2024/10/29
コラム
秋も続く北九州。玄界灘のメタルスッテゲーム〜福岡県戸畑漁港出船〜
メタルスッテゲームの主役、ケンサキイカは温暖な海を主な生息域とする生き物。ここ数年で東~北日本へ拡大しているものの、シーズンは夏を軸に長くても数カ月間だ。
これが九州北部・玄界灘では一年中ケンサキイカを見ることができる。
INDEX
イカ専門の漁師、福岡県戸畑(とばた)漁港・祐龍丸(ゆうたつまる)の大林幹典船長によると、冬は沖の深場で、夏は岸寄りの浅場でケンサキイカが獲れるそうで、1年の漁期のうち5~12月までを遊漁で出船しているという。
富所潤さんが釣行したのは8月下旬。若戸大橋のたもとを離れた祐龍丸は午後6時過ぎに白島(しらしま)沖でパラシュートアンカーを投入する。
潮と船の流れを確認した船長はオモリ(メタル)30号を使うようにアナウンス、富所さんはオモリグで幸先よくケンサキイカを釣り上げる。
とはいえ本番は日没後、集魚灯が効いてイカが浮きはじめてから。
「60mより上を狙ってみてください」
船長がイカが浮いてきたことをアナウンスしたのは、とっぷり日が暮れた7時半。富所さんはメタルスッテタックルに交換し徐々にテンポを上げ、8時過ぎからは投入のたびにイカを掛けるようになる。
この時、船長のアナウンスするタナは50mより上。
連続でイカを掛ける富所さんのバルケッタプレミアム150DHのカウンターは45mを示していることが多い。というより、毎回45mだ。
「もっと上でも釣れるのですが、45m付近が最も確率が高いように思うんです」と富所さん。
45mでテンポよくシャクってステイ。すると、セフィアXRメタルスッテB66UK-GSのウキウキトップがフワッと動いて鮮やかにアタリを伝える、の繰り返し。いわゆるタナの決め撃ちだ。
船上では10人の釣り人が思い思いにタナを探ってはケンサキイカを掛けていく。
富所さんは周りの釣り人とタナを共有しながら、9時を過ぎてからは25mで連釣。40mから海面直下までの幅広い層の中で、最も確率の良い位置=まさに語源どおりの〝棚〟を見つけていた。
「終盤はアタリが遠くなってしまいましたが、釣れ始めが早かったので数を伸ばした方は50杯に届いたようです。さすが玄界灘、秋~冬も釣らせてくれるので楽しみですね」
冬まで楽しめる玄界灘のメタルスッテゲームは、ちょうどシーズン折り返しを迎えている。
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