
1号 220m
1.5号 150m
ハンドル長 55mm
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探見丸
CV-FISH
【取材協力】茨城県鹿島港・不動丸
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