カワハギは周年の釣り物ですが、この時期から産卵が終わる7月まではムラのある釣りを強いられます。乗合を出す船宿もめっきり少なくなりますが、三浦半島久比里と並び、ほぼ周年カワハギを狙うのが三浦半島小網代港です。厳しい寒さが続く中、久しぶりに小網代沖に釣行し、これからの作戦を考えてみました。
▲ 久しぶりの小網代沖釣行は2月中旬。厳しい寒さの中での釣りを強いられた
今シーズンのカワハギはご存じのとおり、やや期待外れな状況です。すでに乗合船は数えるほどとなりましたが、日によっては20枚前後釣れることもめずらしくはありません。
今回は三浦半島久比里と並び、ほぼ周年カワハギ乗合を出船している三浦半島小網代港の丸十丸を訪れ、これからの釣り方、タックル&仕掛けの選び方などを検証してきました。
▲ サイズはまずまず。放流サイズは1枚も交じらなかった
小網代沖の特徴
大きく陸地に切れ込んだ小網代湾は穏やかな入り江の雰囲気で、シケの影響も受けづらく、台風通過時には他港の船の避難港ともなるほどです。
丸十丸はカワハギの産卵期にあたる6~7月に休船する以外、カワハギ釣りを楽しめるファンにとっては貴重な船宿です。
釣り場は港を出てすべて20分以内の所に存在します。ポイントは根あり、ツブ根あり、平場あり、水深も10~60メートルまでと幅広く、カワハギ釣り場の特徴をすべて持ち合わせています。そんな恵まれた環境があるからこそ、ロングランの釣りを可能としているものと想像されます。
タックル&仕掛け
小網代沖のカワハギはシーズンによって釣り方~仕掛けまで変わってきますが、今回は3月以降の戦略に限定して説明しましょう。
▲ 持参したのは信頼のステファーノ2アイテム
前述したとおり、小網代沖は変化に富んだポイント形状、幅広い水深を狙います。となれば、使用する竿はオールマイティに使えるモデルとなります。スナイパー釣法を前提とすれば、「ステファーノ攻H177SP」が絶対的と言えるでしょう。
▲ スタートは16メートルダチの浅場(左図)40メートルダチも狙ったが喰いがよかったのは30メートル前後(右図)
浅場狙いや、低活性時の極めてアタリが小さいとき、目感度でアタリを取りにいくときなどは「ステファーノリミテッド」を取り出します。
仕掛けは図にあるパイロット仕掛けからのスタートです。底ベッタリのタナでは集寄を付けたりもします。
縦の釣り限定ですが、アタリが小さいときは仕掛けの上部を詰めて、アタリを出やすくします。PEに比べれば伸びのあるフロロカーボンの長さをカットすることにより、感度アップさせるわけです。これは小網代沖に限ったことではないので、皆さんも一度試してみてください。
この時期は捕食スピードも遅く、吸い込みも浅いので、ハリは吸わせ系中心です。ただしサイズはいいので、あまり小さいハリはスッポ抜けの原因ともなります。
▲ 後半になって喰いが上向いてくれた
小網代沖の釣り方
▲ カーブフォールの連発でカワハギを誘う
小網代沖ではポイント形状によって釣り方を変えます。根周りを攻めるときは縦の釣り、平場やツブ根周りでは横の釣りとなりますが、どちらかといえば後者が有効です。
▲ ハリは上アゴに乗っているだけ。
バラシが多いのもうなづける
活性の低いこれからの時期は、高さ出しもゆっくり、カーブフォール後のステイ→中オモリを付けてのテンションフォールも長めに取って、じっくり喰わせる方法がいいでしょう。
喰い込みが浅く、バラシが多いのもこの時期の特徴。乗せ気味に合わせて、一定のテンションを保って巻き上げることも必要です。
これからのカワハギは本格的シーズンまで、しばらくは辛抱の釣りを強いられますが、とりあえず2ケタを目標に釣行してみてください。渋いときはそれなりのおもしろさを提供してくれるのもカワハギ釣りならでは。私もこれからはカワハギ釣りのかたわら大好きなマルイカ、フグも楽しむつもりです。
▲ バラシのあとだけにホッとする1枚