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2024/08/26

コラム

エギングにおいて釣果をより得るためのライン選択 「ハードブル8+」×湯川マサタカ

エギングにおいて釣果をより得るためのライン選択 「ハードブル8+」×湯川マサタカ

2024年、これまでのPEラインとは全く異なる性能を備えた「ハードブル8+」が登場した。キャスティングを行う釣りでの使用感の向上をとことん突き詰め、さらに強度面も追求したライン。開発に携わったシマノ・エギングインストラクターの湯川マサタカさんに、このラインの開発の経緯、性能について解説してもらった。

新しい性能をまとったPEライン

ルアーキャスティングやショアエギングは、ルアーやエギを投げる、そして確実に動かすことが必要である。そしてそのルアーやエギとアングラーを結ぶライン選択によって、釣果は大きく異なってくる。2024年に新発売となったPEラインがハードブル8+。8本編をMX工法で仕上げたこのラインは、大物のヒットでも安心感のある強度とストラクチャーなどに対する耐摩耗性、そして適度なハリ、コシによるキャスト遠投性能、扱いやすさを備えたモデルである。様々なスタイル、ターゲット狙いのキャスティングゲームがあるが、そのそれぞれで、アングラーにどんなことをこのラインはもたらしてくれるのか? 

エギングにはどんなライン性能が適しているのか? ハードブル8+は、エギングにおいて何をもたらすのか? 湯川さんが解説していく。

エギングにはどんなライン性能が適しているのか? ハードブル8+は、エギングにおいて何をもたらすのか? 湯川さんが解説していく。

エギングで求めるライン性能

湯川さんにまずは、ハードブル8+についての感想、そしてラインに求めるものについて解説。

「何が一番変わったかというと、気持ちの面。安心感。攻め切ってもハードブルだから大丈夫っていうのがある。相当変わったんじゃないかな。僕がラインに求めることで、まず大事なのは強度。アオリイカや魚とのやり取りの中で、自分が信頼できるライン強度が必要。一発来たときにどれだけ耐えれるのかということが非常に重要です。もうひとつは感度。魚が喰ってきた、エギが動いた、ルアーやエギの操作性を糸から感じる、手元にアタリが伝わるといったことを確実に把握できる。そして海の中の底質を知れること。海藻なのか、岩場なのかをどれだけ感じ取れるかということも重要です。これにより地形も把握できる。さらに大切なのが、ラインのメンディング。ルアーと自分をつなぐラインが、まっすぐになるとともに、シャクったエギがフォールしていく時に、ラインがまっすぐ送り込め、アクションさせたルエギが安定したフォールすることでアタリが取れるということが重要です。この3つが、自分がラインに求める部分です」

信頼できる強度を備えたハードブル8+。大型アオリイカのヒットでも、安心してやりとりすることが可能に。

信頼できる強度を備えたハードブル8+。大型アオリイカのヒットでも、安心してやりとりすることが可能に。

エギの操作性の向上は、釣果に直結する。また操作性に加え、感度もあることで水中の様ざまな情報を得ることが可能に。地形変化の把握にも繋がり、よりベストな攻め方ができる。
エギの操作性の向上は、釣果に直結する。また操作性に加え、感度もあることで水中の様ざまな情報を得ることが可能に。地形変化の把握にも繋がり、よりベストな攻め方ができる。

エギの操作性の向上は、釣果に直結する。また操作性に加え、感度もあることで水中の様ざまな情報を得ることが可能に。地形変化の把握にも繋がり、よりベストな攻め方ができる。

これまでのPEラインの課題と進化した今回のライン

今までのPEラインは、柔らかいものが多かった。だがその柔らかさという部分をハードブル8+では、大きく性能変更した。
「風が吹いた時に、柔らかいラインはタワミやすい。そのタワミがある状態で釣りができる人はいいですが、簡単ではない。今回のラインは、硬さがあり必要以上に風に流されない性能。これがこのラインの強みになっていて、操作性が上がったと感じています。さらにラインの硬さで、ガイド絡みが少ない。そしてこのハードブル8+は、今までより強度が上がった。これにより普段0.8号を使っている人が、0.6号を使用できるようになった。糸の太さというのは凄く重要で、ひとつ細くできるとストレスが少なくなる。風のストレス、潮なじみのストレスが減少し、装着していたルアーをより馴染ませることができる。細くしても信頼度があるというのは、大切な部分です。

キャスト性能も向上。適度なハリにより、ガイド絡みが少ない。さらにキャスト時に風に流されにくいと言う。

キャスト性能も向上。適度なハリにより、ガイド絡みが少ない。さらにキャスト時に風に流されにくいと言う。

ライン強度が増したことで、ワンランク下の号数を使用することができる。これにより風、潮なじみが少なく、ストレスが減少。

ライン強度が増したことで、ワンランク下の号数を使用することができる。これにより風、潮なじみが少なく、ストレスが減少。

開発時に苦労したこと

ハードブル8+は、硬さを求めたのが特徴であるが、ベストな「硬さ」を決めるのは簡単ではなかった。
「ハードブルは今までのPEラインよりコシがあってハードという性能ですが、開発時にはいろいろな硬さを試しました。かなり硬いものから、今までのPEラインより少し硬いというものまで。そしてどの硬さが、程よく操作性に優れているかを検証。硬すぎても使いにくく、少し硬くしたモデルでは、従来のPEラインとそれほど大差がない。どこまで硬くしたらよいのか、ちょうど良いところ探していくのが難しかったです」

エギングは、シャクるという動作がある釣り。細かくショートピッチで動かしたり、大きいラインスラックを使って跳ね上げる動作を行う。その動作の中で、ロッドをピタっと止めたときに、ラインがスッーとエギのほうに入っていってくれる、柔らかさも必要だと湯川さんは言う。硬すぎてはダメなのだ。
「結果として、かなり使いやすい硬さのラインが出来上がったと思っています」

適度な硬さを模索。エギを跳ね上げた後のフォールしていくときに、ラインが素直に水中に入っていく柔らかさも必要となるため、数々の硬さのラインのテストを繰り返した。
適度な硬さを模索。エギを跳ね上げた後のフォールしていくときに、ラインが素直に水中に入っていく柔らかさも必要となるため、数々の硬さのラインのテストを繰り返した。

適度な硬さを模索。エギを跳ね上げた後のフォールしていくときに、ラインが素直に水中に入っていく柔らかさも必要となるため、数々の硬さのラインのテストを繰り返した。

ハードブル8+を使うことで、何が変わったか?

「何が一番変わったかというと、最初に解説したとおり、それは気持ちの面。安心感です。掛けた時に、獲れるか? 獲れないか? という不安があると、かなりしんどい。良型がヒットした時、ハードブル8+だから大丈夫という気持が持てれば、戦いやすい。そこがこのラインの良いところだと思います。また、僕がエギングで推奨するラインは0.6号なんですが、初心者の方でしたら最初は磯に擦れたりする不安要素があるので、0.8号が強度面で良いと思っていましたが、このハードブルなら0.6号一択で楽しめると思います」
0.6号と0.8号は、使用感が全く異なる。細糸でも安心感があれば、それはアングラーの強い味方になるということだ。

エギングで湯川さんが推奨しているのはPE0.6号だが、初心者の場合、磯などを攻める際は不安がある。しかし擦れに強いハードブル8+なら、安心して使用可能。

エギングで湯川さんが推奨しているのはPE0.6号だが、初心者の場合、磯などを攻める際は不安がある。しかし擦れに強いハードブル8+なら、安心して使用可能。

エギングアングラーに強い味方となるライン。その性能は、あらゆるフィールドで活躍する。リーズナブルな価格というのもいい。

エギングアングラーに強い味方となるライン。その性能は、あらゆるフィールドで活躍する。リーズナブルな価格というのもいい。

プロフィール

湯川 マサタカ (ゆかわ まさたか)

[インストラクター]

和歌山県紀伊半島をホームに活躍するエギングのエキスパート。プライベートではルアー釣り全般をはじめアユ釣りやイカダ釣りなど海水・淡水を問わず、幅広い釣種を楽しむフリースタイルアングラーでもある。日中をメインにボトムを丁寧に探る釣りを得意とする。釣り場を見抜く洞察力も鋭く、反応がなければ1投で見切るほどの攻撃的なスタイルが持ち味。

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※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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