繊細にして狡猾。難敵であるがゆえに心奪われる魅惑の釣魚。掛けるほどに、翻弄されるほどに深くいざなわれるカワハギゲームのさらなる世界を切り拓く[Stephano]。
この驚異的なスペックは、素材を新たに変更するだけでは到達できませんでした。それは、ロッドならティップからグリップエンドまで、リールならハンドルやスプールなどの内部構造に至るまで、全体の構造や各パーツの思い切った見直しを図ることでしか、実現できない数値です。全てを変えることでしか、決してこの世に生まれることのなかったカワハギタックルこそが、 [ステファーノ] です。
カワハギが餌を口にして伝わる魚信には、さまざまなバリエーションがある。
同時にそれは微細な反応しか得られないケースも少なくない。
こうしたシグナルを真っ先に受信する高感度アンテナが穂先であり、シマノカワハギロッド、
特にカーボンソリッド(タフテック)+ハイパワーXソリッドの開発姿勢は
「海中をイメージできる感度」を備えることにある。
なぜならば感度とは、次の動作につなげるヒントを得るためのものだからだ。
「だから、この穂先をメインで貫き通すシマノに惚れちゃったんですよ」そう言って共鳴するアングラーがいる。「アタリを出して、コンマ何秒で考えて、臨機応変に次の動作へ移る」鈴木孝の理想は、この流れを完璧にこなすこと。同時にそれはカーボンソリッドでなければ不可能とさえ言い切る。
事実、同じ1回の振動に対して「大きく密に」感じられるのがカーボン素材の特徴であり、短時間で振動が消失することで生理的に感知しやすく、アタリを見極めやすくなる。
「前アタリよりも前に“さわり”という感覚がある。アタリは出なくても、いる」勝つための一尾を求める執念と、感度とは何かを追い求め続ける姿勢。
2つの想いが交錯したのは、決して偶然ではない。必然の出会いなのである。