S180
この竿は穂先に新素材タフテック∞を使って感度を高めるセクションを複数箇所設けている。これは目感度をより増幅させるために「曲がりが止まる部分」を意図的に多く設けたということ。
その効果で非常に目感度がアップすると同時にオモリの操作性も向上し、半分立った状態とか全部寝かせた状態とか……従来3分割程度しかできなかった操作をより細分化可能。ただ曲がるだけではなくて、ゼロテン状態のなかで1番が曲がり、2番が曲がり……というレベルでゼロテン管理が行える。
穂先の曲がりを操作する時、バットパワー不足で曲がりきっちゃうと感度も操作性もダメになるので、ある程度強いバットで自分の好きな位置をコントロールする……というチューニング。だからアワセも決まりやすい。私の感覚としては[S]表示でも、より[H]に近い使用感なので個人的には[S]のハードタイプ、[SH]というイメージです。ちなみに実釣ロケで尺サイズを釣ったが全然問題なし。力で押さえつけてデカイ魚を獲る感覚のH177SPに対し、このS180はいなしてサオで吸収して獲るという感覚だ。
また、手感度重視のH177SP同様、グリップにカーボンモノコック採用。普通、目感重視モデルに手感は期待しない……というのが常識なんですが、あえてカーボンモノコックを付けることで従来の目感度ロッドにない手感度までプラスしたというワケ。
マッチする釣り方としては、やはり底層のゼロテンを軸にした目感度重視の釣り。夏場や最盛期にアタリの小さいワッペンを素早く掛ける釣りなどに抜群。魚の動きが速い時、穂先の曲がりを自在に管理できるので、ちょっと曲げたら次は強めに曲げて、当たれば即アワセ……という感じで。また、真冬とか活性が低くてなかなか手感度だけじゃ掛けきれない「絶対に目感度が必要」という時にも非常にマッチする。
ちなみに従来の[S]だと宙層攻略は守備範囲外だったわけだが、この竿は[SH]的なパワーがあるので宙層で誘いをかけて、ボトムのゼロテンで喰わせる攻略にも対応可能。宙に誘い上げてアタリがきたら底へ連れていき、ゼロテンから目で見て掛けるというイメージ。今までの軟らかい竿だと宙の誘いでアタリが出なかったんだけど、このS180はアタリが出る。