2022/01/31
コラム
ライトだけどジャンボな 三浦半島のアマダイ
富所潤さんにとってアマダイは「難易度は低いけど難しい」釣りだと言う。
タナはほぼ海底、仕掛けもエサ付けも簡潔で、初めての人が大型を釣ることがあるという点では難易度は低い。
ならばベテランならもっと釣れるのかといえば、そうはいかない。仕掛け、誘い方、タナなどを熟考して状況を予測しても、答えが出ないことが多い。
レスポンスに優れた操作性と安定性
小網代沖の90m立ち。仕掛けの長さは2m。オキアミを丁寧に付けて海底へ下ろしたらオモリを1m上げて、仕掛けがなじむのを待って、ゆっくり誘い上げる。
「ライトゲーム XTUNE 73 MH195 / RIGHT」が60号オモリを持ち上げ、ゆっくりと立ち上がっていく。三浦半島越しに吹き付ける北風と波に揺さぶられるものの、穂先は暴れることなく、しなやかに曲がった状態を保つ。
丁寧に竿を下ろし、しばしアタリを待ち、「フォースマスター200」のスピードクラッチを一度押して着底させ、もう一度押して竿を起こして底から離し、再び誘う。
「いきなり来たかもしれませんよ」
夜明け直後の一投目だけに半信半疑の富所さんだが、タッチドライブで巻き上げた直後と、海面下50mでの2度の強い引き込みに確信へ変わった魚は、40cm級のアマダイ。
「ちょっと待ってください。これも、そこそこの大きさのアマダイですよ」
直後にも魚信。小網代から城ケ島、剣崎沖にかけては大型のアマダイが釣れることで知られるが、いきなりの連発に驚かないわけにはいかない。
このまま大きなアマダイが釣れ続いたら大変だ。そう思っていると、徐々にゲストの活性も上がってきた。
タナが低めのときにはクラカケトラギスが、誘って仕掛けが浮くとキダイ(レンコダイ)が掛かっては穂先を震わせる。
それでもアマダイが喰うと、他魚とは異なる明確で力強い魚信を送ってくる。富所さんは底と宙の間、1mのタナを攻めてアマダイを追加する。
「波で船が上下するので、オモリを1m離した後は、ほぼステイさせて待っています。誘いは船の揺れで、それ以上の動きを加えるとキダイ(レンコダイ)が喰うか、アタリが出なくなります」
こんなとき、竿には操作性と同時に安定性が求められる。富所さんが愛用するライトゲーム XTUNE 73 MH195 / RIGHTは絶妙な調子といえる。
タッチドライブで巻きアワせる
そして次第に風が強まり潮も複雑になると、今度はアタリの出方が変わってきた。
「先ほどまでアマダイと他魚ではアタリの強さが違いましたが、今はトラギスとアマダイがほぼ同じアタリで釣れます。これはトラギスが引く、アマダイが引かない、ではなくて、潮や船の動き、仕掛けの状態が原因かと思います」
つまりトラギスとおぼしきアタリでもしっかり聞き上げ、巻きアワせると、アマダイらしい力強い引き込みが訪れる。他魚と思ってアワせないでいると、エサだけ取られている。
「海が荒れているときは、ある程度巻き上げてミチイトのたわみや抵抗を取ることでハリ掛かりして引きが伝わることがあります。今はほとんどフォースマスター200のタッチドライブで巻きアワせをしています」
その後も30cm級を含めアマダイを追加する富所さん。この日の富所さんにとって、アマダイは「難易度は低いけど難しい」魚ではなかったはずだ。
FISHING TACKLE
ROD
ライトゲーム XTUNE 73 MH195 / RIGHT
全長 1.95m
継数 2本
仕舞寸法 129.9cm
自重 128g
オモリ負荷 20~100号
REEL
フォースマスター200
ギア比 8.2
最大ドラグ力 5.0kg
自重 395g
糸巻量PE[タナトル8] 0.8号270m
1号 220m
1.5号 150m
ハンドル長 60mm
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探見丸
CV-FISH
【取材協力】三浦半島小網代港・やまはち丸
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