2024/08/22
コラム
JOE STYLE Vol.2 セフィアロッド解説① セフィアリミテッド 比類なき最高峰ロッド、その必然性
アングラープロフィール
「セフィアリミテッドとは、アングラーの右腕となり、使い手を上達させてくれるロッド」
セフィアリミテッドは、セフィアのロッドの中で最高峰のブランド。エキスパートの腕に応えるエギンガー憧憬のロッドだ。
「すごく良いロッドです。僕はセフィアシリーズの色々なロッドを使いますが、よりエギングに特化させたのがセフィアリミテッドと言えます」
セフィアシリーズのロッドはいずれもエギング用に開発されていますが?
「もちろんエギング用ですが、エギングロッドは万能で色々な釣りに対応できます。MLクラスのロッドで80cmのブリが獲れたりとか。このセフィアシリーズの中で、エギングを突き詰めるためにより研ぎ澄まされたのがセフィアリミテッドです」
シャクリや感度などエギングならでは実釣性能の部分で研ぎ澄まされた、ということですか?
「もう、すべてですね。自分の利き腕となって、アングラーの技術力では足りなかった部分を補ってくれる。使い手を上達させてくれるロッドです。あと、眺めながらお酒が飲めるロッドです(笑)。釣りに行けないときも幸せな気分になれるし、早く釣りに行きたいとワクワクさせてくれる。これもセフィアリミテッドの大きな魅力です」
「数値には出ない“真の軽さ”。使ってこそわかります」
セフィアリミテッドはシマノのテクノロジーの粋を集めて開発。それだけでこのロッドに対する期待感が高まる。
「最先端の技術を使うだけでなく、それをうまくまとめあげて、エギング用に研ぎ澄ませているのがリミテッドのすごいところです。例えばブランクスは細いのに強い。さらにXガイドエアロチタンを搭載し、空気抵抗が少ない。キャストやシャクリで格段に軽く感じられます。シャクった後のフォール中も自重が軽いだけでなく、重心が手元にしっかりあるから先重り感がない。手元重心だからこそ、手首を支点にシャクる動作が軽く感じられるわけですよね。実際に釣りをして、自重以上に軽く感じられる。これが“真の軽さ”です」
装着するリールによって重心位置が変わることは?
「リールは2500番やC3000番を使う方が多いと思いますが、ステラを付けても、軽いヴァンキッシュであっても重心はしっかり手元にきます。リールを軽くしても7mmくらいしか重心の位置がズレないようなバランスに設計されていて、これは握る位置を指1本程度ズラせば調整できる範疇。この手元重心のバランス設計も“真の軽さ”に大きく貢献しています」
セフィアリミテッドの“真の軽さ”を司る主なテクノロジー
「キャストもシャクリも感度も段違い。ひと言で表すなら、釣りの精度が上がる」
湯川さんがセフィアリミテッドをフィールドで手にしたときの使用感も気になるところだ。
「僕はMLクラスとLクラスを主に使いますけど、シャクリはもちろんキャスト、ファイト
でもパワー不足を感じたことはないですね。キャストでは手元に重心があるからエギのウェイトを手元からバットにバシッと乗せやすく、しっかり振り切って投げることができます。大きいイカをかけてもバットのタメが利いて、手元重心だからこそ強いジェット噴射で引き込まれてもサオが伸されず、安心してやりとりできます」
ではシャクリに関しては?
「手元にしっかり重心があると、テコの原理で小さな力でもサオをパンッと起こしやすい。エギの操作性がめちゃくちゃ良いです。シャクリでもほかのロッドにはない振り軽さを感じます。振り軽いからシャクった後、ピタッとロッドを止めやすい。喰わせの間でエギの姿勢が安定して、止めたときに手元に重心が感じられるということは感度も伝わりやすい。手感度も研ぎ澄まされています。キャストからファイトまで釣りの精度が上がるのがフィールドで実感できます」
湯川流セフィアリミテッドの使い分け
「季節やシチュエーション、楽しみ方でレングス、パワーを選びます」
セフィアリミテッドのラインナップはS83L、S77ML、S85ML、S89ML、S86Mの全5機種。湯川さんはどのように使い分けているにだろうか?
「磯も堤防も含めてオールマイティに使うならS85MLかS89MLです。とくに春は、スラックジャークによる移動距離をおさえたスローな釣りが有効なので、S89MLを使うことが多いです。飛距離がほしいときや足場の高い釣り場でもS89MLを使う機会が増えますが、春はシャローでもロングロッドを使うようにしています」
春はロングロッドのS89ML。ではシリーズ最短のS77MLの出番は?
「シャローのラン&ガンや足場の低い磯で攻撃的にガンガン、シャクりたいときに使います。セフィアリミテッドの特性上、飛距離も出るし、キャスト精度も上がる。シャローをテンポ良く撃てます。インショア(ボート)エギングにも良い。LクラスのS83Lもラン&ガンやイカのアベレージサイズが小さめの秋に向いていますが、僕のおすすめは上級者の方に大型イカ狙いでも使ってほしいですね。思い切りサオを曲げたファイトが楽しめます。S86Mは3.5号以上のエギをメインに使う方や、強めのロッドで扱いやすく、しっかりと感度のあるタイプがほしいという方に選んでいただきたいモデルです」
結論「レベルアップを目指すすべてのエギンガーに使ってほしいロッド」
セフィアリミテッドが実現した“真の軽さ”。使い手の技術では足りなかった部分をも補う釣果アップに直結するロッドであることが、ここまでの湯川さんの言葉からも読み取れる。
「セフィアリミテッドは、上級者の方に上達を感じていただけるロッドだと思います。ラインナップは少数精鋭ですけど、色々なタイプのエギンガーにマッチするモデルがそろっていて、レングスもパワーもエギングロッドのど真ん中といえるS85MLもあります。セフィアリミテッドは高性能でも、エキスパート専用ではありません。これから本気でエギングに取り組もうと考えている初・中級者の方が選ぶのもありだと思います。レベルアップを目指すすべてのエギンガーの方に使ってほしいですね」
エギングロッドとして研ぎ澄まされたセフィアリミテッドを使えば、上達スピードの向上も期待できそうだ。
「ただ、一つ困ったことがあるとすれば」
困ったこと…というのは?
「セフィアリミテッドを一度手にすると他のロッドに戻れなくなるかもしれません(笑)。リミテッドを超えるロッドはリミテッドしかありませんからね。エギングを突き詰めるならこのロッドです」
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