2021/04/30
コラム
フォースマスター200 in 東京湾タチウオ
今春、衝撃的な超小型電動リールが発売される。
その名はフォースマスター200。
最先端の技術を手中に収め意のままに操るその楽しさは、沖釣りをさらに面白くすると富所さんは言う。
第一印象、自然
「フォースマスター200」の実物を見た第一印象は「自然」であった。
「デジタルディスプレイとNEWタッチドライブはフォースマスター600と同様で、設定用ボタンの位置が若干変わっているだけです。これだけコンパクトなのに何の違和感もありません」
富所潤さんの言うとおり、違和感がない。その佇まいにはシマノ電動リールに共通するガッチリとした質感と存在感がある。ゆえに、自然に見える。
では、小さく感じないのか?といえば、それはNOだ。
衝撃のコンパクト
「ぼくの手はそれほど大きくありませんが、フォースマスター200のサイドプレートはかなり隠れてしいまいます」
東京湾のタチウオ釣りのパイオニア、三浦半島新安浦港・こうゆう丸にて狙う走水沖の水深70m。富所さんは大型に的を絞り、「サーベルマスター 船テンヤβ」に大羽イワシを装餌、「サーベルマスター XTUNE テンヤ 91 H160 RIGHT」のXシートエクストリームガングリップとともにフォースマスター200を左手で握り込むと、手の甲に覆われてほとんど見えない。
それだけではない。仕掛けを投入する際のスピードクラッチ、巻上げる際のNEWタッチドライブ、ともに操作は親指をわずかに動かすだけ。
手に隠れるうえ、いつ操作したのか分からない。これほどカメラマン泣かせのパーミング性に優れた電動リールは過去にない。
凝縮されたシマノテクノロジー
「今は微速巻でタナを探っています。50号のテンヤを速度1で安定して巻き続けられることもクオリティの高さを証明しているのですが、さらにフォースマスター200には、鯛ラバなどでほぼ完璧な等速巻を実現する電動等速巻制御も搭載されています」
得意の微速巻で海底から10mほどを探り、トン!と突き上げるアタリに素早くハンドルを巻いてアワせる「巻掛」でフッキングさせる富所さん。
「フォースマスター200はコンパクトボディながらハイギア化されており、ハンドル1回転あたり最大66cmで巻上げますから、誘いも、巻掛も、手巻きリール同様の感覚です」
素早くハンドルを巻きながらリフトさせた竿が、モーター音とともに曲がり込む。いつ、電動巻上げに移ったのか分からないほどの流れるような動作でやり取りに移行する。
ここで誰もが気になる巻上げ力を見る。上がってきたのは指幅5本級、メーターオーバーのタチウオだが、フォースマスター200のMUTEKI MOTOR+は、音も速度もまったくブレず、余裕がある。
「NEWタッチドライブとMUTEKI MOTOR+は扱いやすさと十分なパワーを備えています。実際に手にすると分かるのですが、巻上げ時のしっかり感は相当なもので、これはカタログ数値に表れない、ボディや各パーツの剛性によるものだと思います」
2本目も微速巻からの巻掛で、その後はロングステイで、フックアウトも交えつつ、東京湾でテンヤタチウオを夢中で楽しむ富所さん。気がつけばフォースマスター200はその釣り姿、船上の風景に溶け込んでいる。
落とす、止める、誘う、掛けるといった感覚的な動作は手で、巻上げはモーターで、ともに快適に。
最先端技術を凝縮しながらも、主役はあくまで釣り人。
色んな釣りで使うたびに新たな「楽しさ」を気づかせてくれる予感がする……フォースマスター200は、そんな電動リールである。
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今や一年中テンヤタチウオを楽しむことができる東京湾。この日は水深60~70mを狙った。
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注目を集めるフォースマスター200だが、手の中に収まってしまうため目立たない。
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ロングステイからの魚信に、瞬間的な巻きアワセでフッキングさせる富所さん。
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竿に過重が加わると同時に、ほぼ反射的にNEWタッチドライブをオン。中間速の22へ立ち上がりつつ、竿が大きくしなる。
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竿は硬めの先調子、サーベルマスター XTUNE テンヤ 91 H160 RIGHT。強烈な引きはドラグでかわす。
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アタリは少ないが大きく出ることも。素早く巻くことができなければ掛けられない場面でも、フォースマスター200は活躍する。
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指幅5本級。フッキングの衝撃と後ずさりするような重量感ある引きを楽しんだ。
FISHING TACKLE
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片手での操作性を突き詰め、MUTEKI MOTOR+によるパワーとスピードに加え、ハンドルのハイギア化などの実釣での使いやすさを追求。中間速設定機能を追加したNEWタッチドライブや、ほぼ完璧な等速巻を実現する電動等速巻制御、NEW海底・魚群水深表示ほか、多彩な最先端機能を凝縮した最新コンパクト電動リール。
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電源ケーブルをハンドル側に配置することにより、手のひらで包み込むようなパーミング性を実現。フォースマスター300DHに比べサイドプレート面積で20%小型化している。
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片手はリールを自然に持ち、もう片方の手はハンドル操作に集中。当たり前のことかもしれないが、高次元でバランスが取れて初めて実現することでもある。
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ギア比8.2、ハンドル1回転あたり最長66cmを巻上げるハイギア化により、より手巻きリールに近い誘いやアクションが可能。スプールに触れながらオン・オフ切り替えが可能なスピードクラッチは素早い手返しを実現。
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デジタルディスプレイとNEWタッチドライブはフォースマスター600と同サイズで操作方法も同様。
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NEWタッチドライブと3つのボタンはすべて親指で操作が可能。デジタルカウンターはフォースマスター600同様のサイズで視認性に優れる。
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不意な急速巻上げを防ぐ中間速設定は任意で変更可能。販売時はタチウオにも最適な22に設定されている。
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水深70mから中間速設定の22で大型タチウオを巻上げ続ける。強烈な引き込みにもモーター音が変わることなく、力強く巻き続けた。使用ラインを考慮すれば十分すぎるパワーといえる。
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喰い渋り時に効果的な微速巻。フォースマスター200は「速度1」で安定した巻上げを見せる。
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スプール端の面をタッチすることで細かく正確なサミングが可能。テンヤ投入時も楽と富所さん。
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MUTEKI MOTOR+はフォースマスター300を上回るシマノ巻上力27kg。スプールとレベルワインドは連動。
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シルエットを小型化、短軸、角度付きハリを採用したサーベルマスター 船テンヤ βは最新のフェイバリットカラー5色のラインナップ。
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単軸のハリに加え、尻下がりの姿勢となるため小さい振り幅でフッキングが可能。
ROD
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サーベルマスター XTUNE テンヤ 91 H160 RIGHT
全長 1.59m
継数 2本
仕舞寸法 112.7cm
自重 132g
テンヤ号数 30~60号
REEL
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フォースマスター200
ギア比 8.2
最大ドラグ力 5.0kg
自重 395g
糸巻量PE[タナトル8] 0.8号270m
1号 220m
1.5号 150m
ハンドル長 60mm
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テンヤ
サーベルマスター 船テンヤ β
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