2024/08/23
コラム
セフィアロッド解説② セフィアエクスチューン あらゆる釣りを網羅するエギングロッド
エギングの上級者の腕に応え、そこを目指すアングラーをもサポートするロッド、セフィアエクスチューン。シマノの先進テクノロジーの数々が注入されたセフィアシリーズの中核を成すモデルで、多彩なラインナップも魅力だ。最高峰のセフィアリミテッドがある中で、湯川さんにセフィアエクスチューンの特徴や使い分けを伺うと、エギングの楽しさを増幅させる欠かせないロッドであるということがわかる。
アングラープロフィール
「エギングロッドのお手本のようなロッドで総合力がずば抜けている セフィアエクスチューン」
セフィアエクスチューンは、セフィアシリーズの中でセフィアリミテッドに次ぐハイスペックモデルだ。
「エクスチューンはなにかに特化しているとか、とくにここが優れているというロッドではなく、シリーズ全体でいうとエギングロッドとしての基本性能がすごく高い。エギングロッドのお手本のようなロッドです」
セフィアリミテッドも投げやすさ、シャクリやすさ、感度などの基本性能が高められていますが?
「リミテッドはよりエギング用に特化した攻めたロッドです。エクスチューンはリミテッドほどではないけど、基本性能が高い。上級者も納得の1本という感じですね。あとエクスチューンは全12機種とラインナップが豊富。このへんがリミテッドとエクスチューンの違いで、僕の中では、エクスチューンはエギングにおける総合力がずば抜けています」
エギングロッドの総合力とは? 湯川さんにエクスチューンの使用感やラインナップを解説いただきながら深掘りしていこう。
先進の技術と手元重心のバランス設計がエギングに欠かせない持ち軽さ、振り軽さを実現
セフィアエクスチューンは、軽くて強いブランクスを可能にするスパイラルXコアなど軽量化、高強度化をもたらすテクノロジーの数々が採用されている。
「エクスチューンは軽いロッドです。使ってみるとリミテッドと同じように自重以上の持ち軽さや振り軽さを感じることができます。これにはXガイドエアロチタンのような軽くて空気抵抗を軽減する機能も寄与していますが、ベースはセフィアのロッドに共通する手元重心のバランス設計にあります。手元に重心があるからキャストでシャープに振り抜けるし、色々なシャクリに対応しやすく、振り軽いから疲れにくい。手元重心で軽いから手感度も上がります」
持ち軽く、振り軽い操作性や高感度。これらをよりエギング用に特化したのがセフィアリミテッドということになるが、湯川さんがいうエギングにおける総合力とは一体?
「セフィア エクスチューンは、高性能なエギングロッドで万能ロッドとしての強みもあります」
ではセフィアエクスチューンの気に入っている点は? と聞くと、エギングにおける総合力とはなにか? が一気に判明。
「エクスチューンは高性能なエギングロッドで、一般的にエギングロッドは軽くてシャクリの高負荷にも耐えて、万能ロッドと言われてますよね。僕もエギング中にナブラが立てばメタルジグやブレードジグを良く投げます。エクスチューンのブランクスは粘り強くて、でかい魚とやりとりしても安心感がある。そこも強みですね」
エギングロッドの万能性も含めて総合力ということに?
「そうです。エギングをしっかり楽しみつつ、ほかの魚とも思いっきり遊んでほしい。それができるのがエクスチューンで、エギングの楽しさが広がります」
「充実のラインナップから、自分の楽しみ方にぴったりの1本が見つかるはずです」
セフィアエクスチューンは、パワーはL~MH、レングスは7ft9in~9ft2inの全12機種と豊富なラインナップも特徴だ。
「僕はL、MLクラスをメインに使います。春はS92ML+。ロングロッドは春に有効なスローな釣りがしやすい。S92ML+はロングロッドを触ったことのない人にぜひ使ってほしいモデルで、本当に9ft2inもあるの? と思うくらい軽快にシャクれて、ダントツの飛距離が楽しめます。あと春は魚も湧きやすい。僕はこのサオで90cmクラスのブリを何本も獲ってます」
もちろんそこには、湯川さんの技術と豊富な実釣経験が反映されてのことだが、それにしてもエギングタックルでブリクラスをキャッチできるとはすごい。
「S82LやS86Lであえてでかいイカを狙い、サオを曲げて引きを楽しむという選択もありです。2、3kgクラスが問題なく獲れます。レベルアップや汎用性の高さを求めるならパワーもレングスもエギングロッドのど真ん中と言えるS86ML。MLクラスは86のほかに79、82、810がありますが、シャロー撃ちはS79MLといった具合に攻め方や良く行く釣り場の足場の高さに合わせて選ぶのが一つ。もうひとつは非力な方は短めの扱いやすいレングスを選んでいただければ良いと思います。」
ではMクラス以上のモデルは?
「3.5号以上のエギをメインに使うならMクラス以上も選択肢に入れたいですね。あるいは深場や激流にディープタイプのエギを送り込むとか。ロッドは硬めでも手元重心のバランスなのでエギの操作がしやすいです。南の海で4号以上のエギを使って5kgオーバーのレッドモンスターやコブシメを狙うならS86MH。S79Mはボートエギングや多魚種を狙うインショア(近海ボートキャスティング)ゲームでも活躍します。全国各地の釣り場に対応するラインナップで、自分の楽しみ方にぴったりの1本が見つかるはずです」
「釣り場に立ったらエギングもルアー釣りも思いっきり楽しんでほしい」
セフィアエクスチューンは持ち軽さ、振り軽さを備えた基本性能の高いエギングロッドで、他魚種への対応力も優れる。これがエギングロッドの総合力だ。
「ブランクスは粘り強くて、MLクラスで3、4kgクラスのイカをかけても安心感があります。だからといってキャストやシャクリでダルさを感じることもない。精度の高いエギングが楽しめます。完成度の高いエギングロッドで、ルアーロッドとしても優秀です」
プライベートで幅広い釣種を楽しむ湯川さんは、エギング中の他魚種狙いも推奨している。
「目の前でボイルが起これば、誰だってルアーを投げたくなりますよね(笑)。釣り場に立ったらエギングもルアー釣りも思いっきり楽しんでほしいですからね。あと、エクスチューンのもう一つのこだわりがコルクのフォアグリップです。最先端のテクノロジーにトラディショナルなルアーロッドを彷彿とさせるルックス。カッコいいですよね」
セフィアエクスチューンのコルクグリップは、湯川さんの理念の具現化ともいえるだろう。
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