情報察知能力に優れるカーボントップの可能性をとことん追求し続ける従来のステファーノは、とにかく感度に磨きをかけたロッドゆえアタリの出方としては、まず手感度が出てそれから目感度…の順。極端にいうとカワハギが寄った気配からエサを完全に吸い込む前のアタリも拾える竿なので、エキスパートになるほどこの優位性を武器に攻めの釣りを組み立てられるわけだが、目感度→手感度という順番でアタリを伝達する竿に慣れている人からすると情報伝達が早すぎる…というか、高感度すぎるため、サワリの段階で待てずに早アワセを入れてしまったり、もう一呼吸待てずに聞き上げてしまう…そんなことから「ちょっと難しい竿」と感じることもあったかもしれない。
ところが今回のリミテッドはまず『音』=手感度が出て、それと同時に『動き』=目感度も出る。従来のステファーノが手感度として鋭敏に伝える「あ、魚が来たな」「エサをつつきはじめたな」「吸い込んだな」という要素を、この竿はリアルタイムで手感度+目感度としてダブルで表現してくれる。だから的確にアワセを入れやすく、掛けやすく、釣りやすくなる 。誰が使っても手感度と目感度の連動でアワセのベストタイミングがより把握しやすくなった。そして『乗り』=違和感を与えない聞きアワセによる乗りも一段と洗練されている。アタリ伝達からやり取りまでカワハギと「ケンカ」しない優しい竿といえるだろう。