これまでは、フグやマルイカ釣行に追われていましたが、8月1日解禁の剣崎沖が近くなり、そろそろカワハギモードにチェンジです。通年でカワハギ乗合いを出船している三浦半島久比里では、解禁までの間は久里浜~下浦沖がメインのポイントとなります。本格化を迎える前に、私もトレーニングを兼ねて久しぶりに釣行してみました。
▲ ポイントは久里浜~下浦沖、久里浜湾から航程10分ほどの近場だ
久比里出船のカワハギ乗合は7月いっぱいまで、状況で竹岡沖も狙いますが、主に久里浜~下浦沖15~20メートルダチがメインポイントとなります。
底の形状はツブ根と砂の入り交じった根周りが中心で、ほとんど根掛かりしない代わりに、トラギス、ベラなどのゲストが多いのが難点です。
釣れるカワハギは良型中心。ただ6~7月は産卵期でもあり、釣り方にはちょっとした工夫が必要となります。
性別による就餌の違い
▲ 今シーズンもこの2本をメインに使っていくと鈴木さん
今回は6月中旬に釣行した模様を元に、この時期のカワハギ攻略を解説したいと思います。
当日は梅雨の中休みともいえる好天ですが、出船時は北風が強く吹いていました。予報が悪かったため、乗船者は4人とさみしいかぎり。まだ本格化していないせいもあるのでしょう。
7時半に船着き場を離れて、久里浜湾からほんの10分も走ると釣り場です。下浦沖というより久里浜沖、水深は17メートル前後で釣り開始となります。
▲ ステファーノ攻H177SP(上)とステファーノリミテッド
スターティングは「ステファーノ攻H177SP」に「ステファーノ100XG」の組み合わせ。肝心の仕掛けは底のタナを意識して、捨て糸5センチのタイプ、集寄とガン玉もセットします。
▲ 集寄の使用は正解だった
▲ ガン玉はケースバイケースで
釣り方は軽くキャストしてオモリが底に着いたら1メートルほど高さ出し、揺さぶりながらカーブフォール、オモリ着底、ズル引きと続くスナイパー釣法横の釣りのパターン(図参照)。
オモリ着底とともに掛かってきたのはトラギス。無視して誘い続けているとさらに細かいアタリが続き、巻き上げてみればトラギスのダブル。
3投目になって明らかにゲストとは違うアタリがきましたが、1度目は掛け損じ、3度目のアタリでようやくハリ掛かりさせました。
案の定、掛かってきたのは22センチのメス、産卵期を迎えて腹はパンパンです。この時期のメスは少しずつエサをかじり取っていくような喰い方をするので、早アワせは禁物。逆にオスは荒々しくエサを喰い込んでいく、まるで盛期のような喰い方をします。
産卵期の釣りはオス、メスどちらの割合が多いかで仕掛けや釣り方のパターンを変えていくことも大切です。
▲ 自製仕掛けは3パターン
▲ アシスト仕掛けも状況で使用
結果的にこの日は8割がメスでした。そこで吸い込みを優先させハリのサイズを落とし、底中心のタナを狙う釣り方も試しました。しかし掛かってくるのはほとんどが20センチ以上なので、大型にハリを伸ばされることもあったし、底ばかりを意識して釣るとトラギスばかりとなります。
久しぶりの釣りはいいことがありません。メスが多いと分かっていても、ついつい早めにアワせてしまい、かなりの数をバラしてしまいました。
▲ 当日は産卵期を迎えた良型のメスがメイン。鈴木さんが持ち帰ったのはオスのみだった
午前中は潮も流れていたので、ゲストを含めてカワハギの喰いはまずまずでしたが、徐々に潮が動かなくなるとアタリも遠のきます。
そこで、午後からは「ステファーノリミテッド」にチェンジし、ハリの号数を変えたり、アシストを付けてトラギス対策も施しました。
潮が流れないと、たまにくるカワハギのアタリはさらに渋くなってきます。十分に喰い込ませてからアワせにいかないと、掛かりが浅くバラシばかり。かといって待ちすぎてもエサを取られるだけ、思案の釣りを強いられます。
▲ 掛けた、と喜んでも掛かりが浅くバレることも
▲ 取り込みもいつになく慎重だった
結局、当日は9枚で竿頭にはなれましたが、オスにだけ好かれ、メスに嫌われて、反省点ばかりの釣行でした。
早すぎるアワせが裏目に出たこともあり、喰い込みを促すためにも、もうワンランク軟らかめの竿を使ってもいいのかなとも思いました。
いずれにせよ、これからはカワハギ中心の釣行を繰り返し、シーズンに備えるつもりです。
▲ 下バリをゲストに喰わせ、上バリでカワハギを釣るテクニックも