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2018ステファーノ新製品の全貌 vol.4 ステファーノ カワハギ仕掛け

これまで3回にわたり、今期シマノから発売された竿3種を紹介してきました。新製品シリーズの最後を飾るのがカワハギ仕掛けです。糸付きハリ、仕掛け、オモリ、集寄など様ざまなアイテムが発売されていますが、今期は私がプロデュースしたアシスト、仕掛けに加え、糸付きハリも追加発売されました。今回はそれらの詳細をお話しします。

 まずスナイパー釣法でなくてはならない仕掛けアイテム、アシストです。改めて説明しておきますが、アシストは仕掛けの幹糸下部に付ける補助糸です。

 簡単にいえば、タナが高いとき、高いタナでテンションを抜いた釣りをしたいとき、底にエサ取りが多いときなどに使用します。

 これまでは自製するしかありませんでしたが、ようやく製品化にこぎつけました。サイズは20、30、40センチの3種類ありますので、状況に応じて選べます。

▲ アシストは20、30、40センチ各3本入りに20~40センチのミックス3本入りも。価格は各420円

 アシストが付いた幹糸仕掛け「ステファーノ幹糸仕掛けアシストセット」も発売されました。糸付きハリの接続が簡単な楽々HDビーズ(ノンアピールの透明ビーズ)を使用し、枝間は私が常用するオール10センチ、アシストは20~40センチが3本入っています。

▲ アシスト(20センチ1本)入りの幹糸仕掛けは幹糸3号と4号の2種。価格は各880円

 糸付きバリの追加アイテムは吸わせ8号のロングタイプ「ステファーノカワハギ糸付鈎吸わせ8号10cm20本」です。大型対応で、ニーズに応えての発売です。また「ステファーノカワハギ糸付鈎吸わせ6cm30本」も追加。

▲ 吸わせ8号に6センチと10センチタイプ登場。20本入りで650円、30本入り780円

 以上が今期発売された仕掛けの新製品です。従来品と合わせれば、どんな釣り方、どんな状況にも対応できます。

2大釣り場を攻略する仕掛け

 以下はこれら新製品を使用した仕掛けのバリエーションです。解説するのは関東エリアの著名ポイント、竹岡沖と剣崎~城ケ島沖の2カ所です。

 今シーズンの特徴は、いずれの釣り場も数はそれほど多くはないものの良型がそろうことです。状況によっては辛抱の釣りを強いられることもありますが、作戦どおりに釣れた1枚の喜びはひとしおです。

▲ 今シーズンはどの釣り場も中小型が少なく、良型がそろうのが特徴

▲ 竿が持ち上がらないほどの重量感が味わえる

竹岡沖(仕掛け図1)

 ここへきてやや厳しい状況ではありますが、日によってはトップで20枚を超える日もあり、まだまだ有望な釣り場といえます。12月を過ぎると、航路寄りの水深30~40メートルの深場を攻める場合もあるので、比較的硬めの竿を使いしっかり仕掛けを動かすことも必要です。

 ただ、いまだに水温が高いせいかサバフグが多く、ハリはおろか幹糸や道糸も切られることがありますので、予備は多めに持参しましょう。


縦の釣り

船下や深場を狙うときの仕掛けです。アシスト付きの仕掛けにはノンアピールタイプの透明ビーズを使用しているので、フグの被害も受けにくくなっています。ハリは吸わせ7号あたりからスタートし、型がいいようなら吸わせ力7.5号、吸わせ8号に上げていきます。

横の釣り

①の仕掛けにアシストを付けたものです。キャストしてオモリを底に着けたまま、中オモリの重さを利用して仕掛け全体をテンションフォールさせます。また、縦の釣りでトラギスやベラが多いときにも有効です。

剣崎~城ケ島沖(仕掛け図2)

 11月中旬の時点ではもっとも釣れているポイントです。16日に剣崎松輪港の一義丸から釣行したときは16~26センチを31枚の好釣日に当たりました。ほとんどが20センチ前後の良型でしたが、バラシも多く、ハリの使い方に課題の残る釣りでした。

 ❶~❷は主に剣崎沖での仕掛けです。ここは荒い根の上を攻めることが多いので、キャストすると根掛かり必至。必然的に縦の釣りとなります。


剣崎沖荒根の宙A

宙を狙う基本的なスタイルとなりますが、ハリは吸わせ系ならパワーのある力タイプ。それでもハリが持たないようなら攻掛4.5~5号がオススメです。フォールで喰うようならガン玉を使う手もあります。

剣崎沖荒根の宙B

高根を狙う場合や底にエサ取りが多い場合はアシストを使います。オモリを底に着けたまま高めのタナを狙うとき、テンションを抜いて喰わせるときにも有効です。

城ケ島沖平場A

冬期は城ケ島沖40~50メートルダチの深場を狙う場合が多くなります。所どころに根はありますが、比較的平たんなポイント形状です。投げてもあまり効果がないので、ここでも縦の釣りが基本となります。

 ハリは吸わせ系がおすすめ、7~7.5号あたりで様子を見るのがいいでしょう。タナが底べったりならガン玉を使ってテンションフォールで喰わせるのも一手です。

城ケ島沖平場B

所どころに点在する根の上や底にエサ取りが多いときはやはりアシストです。50メートル前後の深場では平場であっても宙に浮くことがあるので、アシスト付きはそんなときにも対応できます。

▲ 剣崎沖はダブルヒットもある魚影の濃さ

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PROFILE プロフィール

鈴木 孝(すずきたかし)

1963年生まれ。カワハギをはじめ、マルイカ、湾フグなど「アタリをとる釣り」に精通。東京都江戸川区在住。釣り歴45年以上。幼少のころから様ざまな釣りに親しむ。船釣りは中学生のころから自宅から近い浦安の吉野屋に通い詰め、ハゼ、シロギス、カレイなど江戸前の小物釣りを楽しむ。現在はカワハギを中心にマルイカ、アナゴ、フグなど釣行は年間70回以上。カワハギ歴は約15年以上。2007年ごろから競技に重点を置くようになり、様ざまな大会に出場するようになる。主なタイトルは2015シマノステファーノグランプリ優勝。シマノインストラクター、チームステファーノ&くろしおマスターズ所属。